人材マネジメントとは?柔軟な組織作りをするために抑えておきたいポイントを紹介BLOG

 2021.5.29

企業活動を続けていくためには、人材マネジメントが欠かせません。企業のビジョンや目的を達成するためには所属するメンバーそれぞれが自身のパフォーマンスを最大限発揮する必要があります。そのためには適切な人材マネジメントを実施し、力が発揮できるような環境を作ることが企業活動を促進していくためには重要です。

今回は人材マネジメントに関して実施するメリットやポイント、実際の事例まで多角的に紹介していきます。

人材マネジメントとは

人材マネジメントとは企業の経営目標の達成やビジョンの実現のために、所属するメンバーを適切にマネジメントしていくことを指します。戦略的な人材マネジメントを運用することは、企業の持続的な競争力を強化していくことに繋がるでしょう。具体的にはメンバーの採用や教育に始まり、人事業務のフレームワークを構築することまで幅広い観点が人材マネジメントに関わってくるため、それらを一気通貫で取り扱うことが大切です。そのためには人事部門だけでなく経営層も巻き込んで人材マネジメントを進めていく必要があるでしょう。

人材マネジメントのメリット

企業の成長のために必要不可欠な人材マネジメントですが、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか?多くの企業に注目されている考え方であるため、とりあえずやればいいだろうと考える方も中にはいるかもしれません。ただ、効果の高い人材マネジメントを実施するにはメリットを把握しておくのが重要です。ここでは2つのメリットを紹介していきます。

企業の組織力向上

自社に合った人材マネジメントを実施すると「生産力の向上」「企業イメージアップ」「スムーズな採用活動」「適切な人材配置の実施」などさまざまな効果が見込めます。人材が自身のパフォーマンスを最大限発揮することで高い成果を出すことができ、活き活きとした働きぶりが企業イメージを良くするでしょう。その結果、企業に注目する人も増えて優秀な人材が集まりやすくなることでスムーズに採用活動ができ、適材適所で人材配置が可能になるという企業活動のいい循環を生むことができます。

メンバーのモチベーション向上

経営的な観点はもちろんですが、マネジメントされるメンバー側にもメリットがあります。自身のパフォーマンスを最大限発揮できる環境で働くことで、主体的に役割を全うするようになるでしょう。その結果これまで出てこなかったアイデアが出てきたり、他の部門との横断的なプロジェクトが実現したりと、高い成果が出るようになります。自身の仕事が高い成果を生んだ経験がエンゲージメントを高めて、継続的に成果が出せる人材が増えていくことでしょう。

人材マネジメント構築のポイント

人材マネジメントのメリットを享受するためには、自社に合った適切な仕組み作りと運用をしていく必要があります。しかし既に人材マネジメントを取り入れて運用しているが、いまいち効果が出ていない…といった方も多いのではないでしょうか?人材マネジメントをうまく構築するためには抑えておくべきポイントがいくつかあるので、正しく把握して自社に合った運用をしていきましょう。

ここでは4つのポイントについて詳しく紹介していきます。

企業戦略と一体化させる

人材マネジメントは人事部門が管理しやすくするためではなく、メンバーのパフォーマンス向上を目的として実施するものであり、そのためには企業戦略と一体化させて構築する必要があります。メンバー自身の活動が企業目標に直結しているという実感を持てれば、主体的に仕事に取り組むことができるでしょう。メンバー全員が同じ方向に向かって活動するために、適切に人材マネジメントを構築することが大切です。

メンバー自身に目標設定をさせる

企業戦略と一体化したマネジメントを構築しメンバーに全体方針を共有できたら、それをもとに個人目標をメンバー自身で設定させるようにしましょう。そうすることでやらされ仕事になることを回避し、普段から主体的な仕事をするようになります。組織へのコミットメントが強まることで、持続的に高い成果が出せる組織になるでしょう。

情報を透明化する

メンバーに対する人事評価に関する情報は出来るだけ共有し、評価に対する信頼性や透明性を高めるようにしましょう。主体的に取り組んだ自身の活動がどういった基準で評価されているのかが不明瞭だと、メンバーのモチベーションは下がってしまいます。一方で情報が透明化され人事評価に対する信頼を得られれば、さらに企業へのコミットメントが強まり自発的な活動が促進されるはずです。

