人員配置システムとは?意味、メリット、実行までのステップを紹介BLOG

 2021.5.20

近年の採用市場では人手不足の影響もあり、人員配置を適切に行って社員ひとりひとりの生産性を高めるかつ離職率を下げることが必要になってきています。その人員配置を効率よく行うために活用されるのが人員配置システムです。人員配置は企業活動において重要な観点ですが、整備までの手間がかかったりうまく運用できない場合も多いでしょう。自社に合った人員配置システムを活用することで、最低限の手間で人員配置を実施することが可能です。

今回は人員配置システムに関してメリットや活用のポイントまで詳しく紹介していきます。

人員配置システムとは?

人員配置システムとは組織に所属するメンバーの配置を見える化し、効率よく組織をマネジメントするために活用されるシステムのことです。人員配置システムを活用することで組織を俯瞰的に把握することができるため、部門間での情報共有やプロジェクトの進捗を管理しやすくなったり、配置に関する組織図をシミュレーションできたり人員配置に関して管理にかかる手間を大幅に削減することができます。

人員配置にシステムが役立つ理由

人員配置を効率よく実施するために人員配置システムを活用している企業は多いですが、どのような理由があるのでしょうか。活用する企業によって導入する理由はさまざまですが、大きく分けて「データの可視化」「組織図のシミュレーションが可能」「人員配置の手間削減」という3つに分けることができます。

ここからはそれぞれについて、詳しく解説していきます。

 データの可視化

人員配置システムでは人材に関するさまざまなデータを管理することが可能です。具体的には、所属組織、異動、福利厚生、待遇など社員それぞれのデータを一目で確認することができます。また、全体のデータとして社員の役職や年齢での構成比、社員の成果をグラフで見える化できるのが特徴です。こういった情報は随時更新されており、どこからでもログインして確認することができます。

そのほかにもデータを可視化して活用できるさまざまな機能が備わっており、自社の課題に合った機能が使えるシステムを選定することが重要です。

組織図のシミュレーションが可能

人員配置システムでは、組織図の変更に応じて感覚的にシミュレーションを行うことができます。システムがなければ書いたり、Excelなどのシート上に一から書き起こす必要がありますが、人員配置システム上であればデータ化された社員情報をもとにシミュレーションが可能です。データの持たせ方によって複雑なシミュレーションもできるため、従業員規模が大きくなっても対応できます。また、システムによっては社員の顔写真がアイコンとなって、それらを直感的に操作することで組織図を変更できます。

人員配置の手間削減

人員配置システムでは社員のデータを一元管理し、さまざまな角度から分析・評価を実施することができます。人員配置システムを使っていない場合、社員データは種類によって管理の方法や格納場所が異なっており、実際に人員配置を検討する際に手間がかかってしまう場合が多いです。人員配置システムを活用すれば、社員データが必要になればすぐに確認することができ、必要なものをピックアップして使用したり、手間をかけずに分析・評価を実施したりできます。

人員配置システムを使うメリット

人員配置システムを活用して人員配置を実施することで、さまざまなメリットが得られます。活用する組織や運用するシステムによって細かなメリットは異なりますが、大きく分けて4つに分けることができます。具体的には「生産性の向上」「人件費の削減」「社員のモチベーション向上」「社員のストレス低減」です。

ここからはそれぞれのメリットについて詳しく紹介していきます。

生産性の向上

人員配置システムを活用することで、社員それぞれの特性に合ったポジションへ配置が可能になるため、社員も自身の能力を最大限発揮しながら効率よく業務に取り組むことが得きるでしょう。一方で、人員配置が適切にできていない場合は、社員の生産性を著しく下げてしまう可能性が高いです。人員配置を実施したが生産性が下がってしまったという場合は、状況に応じて柔軟に配置の再構築を検討するようにしましょう。

人件費の削減

適切な人員配置を実施することで、必要以上に社員を採用する必要がなくなり、結果として無駄な人件費を削減することができます。人員配置システムでのシミュレーションや分析によって、部署ごとの適切な人材・人数を正確に把握して業務を回していくことが可能です。人件費を削減することができれば、組織としても収益性を担保しやすくなり、ほかに必要な投資に経費をかけることができるでしょう。

