ブログ

OKRとは?メリットや流れ、導入事例をご紹介します。


OKRとはObjective and Key Resultの略称で人材管理・目標管理システムの事です。

世界的大企業の導入で知名度が上がりましたが、一種のバズワードと化して具体的な内容については良くわからないまま紹介されるケースが増えました。本稿ではOKRについて詳しい情報を紹介します。

OKRは目的や目標を意味するObjectiveと鍵を意味するKey、結果を意味するResultの3語の頭文字を取って名づけられました。

※Objectives and KeyResultsと複数形で紹介される場合もあります。

OKRとは会社、部門、個人といった階層ごとにO(意義・ビジョン・戦略)を設定してから、Oを達成するための具体的なKR(KPI やビジョン達成の鍵となる成果)を決定し、階層ごとのOKRを全社で有機的に連携する管理手法です。

OKRにより会社の方向性と個々人の方向性のズレがなくなり、共通の目的に向かって邁進できるようになります。

OKR導入のメリット

OKRの利点は数多いです。導入によりどのような良い事があるのか順番に紹介します。

組織の方向性を統一できる

OKRを導入することにより組織の目標と自分の仕事のつながりが明確化されるので、組織として一体感が醸成されて、効率的に働けます。

少人数の時は共通した意識を持って仕事に取り組めても、会社の成長にともない社員が増えれば意識の統一は難しくなります。

特別な目標管理をしないままにしておけば個々人はバラバラに目の前の仕事に取り組み、意味を十分に把握しないままに上から命令された仕事だけをこなすだけのルーチンワークをするだけになるでしょう

OKRで目標管理を行えば、会社全体の中で自分がどのような役割を持つのか把握できるので、社員一人一人の意識が変わり無駄な議論がなくなります。

目標の明確化による創造性向上

目的が不明確だと、社員は何をやってよいのか判断が出来ません。そのため決まり切った仕事だけをこなす保守的な組織になりがちです。

OKRでは各階層ごとに定量化された目標で管理するので、あいまいさがありません。目標が明確で達成具合も数値化されます。

全社的な目標が明確になり、自分の果たす役割が明らかになると革新的な組織になり、創造的な意見が出やすくなります。

コミュニケーションの活性化

個人のOKRはチーム全員に共有されます。同じチームの仲間がどんなタスクを持っているのか共有されるのです。

そのためチームの目標(O)をクリアするのにどうすればよいかコミュニケーションが密になり、協力しあったり意見を出しやすくなります。

OKRはトップダウンの管理手法ではありません。目標の明確化と情報共有により社員の創造的なボトムアップを促します。

レスポンスが柔軟で速くなる

OKRは4半期ごとに見直しますし、会社の方向性に合わせて変化します。

会社としてのO(目標)が変われば社員が達成すべきKRも変化します。

OKRを導入することで会社としての方向性と個人のタスクが常に最新の状態にアップデートされるので会社の方針転換に柔軟に対処できます。

MBO(目標管理制度)との違い

MBO(Management By Objective)とは目標管理制度として知られており、4半期~半期ごとに目標の達成度を測定して評価・管理するマネジメントです。

1954年に経営学の巨人、ピーター・ドラッガーが著書、著書『The Practice of Management(現代の経営)』において提唱しました。

目標に対する達成度で従業員を管理するマネジメントは今では当たり前のものとして多くの企業で取り入れられていますが、OKRとは下記の点で明らかに異なります。

OKR MBO
目的 会社と従業員の意思統一、目的の明確化とコミュニケーションの活性化による生産性や創造性の向上、モチベーションアップ 業務管理や生産性向上のほかに人事評価など
個人目標が共有される範囲 社内全体 従業員と直属の上司
評価の頻度 1ヶ月 ~ 4半期に1回・頻繁なフィードバック 1年に1回・頻繁なフィードバックを推奨
計測方法 定量 定量、定性やこれらの併用
理想的な目標の達成度 60~70% 100%

MBOはあくまでも個人と上司の関係で成果に留まるので、自分の仕事と会社の目標の関係やチームとしての目標達成といった考えが希薄です。

フィードバック(FB)や情報共有も上司部下の関係で行われるため、トップダウンの管理手法だと言えます。

詳しくは下記の記事をご覧ください。

KPI(主要業績評価指標)との違い

KPI(Key Performance Indicator)とは主要業績評価指標と訳されており、数値化された目標や目標を数値化して管理するマネジメント方法の事です。

