2023.8.31
この記事では、OKRの作り方を4つステップに分けてご紹介します。OKR設定の流れを理解し、より良い目標が立てられるようになりましょう。
OKRの作り方・立て方は以下の4ステップです。
それぞれのステップで何を行うのか、注意すべき点を解説します。
「OKRの具体的な立て方や進め方は?」
「OKRを立てる際に気をつけるポイントは?」
という疑問にズバリお答えします。
また、OKRは設定するだけで終わりではありません。その後の運用も重要です。
そのためこの記事では、4つのステップの後に、運用で失敗しないための5つのコツも紹介しています。ぜひ最後までお読みください。
目次
1. そもそもOKRとは?
2. ステップ1:会社のミッションとビジョンをはっきりさせる
3. ステップ2:会社のOKRを立てる
4. ステップ3:チームのOKRを立てる
5. ステップ4:個人OKRを立てる
6. OKR運用を成功させる5つのポイント
7. OKRを体系立てて設定して効果的な運用を!
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OKRとはObjective and Key Resultの略称で目標管理フレームワークの1つです。GoogleやFacebook、国内ではメルカリや花王などが採用し話題になっています。
Objectiveは定性目標のことで、決められた数値ではなくなりたい姿・状態を言葉にした目標です。Key ResultはObjectiveで設定した定性目標がどのような数値を達成すれば実現されたといえるのかを表す定量目標です。
1つのObjectiveに対して3~5つのKey Resultを設定し、部署やチーム、個人単位で目標を管理するのがOKRの最大の特徴です。
具体的な例
Objective=地域一のラーメン屋を作る
Key Result1=月の売り上げ300万円以上
Key Result2=Googleの口コミ50件以上
Key Result3=店員を3人採用する
OKRは透明性が重要とされており、経営方針となる会社全体のOKRから部署、個人のOKRまでを公開しそれぞれのつながりまでを明確にすることも特徴の1つです。
目標が明確化されると従業員のモチベーションが高まり、業務に対してより情熱的に取り組むことが出来ます。OKRは全員で共有されるため、自然とチームを超えた社内でのコミュニケーションも増え、統一感のある企業へと成長していきます。
OKRは組織として一体感をつくり、効率的に働けるようになります。
本記事では企業におけるOKRの作り方を4ステップに分けて解説しました。
より詳しくOKRについて学びたい方向けのまとめ記事も掲載しています。書籍やメディアなどでもあまり取り上げられていない人事評価制度との連携方法や、具体的な導入・運用のノウハウを掲載しているのでぜひご覧ください。
OKRとは?Google採用の目標管理フレームワークを導入事例を交えて紹介。KPIやMBOとの違いも解説
まずOKRそのものを決める前に会社のミッションやビジョンを改めて明らかにしましょう。
ミッションとは、会社が社会に対して果たしたい使命や会社の存在意義です。一方でビジョンとは、将来在りたい会社の姿を意味します。
OKRはこれらミッションとビジョンに基づいて立てられる必要があります。
ミッションとビジョンに基づいて、会社全体の四半期のOKRを決めます。
会社全体のOKRはトップOKRと呼ばれます。
次の四半期で会社全体がどのような姿・状態になりたいかをObjective(定性目標)として設定します。経営陣だけがわかる言葉ではなく、従業員のだれが見ても理解できるものが望ましいです。
目標として目指したい!と思えるようなワクワクするような言葉を選ぶことも重要です。形骸化してしまわないようにだれもが自分ごと化できるような目標を立てましょう。
Objectiveができたら、その定性目標が達成できたといえるために必要な主要な成果(定量目標)をKey Resultとして設定しましょう。
Key Resultは3~5個に絞って設定しましょう。多くなりすぎてしまうとどれに集中すればよいのかがわからなくなってしまい、優先順位が立てにくくなってしまいます。
ここまでで解説したOKRの設定ルールはチーム、個人でも同じように行いましょう。
経営陣と個々の従業員、2つの視点から全体のOKRを考えることでよりよいOKRを生み出せます。
経営陣のトップダウンで決めてしまうのではなく、現場のメンバーは会社がどうなって欲しいと思っているかを吸い上げるワークショップを行ってみるもよいでしょう。
社内全体を巻き込んでOKRを設定することでトップとボトムの双方がそれぞれ立てたOKRに納得しやすくなります。納得感があれば、トップOKRにそぐわないチーム・個人OKRが発生することも少なくなります。
トップOKRに基づいて、各部署・チームごとにOKRを設定します。
チームが達成に役立てそうなKey Resultがどれかを選択し、そのKey Resultをどのように達成したいかをObjectiveにするとスムーズです。
例えば、売り上げ〇〇円というKey Resultに対して、営業部のObjectiveは「過去最高の売り上げを達成する」などが適切になってくるでしょう。Key ResultはトップOKRのKey Resultと同じになっても構いません。
具体例
トップOKR
Key Result=四半期の売り上げ3000万円
↓
営業部OKR:
Objective=過去最高の売り上げを達成する
Key Result1=四半期の売り上げ3000万円
Key Result2=商談数100件
Key Result3=成約率30%
チームが設定するOKRの中には、他チームの協力が必要不可欠なものもあります。例えば人員不足を解消するためには人事部との連携が必要なこともあるでしょう。カスタマーサポートチームはプロダクトの改善のために開発部と連携することもあるかもしれません。
そのような場合には協力してほしいチームと相談しながらOKRを設定します。
シートなどにまとめるなどして、自分たちのチームと他チームのOKRの関係を「見える化」しておくことが大切です。
