目標管理シートの書き方と職種別の活用方法を解説BLOG

 2021.8.1

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「社内での目標管理が効果的にできない」「そもそも目標管理シートの作り方が分からない」とお困りの方は多いのではないでしょうか?

会社内で目標管理を実施するにあたって活用される目標管理シートですが、ただ作成しただけでは効果を発揮しません。効果的な活用のポイントを抑えて運用をすることでようやくメリットを教授することができます。

今回は目標管理シートの効果はもちろん、記入例から活用方法まで目標管理シートを実際に運用していくために参考になるポイントをまとめていきます。

目標管理シートとは?

目標管理シートとは、経営学者のピーター・F・ドラッガー氏によって体系化された「MBO(目標管理制度)」に基づいて、従業員一人ひとりが設定した目標達成に向けて進捗管理を行うためのツールです。

具体的にはExcel上で作成したものや、社内システム上に搭載された機能を利用したりと、それぞれの組織によって使っているものは異なります。

単に目標とその進捗が確認できるだけでなく、フィードバックの項目があるものがほとんどです。

目標管理シートの構成

目標管理シートには組織によってさまざまな種類のものがありますが、基本的な構成は大きく変わりません。こちらでは目標管理シートの項目として必須なものを4つに分けてご紹介します。

具体的な目標

まずベースとなる目標は必ず記載しましょう。この目標によって付随する計画やフィードバック方法も変わってきます。また、この目標は個人が達成する意欲があり、組織の目標と紐づいていることと、具体的であることが重要です。上から与えられただけの目標だとモチベーションが維持できず、抽象的すぎると達成のための行動に移せません。

達成までの期日

目標には数ヶ月から数年がけの達成期日を設定するようにしましょう。達成期日がないと、計画が行き当たりばったりのものになり、目標達成が遠のいてしまいます。区切るスパンは設定した目標に合ったものにし、現実的に達成可能なスケジュールが立てられることが重要です。

具体的な行動内容

目標に対して達成に向けた具体的な取り組み内容も記載できるようにしましょう。いくら目標が具体的であっても、それを実現する方法が抽象的では達成することはできません。目標の進捗を確認する際に達成具合が一目で分かり、評価がしやすいように数値が含まれた行動内容にしておく等の工夫が必要です。

行動内容の評価方法

目標管理シートでは、達成に向けて行動した内容を定期的に評価することで、目標の進捗を確認します。その評価方法も具体的に記載しましょう。評価方法が曖昧だと目標の達成具合が分かりづらく、このまま続ければいいか、もしくは改善が必要なのか判断できなくなってしまいます。行動内容に数値を含んでいるものがあれば「毎日結果の数字を記載し、差分を確認する」のように明確な評価方法まで決めておきましょう。

目標管理シートで得られる効果

目標管理シートがどんなものかが分かっても、なぜ目標達成に必要なのか理解していないと意味がありません。目標管理シートを活用することで得られる効果を頭に入れて、最大限メリットを享受しましょう。

ここでは目標管理で得られる効果を3つに分けてご紹介します。

現状が把握できる

目標管理シートの作成を通じて、自身の現状を把握することができます。

設定した目標をもとに自身の1日・1週間・1ヶ月の行動や業務を洗い出し、俯瞰して現状を見直すことが目標設定、さらに目標達成のためには必要になるでしょう。現状と目標(理想の状態)の差分が把握できないと、どのくらいどういった行動をすれば良いかも分からないからです。

目標管理シートを作成していると、自然と現状把握をする必要が出てくるので、自身を知るいいきっかけになります。

目標が具体的になる

目標管理シートを作成していく中で、目標とその達成に向けた行動が具体的になっていきます。目標が抽象的で曖昧なままだと、結局目標の進捗を確認できなくなってしまうので目標管理シートを運用できなくなるでしょう。目標達成シートを活用して目標を達成しようとすると、結果として目標とその達成に向けた行動を具体的にせざるを得ないため、目標達成効果が高まります。

評価やフィードバックがもらえる

目標管理シートではただ目標が確認できるだけでなく、達成に向けた行動と目標の達成具合を客観的に評価できます。目標達成のためには立てた目標に対する行動ができているかと、それが適切かどうかを定期的に確認することが重要です。加えて、その評価を自分だけでなく他者の客観的な視点でも実施することがポイントになります。目標管理シートでは行動内容とその評価基準を明確に視える化しているため、いつでも他者に確認してもらうことができるのです。

目標管理シートの記入例

目標管理シートはさまざまな活用方法があり、使う人によって記入の仕方にポイントがあります。こちらではビジネスシーンでの活用を想定し、職種別の目標管理シートの活用方法をご紹介致します。