柔軟に変化させる

人材マネジメントの仕組みは、企業活動や時代の変化に応じて柔軟に対応させていく必要があります。人材マネジメントを構築した当初とその後の企業課題が同じとは限らず、取り入れっぱなしにすると意味のないものになってしまう可能性が高いです。その時々の課題をさまざまなフレームワークを駆使して分析し、出てきた課題に対して適切な人材マネジメントを構築し直すようにしましょう。

人材マネジメントの基礎的なフレームワーク

具体的に人材マネジメントは企業活動にどう取り入れて行けばよいのでしょうか?それぞれの組織によって人材マネジメントを適用する目的は異なるので一概には言えませんが、組織の仕組みでメンバーの行動に影響を与えるものにはいくつか種類があります。具体的には「組織構造」「人事制度」「組織文化」などが挙げられるでしょう。これらはいずれも組織内で人の動きに関連する事柄であり、人材マネジメントを取り入れることで組織活動に効果的な人の動きを作り出すことができます。

人材マネジメントの課題

人材マネジメントには企業活動における大きなメリットがありますが、一方で万能なものではなく課題も存在します。せっかく取り入れたけどうまく運用ができなかったり、期待した効果が得られたなかったりすることもあります。そうならないためにも出てくる課題をあらかじめ把握し、対策を打てるようにしておきましょう。

多様な変化に対応する必要がある

現在の日本を取り巻く環境は社会的にも経済的に大きく変化していきます。さらにグローバル化やIT化によって変化のスピードも早くなってきているのが特徴です。そのため人材マネジメントに関しても、メンバーそれぞれの事情に合わせて形を変えていく必要があります。例えば少子高齢化によって社会で働く期間が長くなることが余儀なくされているため、長期のキャリアプランを個々が形成できるように環境を作っていくことが求められるでしょう。近年では新型コロナウイルスの影響もあり、これまで以上に多様な変化への対応が必要になってきています。

社員への浸透に時間がかかる

人材マネジメントは取り入れればすぐに効果が表れるというものではありません。いくら自社に合ったフレームワークを構築できたとしても、人材マネジメントを取り入れる目的がメンバーに浸透するまでは効果が出づらいでしょう。制度を取り入れる前や取り入れた直後は、上司から目的を共有する機会を設けたり、定期的にメンバーからフィードバックを貰って改善を繰り返したりする必要があります。逆に言えば、メンバーに人材マネジメントの重要性が伝達できていれば、自身の目標とマネジメントの方向性が一致し、高い成果を出しながらメンバーのモチベーションを向上させることができるでしょう。

情報を一元化させる必要がある

人材マネジメントを実施する際は、人事部門だけでなく経営層を含めたメンバー全員が共通の認識を持っておく必要があります。そうでなければ十分な連携が取れず、経営方針と人材マネジメント導入の目的が一致しないまま意味のないものになってしまうでしょう。目標管理や課題の進捗状況など共有する情報はさまざまですが、ひとつの部署だけでしか分からないことがある状態は注意が必要です。情報共有のツールを活用するなどして、一元化して管理するようにしましょう。

人材マネジメントの事例

実際に組織に合った人材マネジメントを導入し、高い成果をあげている事例をみていきましょう。全く同じことをしても意味がありませんが、取り入れられる要素はあるはずですので是非参考にしてみてください。ここでは2つの事例を紹介します。

楽天株式会社

インターネット関連サービスを手がける日本を代表する企業である楽天株式会社では、グローバル化を推進しています。現在は全メンバーの1/3が日本以外の国籍を持っており、日本の中でも先進的にグローバル化・ダイバーシティ推進を実施している企業だと言えるでしょう。

日産自動車株式会社

日本の産業を支える大手自動車メーカーの日産自動車株式会社では「グローバルタレントマネジメント」という仕組みを採用し、次世代の優秀なリーダー層の育成に力を入れています。タレントマネジメントは優秀な人材に焦点をあてて、個別にそれぞれの特性に合わせたマネジメントを実施する手法であり、それをグローバルな人材で実施しているという点で先進的だと言えるでしょう。

人材マネジメントを通して高い成果を出せる組織を作ろう

人材マネジメントはメンバーの採用から育成、さらには退職まで、企業活動を支える人材を活用するための重要な仕組みです。凄まじいスピードで変化する社会に対応していくためにも、人材マネジメントという観点で柔軟な組織になれるよう、自社に合ったフレームワークを構築することが重要だと言えます。また、人材マネジメントはメンバーのモチベーションにも関わるため、今回紹介したようなフレームワーク構築のポイントを抑えて、高い成果が出せる組織作りをしていきましょう。

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