社員のモチベーション向上

社員の意見を取り入れて個々に合った働き方や環境を整備できていれば、自然と社員は意欲的に業務に取り組むようになり、モチベーションが向上していくでしょう。モチベーションを向上しながらやりがいを持って働くことで、長期的な就業にも繋がります。逆に言えば、人員配置が適切ではなく、社員の希望からかけ離れた配置になるとモチベーションは低下し、離職する可能性が高まるでしょう。

社員のストレス低減

人材配置システムを使った効率的な人材配置は、社員のモチベーションだけでなく心身的なストレス状態の改善にも有効です。会社で働く上でのストレスの原因は「業務量」「業務内容」「人間関係」に分けられます。人員配置システムでは、それぞれの要因に対して有効なアプローチをすることが可能です。適切な人員配置により仕事量も適量になり、業務内容も自身の能力が活かしやすいものになるでしょう。

システムで人員配置をするステップ

人員配置システムはただ導入すればいいというものではありません。実際に人員配置システムを使って人員配置を実施する場合は、適切なステップで進めることでより効果を得ることができます。

ここからはシステムを使って人員配置をする時の必要なステップをそれぞれ解説していきます。

定員計画

定員計画とは、組織に必要な人員数を策定するステップです。組織の経営目標や年度目標を達成するために必要な人員を算出し、大枠を定めていきます。組織によってその判断はさまざまで、事業拡大のために人員を増やすのか、人員を削減し組織を縮小して少数精鋭にしていくのかを見極めましょう。それによって大まかな人件費も把握することができます。

要員計画

組織全体に必要な人員数が決まったら、各部門に必要な人員数を要員計画によって策定します。部門によって必要な人材や人員数は細かく異なっており、「注力する事業部には人員を多く配置する」「投資段階で収益性のない部門は、外注するなどして最低限の人数で回す」などの判断が必要です。雇用形態別の人員数や外注も含めた人件費の算出も合わせて行いましょう。

人員計画

要員計画にて部門ごとの人件費や人員数を策定したら、人員計画にて個人単位での配置を決めていきます。各部門に必要な人員数をもとに、人員の異動や配置変え、昇進などを社員それぞれで検討していくことが必要です。あくまで人員計画は組織全体の事業計画に基づいて検討されるものなので、観点としては全体目標を達成するためにどのような配置や採用を行うか、それにかかるコストはどのくらいか、がポイントになります。

代謝計画

人員計画は一度実行すればいいというものではなく、運用し始めてから改善を繰り返していく必要があります。人員が足りなくなったり、期待以上の効果が見込めなかったりと、要員計画の段階では想定できなかった課題が見つかる場合がほとんどです。そこで代謝計画にて実際の結果とこれまでの計画との差分を埋める計画を改めて策定します。必要な人材を採用し直す方法を考えていくことが多いです。

人員配置システムを運用するときのポイント

人員配置システムはただ運用しているだけでは、効果を高めることは難しいでしょう。ポイントを抑えて運用することで、適材適所の運用ができるようになります。ここでは2つのポイントを解説します。

現状と目標を明確にして振り返る

人員配置システムを活用して適切に人材をマネジメントするには、目標に対して現状どのように進捗しているか、どのくらいの効果が出ているかを明確にすることが重要です。業務に対する人員の数に過不足はないか、適切な人材が配置されているかなどを1ヶ月や半年など、期間を区切って部署や個人単位での売上実績や目標達成度を定期的に振り返るようにしましょう。

事前に社員へヒアリングする

配置する対象の社員に対して事前に希望や不満等をヒアリングしておくことで、それぞれにより適切な配置ができるでしょう。ヒアリングする内容としては「担当業務は多すぎないか、あるいは少なすぎないか」「現状のポジションに不満はないか」「今後どんなキャリアプランを描いているか」など、ポジティブなことはもちろんネガティブなことも含めて本音を聞き出すことが重要です。そのため社員が本音を話しやすいような聞き方や雰囲気作りを重視するのが良いでしょう。

目的を明確にして人員配置システムを導入しよう

人員配置システムは、組織にとって重要な資源である「ヒト」を効果的に管理するために有効なものです。とはいえシステムを入れたから十分というわけではなく、導入して運用し始めてからがむしろ重要だと言えるでしょう。自社に合ったシステムの選定はもちろん、運用方法も細かな改善を重ねていくことがポイントです。そのためにも導入の目的や自社が抱えている課題を明確にし、それを社員にも共有した上で人員配置システムの運用を検討しましょう。

是非今回解説したようなポイントを踏まえて、人員配置システムを導入してみてください。

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