自身の該当する職種がある場合は、記入方法を参考にして目標管理シートを作ってみましょう。

営業職

営業職は数ある職種の中でも、数値目標がはっきりしていることが多い職種です。そのため目標管理シートには、チームで与えられた予算や受注件数などを目標として記載するのが良いでしょう。目標が明確な分目標達成に向けた行動も具体的な数値に落とし込みやすいはずです。例えば「受注総額800万円」を目標に置いた場合、「週3件の商談」「テレアポ20件」などが行動計画になります。

事務職

事務職は目標を数値にすることが難しいことが多いため、定性的な目標の中で出来るだけ具体的に設定しましょう。業務の改善点や制度面の改正に際しての課題点を目標にするのをおすすめします。改善具合を数値化したり導入の進捗率などを評価基準にすれば、振り返りもしやすいです。例えば「受発注業務のミスをゼロにする」という目標に対して「発注業務で必ずダブルチェックを実施する」という行動計画を立て、実施前後でのミス発生率を比較すると良いでしょう。

技術職

技術職も目標を数値にすることが難しいですが、案件に対しての貢献度やスキル・資格の獲得など成果が分かりやすい目標を設定すると良いでしょう。自身が組織内でどんなポジションにいるかどうかもポイントです。クライアントワーク中心の方は納期を意識する必要があったり、社内システムを担当している方はトラブル防止を意識したり、目標の観点が変わってきます。例えばサービス開発を担当する方であれば「新しい開発言語の習得」を目標に置き、「毎週末、勉強会に参加する」「毎日実際にコードを書いてアウトプットする」という行動計画を立てます。

管理職

管理職は企業の理念や事業計画に直結した数値目標を設定するのが良いでしょう。その目標をいかに組織のメンバーに伝え、メンバー個人の目標達成にも繋げていくかというのがポイントになります。例えば「部署の粗利目標5,000万円達成」を目標に置き、「取引額の大きいクライアントでの売上を3%上昇」や「メンバーの受注確度をあげるため、週1で営業同行する」という行動計画を立てます。

目標管理シートを活用するポイント

目標管理シートの作成方法とメリット、記入例を把握できたら、もう目標管理シートを運用し始めることが可能です。ただ効率よく運用して高い効果を得るためには、いくつかポイントが存在します。せっかく作成した目標管理シートがさらに意味のあるものになるよう、ここで紹介する3つのポイントを抑えておきましょう。

具体的な数字を含める

目標そのものや達成に向けた行動内容には、具体的な数字を含むようにしましょう。特に目標自体を数値目標に置き換えると、その達成に向けた行動計画も細かく立てやすくなります。

例えば営業職の場合だと「お客様に満足頂く」ではなく「担当顧客○社の契約継続率90%」のような目標にしておくと、それの達成に向けた行動計画も訪問数や契約数など契約継続に繋がる細かい数値目標に置き換えることができます。

少ない目標に絞る

目標管理シートを作成するとつい、あれやこれやと目標の数を増やしてしまいがちです。目標の数が増えすぎてしまうと、その分達成に向けた行動の数も多くなってしまい、それぞれの進捗を管理するのも手間がかかってしまいます。シートを記載するための時間を余計に撮られてしまい、結果として必要な行動を取ることができないということも起こり得るでしょう。ポジションによって幅はありますが、同時に管理する目標は3つ程度にしておくことをおすすめします。まずは1つの目標に絞って集中して達成を目指しても良いでしょう。

適宜目標を修正する

設定した目標は定期的に見直して、進捗状況に応じて修正していくようにしましょう。

例えば、設定していた期日よりも前倒して達成に向けたステップを進められている場合は、さらに上積みで価値を生めるように目標を上方修正するのが重要です。反対に、目標の進捗状況があまり良くない場合は、目標そのものを高く設定しすぎている、もしくは達成に向けた行動が適切ではなかった、という原因が考えられます。その場合も要因を見極めて、まずは行動を見直してみて、どうしても難しい場合は目標を下方修正するのもポイントです。

目標管理シートを活用して目標達成をしよう

目標管理シートはポイントを抑えて活用していくことで、組織のメンバーそれぞれの目標達成への意欲を高めることができ、結果として大きな成果に繋がります。

最も重要なのは自身の現状のスキルやポジションから客観的に判断して、最適な目標を設定することです。無理な目標や低すぎる目標を管理しても意味がないため、自分だけではなく上司やチームメンバーとコミュニケーションを取りながら目標設定をしましょう。

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