OKRにおいてKPIは目標を数値化して明確化する事を意味します。

顧客満足度を上げるとか、常連客を増やすというのは定性的な目標なので、達成度を明確に管理できません。

KPIで管理するのなら、顧客満足度という単語ではなく返品率0.5%以内を目指すとか、30日間のリピート購入率100%以上を目指すといった形になります。

OKR KPI
目的 会社と社員の目標統一やコミュニケーション促進による生産性アップ 目標の達成度チェック
個人目標が共有される範囲 社内全体 プロジェクトチーム内
評価の頻度 1ヶ月 ~ 4半期に1回 プロジェクトごとに変動
計測方法 定量 定量
理想的な目標の達成度 60~70% 100%

KPIはOKRとは独立したマネジメント方法としても有名で、主に経理・会計などのバックオフィスで活用されています。

詳しくは下記の記事をご覧ください。

KGI(重要目標達成指標)との違い

KGI(Key Goal Indicator)は「重要目標達成指数」や「経営目標達成指標」と訳されており、何を成果とするのか指標のことです。

この指標は定量的に決定されます。

顧客満足度ナンバーワンといった曖昧なものではなく、リピーター獲得率80%以上とか、売上高20億円達成といったものがKGIになります。

詳しくは下記の記事をご覧ください。

OKRの設定方法とプロセス

OKRを実際に導入する場合のプロセスを順番に紹介します。

まずはOとKRの決め方のルールを把握しましょう。

Oの決め方

OKRを導入すると決める際、もっとも重要なポイントはO(意義・ビジョン・戦略)です。なぜOKRを導入するのか、よく考えてください。

GoogleやFacebook、Amazonやメルカリのような大企業が成功しているから良さそうだという理由だけでは会社の目標やビジョンを決められません。

会社が何を目指すのか、なぜその目標を目指すのか、ミッション(使命)は何か?

どのようなビジョン(展望)があるのか?

会社としてのOを決定する立場にある経営者は十分に考えてください。自分も社員もわくわくするような大きな目標を立てましょう。

同時に目標には下記の4点を兼ね備えていると更に良いですが、全てを満たしている必要はありません。

  • 具体性
  • 測定可能性
  • 達成可能性
  • 達成までの期限

そして全社の目標が決まったら、部門ごとのOKR、個人のOKRと言った具合に各階層別に設定していきます。

ムーンショットとルーフショット

目標を決める際に2つの考え方があります。

それがムーンショットとルーフショットです。

ムーンショットとは、月まで届くような一打を意味しており、到底達成不可能な目標の事です。

逆にルーフショットとは屋根の上まで届く一打を意味し、達成可能な目標を意味します。

目標を立てる際にどちらも一長一短ありますが、会社としての目標はムーンショットが好ましいです。

ソフトバンクの孫正義社長には有名な逸話があります。

会社が出来たばかりで上場すら見えなかった時代に、ミカン箱に立ち学生アルバイトを前にして「当社は豆腐屋を目指す、一丁二丁(兆)の会社になる」と宣言したのです。

まさにムーンショットの目標設定の結果、今では日本でも有数の大企業グループの総帥となりました。

ソフトバンクだけではなくGoogleでも10%アップではなく10倍アップで考えろ、という企業文化があるといいますし、大きな結果を出すためには達成方法が見えているようなルーフショットは向きません。

