OKRの個人目標を設定するポイント【実例つき】

「OKRの個人目標ってどんなふうに設定したらいいんだろう…」とお悩みの方に向けて、この記事ではOKRにおいて個人目標を設定するポイントを解説します。
すでにOKRの導入に成功している事例も紹介するので、これからOKRを取り入れたいと思っている担当者様はぜひご一読ください。
目次
目標は企業から個人へ細分化する
まず第一に企業の目標から細分化したものを個人目標にすることが基本です。
というのもOKRの目標は「企業全体(トップ)→部署ごと(チーム)→個人」の順で決めます。これにより、軸をぶらすことなく全社で目標に向かって進むことが可能です。
またOKRで設定された個人目標は、社内全体へ共有されます。
達成度が60〜70%のストレッチゴールを設定する
OKRで立てる目標は達成度が60〜70%で成功とするような難易度にする必要があります。
100%達成が困難な目標を立てる事でメンバーの創造性を引き出します。
予定通りに推移すれば達成できる数字で目標を立てても単なる進捗管理の域に留まってしまいます。
OKRの達成度と人事評価は切り離す
OKRで立てた個人目標は人事評価とは別のものとして考えることが欠かせません。
なぜなら従業員は「目標の達成度が自分の評価につながるらしい」と思ってしまうと、野心的な目標を立てにくくなるからです。
すると達成しやすい、いわば消極的な目標設定になってしまうため、どうしても保守的になり新しい動きが出来なくなります。
創造性は過去の繰り返しではないので数字の予想が立たないのでリスクをはらむからです。
これではメンバーや組織の成長が見込めません。
OKRの達成度と人事評価は切り離し、企業の成長にコミットできる個人目標を設定しましょう。
OKRの個人目標をうまく設定できた事例3選
ここからはOKRの目標設定がうまくいっている、3つの事例を紹介します。
2000年代初期にはじめてOKRを導入したGoogleは、組織を飛躍的に進歩させた事例の1つです。
個人目標においてGoogleは達成度70%であれば成功という考え方を提示しました。100%達成されてしまうと簡単すぎる目標で、また達成度が低すぎても難しすぎる目標として判断します。
ちょうどいいストレッチゴールを設定して、従業員のモチベーションを巧みに保ちつつ組織を成長させ続けています。
メルカリ
メルカリは社員数が100名以下のタイミングにOKRを導入して、今もなおOKRで成長し続けている企業です。
定期的な合宿によってチームや個人のOKRを共有してコミュニケーションを促進しています。社内のコミュニティを活発にすることで、会社と個人がともに成長していく状態をつくっています。
グレートビーンズ
グレートビーンズはWebサイト制作やWebマーケティングの企業です。同社もOKRを導入しています。
特に意識しているのは、OKRの達成度を個人の評価に使わないことです。個人が立てた目標を上司が修正することも「自発的でない」として避けています。
またサービスごとのOKRとは別に個人のOKRを設定することで、チームとメンバーの成長を明確に見える化できました。
OKRとMBOの個人目標はどう違うのか
OKRとMBOの個人目標は共有される範囲が異なります。具体的には以下の通りです。
- OKR:個人目標は「社内全体」で共有する
- MBO:個人目標は「従業員および直属の上司」で共有する
その他、OKRとMBOの違いは下記の記事をご覧ください。
OKRとKPIの個人目標はどう違うのか
OKRとKPIの個人目標も、大きく異なるポイントは共有される範囲です。具体的には以下の通りです。
- OKR:個人目標は「社内全体」で共有する
- KPI:個人目標は「プロジェクトチーム内」で共有する
OKRとKPIの違いについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
ポイントをおさえた個人目標で、失敗しないOKRを実現!
ここまでOKRの個人目標について事例を参考にしつつ紹介しました。おさえるべきポイントはそこまで多くありません。
記事で紹介したことや事例を参考に、まずは全社の目標を立てることから始めてみてください。