最後にチームのOKRを元に個人のOKRを設定します。直属の上司やメンバーと相談しながら、OKRを設定しましょう。OKRを決めるためのチームミーティングや1on1ミーティングを設定しておくとスムーズです。
チームOKRと同様に、他人の協力が必要なときは設定時に相談しておくのがおすすめです。
OKRを決めた際には、なぜそのOKRにしたのか、どうやって達成する計画なのかを記録しましょう。背景とアクションプランをいつでも振り返れるようにしておくことで、やるべきことが明確になりやすくなります。
OKRは、設定しただけで業績が良くなっていく万能ツールではありません。適切なOKRの作成、作成後の定期的な振り返り、密なコミュニケーションがあって機能していきます。
作成後の運用を成功させる5つのポイントを紹介します。
OKRの設定や管理をするだけでは業績が良くなることはありません。時間を割きすぎて本業に支障が生じるのであれば本末転倒になってしまいます。
OKRを効率的に管理するためにシートやツールを活用しましょう。
10名程度でOKRをやる場合には、無料で使えるGoogle スプレッドシートがおすすめです。共同編集ができ、進捗の確認も容易です。
一方で従業員が多くOKRが多く存在する場合はスプレッドシートでの管理は難しくなります。目標と数値が長いシートに羅列されてしまう形になり、管理も運用も大変になってしまいます。
20名以上でOKRを行う場合はOKRを運用するためのクラウドツールの利用をご検討ください。
OKRツール「Resily」は、100名以上の企業でも容易に見える化できるOKRマップやダッシュボードなどOKRを見える化し運用するための便利な機能が多数あります。
まず何のためにOKRを導入するのかを、社内で共有しましょう。OKRを導入する理由を考えることで、形骸化するリスクを軽減することができます。
なぜOKRを設定するのか、OKRのメリットを理解しないままでは、単に従業員の業務負担が増えるだけになってしまいます。
加えて導入する目的は、OKRを実際に体験した後、OKRを使い続けるかどうかの判断基準にもなります。
目的が達成されたかどうかを振り返ることで、OKRが自社に合うか、続けていくべきなのかを判断しましょう。
MBO(目標を基にした人事評価制度)では、従業員が立てた目標と評価は連動しているのが当たり前です。しかしOKRにおいてはこれらは直結させてはいけません。
というのも達成度が評価に大きく影響してしまうと、従業員が無難で達成しやすい、目標として簡単すぎるOKRを設定してしまうためです。
低すぎる目標をOKRにしてしまうと、達成するための努力や柔軟な発想は生まれてきません。
OKRを導入する場合、OKR達成に向けてやったことやOKRを経ての成長など、プロセスの評価に重きを置いた人事評価制度を設計しましょう。
透明なコミュニケーション、つまりオープンな情報交換はOKRにおいて重要な要素の1つです。なぜ目標を達成するのか、業務意義の理解がエンゲージメントを高め、高い目標達成の原動力となります。
また、部署間での目標の相互理解は、横断的なプロジェクトの推進にも役立ちます。部署間で相乗効果を生み出すような経営ができるようになることもOKRの魅力の1つです。
トップOKRから個人OKRまでを見える化し、だれが今何をしているかを理解し、今すべきことを自分ごと化して考えられる組織作りができればOKRは成功したと言えるでしょう。
あらゆる目標において言えることですが、目標は立てただけでは意味がありません。目標達成につながる行動を日常的にとることこそが重要です。
定期的に振り返りを行い、目標達成のために今何をすべきかの優先順位をつけることを習慣化しましょう。導入初期ではそういった習慣はないため、会議体をあらかじめ設計してしまうのがおすすめです。
コンサルティング会社のマッキンゼー&カンパニーでは、毎週月曜日の朝にチェックインミーティングを行いその週にすべき優先事項を共有するルールがあります。
OKRでもこのチェックインミーティングの導入は推奨されています。OKRの進捗状況と達成に向けての優先事項のすり合わせを行うことがよりよい運用の手助けになるでしょう。
OKRを習慣化させるため週次の定例ミーティングや1on1ミーティングの導入をおすすめします。
この記事では、OKRの作り方と導入、運用時のポイントを紹介しました。OKRの効力を発揮させるには、体系立った、つまり個人の業務が全体の目標達成につながるOKRを設定することが重要になります。
「Resily」は国内ツールで唯一OKRに特化したものです。ドラッグ&ドロップでOKRツリーの作成ができ、進捗状況の更新リマインドやチャットツールへの通知などOKRを効率的に運用するための機能が充実。
スプレッドシートやExcelなどでOKRを管理しているけど不便さを感じている、もっと効率的に運用したい、というお悩みをズバリ解決してくれるツールになっています。
他のツールとの違いはOKR特化でOKR関連の機能が充実している点です。タレントマネジメントや人事評価の機能がメインのツールはOKR管理はオプション機能のため、OKRでマネジメントを革新したい!という方には物足りないと感じてしまうかもしれません。
チームや組織のマネジメントの中心にOKRを置きたい、浸透させたいという方にはResilyがおすすめです。
ResilyはSansan株式会社やみんなの銀行など全社的にOKR導入に取り組んでいる企業を中心に170社以上の導入実績があります。
Resilyは20日間無料でツールのすべての機能を試すことができます。クレジットカード登録や商談なしで試すことができるのでまずは使ってみましょう。サンプルOKRが最初から入っているため、これからOKRを始めたいという方でも利用イメージがつかめるようになっています。
また無料アカウント開設された方には無料で30分間の面談も行っています。今行っているOKRの診断やResilyの活用方法などお気軽にご相談いただけます。
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