達成方法が見えていたり、たやすい目標では現状維持のままでよいという事になり、創造性が発揮されません。

ムーンショットほど遠大ではないものの、達成が困難な目標の事をストレッチゴールとよびます。

達成出来そうにない目標ではありますが、最終的な達成率が6~7割程度に収まりそうなものが好ましいです。

ストレッチゴールを設定するのは、社員の創造性を喚起するためですが、必達を前提とした評価をするのは止めましょう。

元々達成が困難であることをわかった上で目標を立てたのに必達が前提となると社員のモチベーションが下がってしまいます。

KRの決め方

Oが決まったら一つのOに対して2~3個のKR(KPI やビジョン達成の鍵となる成果)を決めます。

KRが特定の状態になったのなら、O(目標)が達成できているように設定するのです。

ここでKRにKPIを用いて数値化・定量化を行います。

例えば個人の目標がお店の売上10%アップだとしたら、KRは来店客数10%アップ、客単価10%アップといったものになります。

もしKPIで定量化しなければ、来客数を増やすとか、もっと買ってもらうようにするといったあいまいなKRが出来てしまうので必ず数値目標を立てましょう。

客単価が10%アップすれば、来店客数がそのままでも自動的に目標である売上10%アップは達成できるようにOとKRは結びついている必要があります。

KRを達成できているのにOが達成できていないとしたら、KRの設定自体が誤っているのです。

これらOとKRは全て階層別に上から順番に決定します。

社員に提出させた目標(売上金額など)を合計したものが全社の目標になるわけではありませんから注意して下さい。

そして全社的なOKRと各階層のOKRが結びついて、会社として目指す方向性を一致させるのです。

会社の目的を達成するのに関係ないOKRを各部門が定めたり、チームの目標と個人の目標が乖離していてはいけません。

OKR導入の目的の一つは会社全体の方向性の統一です。各階層ごとのOとKRの設定は綿密な打ち合わせの元に決定しましょう。

会社全体のOKRの設定

OとKRの設定方法を把握したら、最初に会社全体のOKRを設定します。意義・ビジョンを踏まえた上で、出来ればムーンショットでワクワクするようなOを設定し、大まかなOKRを作ります。

組織のメンバー全員が会社で定めた目的に向かっていくのです。

各部門のOKRの設定

次に会社のOKRを達成するために、部門のOKRを定めます。会社の目標に対してより具体的なOKRを設定します。

個人のOKRの設定

最後に部門のOKRを達成するために個人のOKRを設定します。

個人のOKRは定量的に設定し、創造性を引き出しモチベーションアップのためにストレッチゴールで設定しましょう。

定期的な見直しをする

組織の規模にもよりますが、OKRを設定するだけでもかなり時間を取られます。

苦労して設定したからずっと使い続けられるわけではなく、定期的な見直しが必要です。

4半期~半期程度のスパンでOKRが適切に運用されているか見直しを行います。

状況に応じて設定したOKRを変えても構いません。むしろ部門の目的が修正されたのに個人のタスクが変わらない方が不自然です。

頻度の一例は下記の通りです。

OKRの導入事例

日本にOKRを広く知らしめるきっかけとなったのがGoogleやFacebookといった世界的大企業です。

日本でもメルカリがOKRを導入し大きな成果を上げました。

個別の事例は下記をご覧ください。

Googleが運用するOKRとは?歴史と流れを説明します

メルカリのOKR導入事例について

OKRのツール

OKRを実践するにあたって何らかのツールが必要となります。

Googleスプレッドシートに書き込みをして、全社でURLを共有する方法でも実践可能ですが、OKRに取り組むのなら管理ツールがあった方が良いです。

下記にソフトウェアやアプリをまとめたのでご覧ください。

当社ではOKR専用のツールを提供しております。

ツールの詳しい資料の無料ダウンロードは下記になります。

セミナーについて

OKRを学ぶには書籍だけでなく実際に導入している企業から具体的な話を聞いたり、質問したりするのが一番です。

書籍での学びも重要ですが、セミナーにはインタラクティブ性があります。

OKRを学べるおすすめ本を紹介します!現場に活かすためのポイントとは?

当社では定期的にOKR導入セミナーを開催しております。

セミナーレポートを用意致しましたので実際の様子をご覧ください。

ブレインパッド、Speee、Yappliが語るOKR導入・運用のあれこれ〜導入から運用までのつまづきや乗り越え方の事例〜セミナーレポート【前編】

【wevox主催】「READYFOR」「Sansan」「Resily」3社の視点に基づいて、OKR導入や運用のポイントを徹底解説!セミナーレポート【前編:情報提供セッション】

最後に

OKRは会社組織に一体感と活力をあたえ、イノベーションを促します。

導入さえすればどんな会社でもGAFAのような世界的大企業になれるといった魔法の杖ではありませんが、会社組織の運営に必須の要素が詰まっている事は確かです。

まずはOKRについて無料で学び、その上で取捨選択してみることをおすすめします。



OKRを簡単導入して運用する仕組みResily(リシリー)

【PR】働き方改革にはOKRの導入がキーになる

OKRを導入することで全社のベクトルを合わせた目標設定ができ、無駄を排除して効率的な企業活動を実現できます。
クラウドOKRサービスのResilyは、OKRフレームワークを簡単に進めていくための型を提供し、運用負荷を削減します。
会社全体が1つのチームになり、アクション改善の判断に必要な情報共有がスムーズに進みます。
ご興味ご関心がありましたらお気軽にお問い合わせください。

うまくいく会社の目標設定・運用の仕組みをクラウドで - クラウドOKRサービス「Resily」