ベーシック法とは?意味、効果、手順を紹介BLOG

 2021.7.2

「目標がなかなか立てられない」

「目標を立てたけど成果が出ない」

目標設定においてこのようなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか?

特に仕事において適切な目標設定をするのは、成果に直結するため、自分に合った方法を見つけることが重要です。ただ、目標設定にはさまざまな手法が確立しているため、どの方法が自分に合っているか分からないという場合もあるでしょう。そういった場合は、「ベーシック法」を使うことをおすすめします。ベーシック法はさまざまな目標設定の手法の中でも、最も基礎となる手法であるため誰でも実践することができるのです。また、他の手法にも通ずる根本的な考えであるため、覚えておて損はないでしょう。

今回はそんなベーシック法という目標設定のフレームワークについて、やり方や活用のポイントまでご紹介していきます。

目標設定とは?

ベーシック法について解説していく前に、まずは目標設定とはそもそもどういったものなのか理解しておきましょう。

目標設定とは、仕事や勉強を進めていく上で明確な目的や欲している未来を定め、それらを達成できるように必要な目標を立てることです。例えば、「営業成績で社内トップになる」という目的があった場合に、ただそれを願っているだけでは目的達成は叶いません。具体的な行動やいつまでに達成するのかという、方針を定めておく必要があります。目標設定は、目的達成を具体的にイメージし、達成する可能性を広げるために必要な手順だと認識しておきましょう。

目標設定の効果

自分の目的を達成するために、適切な目標設定をすることは有効な手段です。では、目標設定には具体的にどのような効果があるのでしょうか。

ここからは目標設定によって得られる効果を2つ紹介していきます。

モチベーションが維持できる

適切な目標設定を行うことができれば、モチベーションを維持しながら主体的に目標に向かって行動することができます。適切な目標とは、自分のことを客観的に捉えて実現可能な範囲で努力が必要な目標のことを指します。このような目標設定ができていると、目標を自分ごととして捉えることができるため、「やらされ感」がなく目標達成に向けて試行錯誤することができるのです。一方で目標設定が適切にできていないと、具体的に達成するための行動を起こせず、モチベーションを保って目標に向かって取り組むことが難しくなるでしょう。

目標に対する進捗を確認できる

目標達成の可能性を高めるためには、ただ行動を起こすだけではなく、進捗を把握して適宜修正していくことが必要です。目標設定が適切であれば進捗が把握しやすく、前倒しで進捗していれば他の優先度が高いことに取り組むことができたり、逆に進捗が遅れていれば早めに課題を発見することができるため行動計画を修正できたりします。一方で目標設定が適切にできていなければ、進捗が曖昧で達成できているのかそうでないのかの判断がつきづらく、あまり意味がないものになってしまうでしょう。

ベーシック法とは?

ベーシック法とは、最も基礎的な目標設定のフレームワークであり、さまざまなフレームワークの根底になっているものです。ベーシック法は「目標項目」「達成基準」「期限設定」「達成計画」の4ステップで構成されており、それぞれの項目について自分でしっかり考えることができれば、曖昧に設定してしまいがちな目標を具体的なものにしてくれるものです。

ベーシック法の手順

それでは具体的にベーシック法を使ってどのように目標設定をしていけばいいのでしょうか。前述した「目標項目」「達成基準」「期限設定」「達成計画」の4つのステップについて、それぞれ詳しく解説していきます。

目標項目

「目標項目」では、自分が何を達成したいのかを明確にします。他のフレームワークにおいても当然この目標項目は設定しますが、ベーシック法においては目標の種類を整理して他の項目がより具体的になるようにしておくのが特徴です。

具体的に目標項目は、「強化」「改善・解消」「維持・継続」「開発」の4つの種類に分けられます。これらの目標項目はひとつに絞ってもいいですし、それぞれのタイプごとに細かく設定してもいいでしょう。

向上・強化

現状に満足せず、さらにより良いものにしていこうという目標のことです。例えば現状が「英語を話せるようになった」状態であるならば「英語を使った仕事を始める」だったり「海外支店で新規事業を立ち上げる」というような目標になります。自分の現状を客観的に把握し、強化するポイントを検討しましょう。

改善・解消

何か課題や悩みを抱えており、それを改善したり解消する目標のことです。向上・強化とは現状に満足しているかどうかが異なるポイントになります。例えば先ほどの例と同様、英語に関する目標だとしても「英語を勉強していたが聞き取りが苦手なため、映画を字幕で観る」のように、課題を明らかにしてそれを解決するためにはどうすれば良いかを目標に設定します。

維持・継続

現在取り組んでいることを続けること自体の難易度が高かったり、続けることに意味があるものに関して設定できる目標項目です。工夫をせずとも簡単に続けられることを設定してもあまり意味がありません。例えば、「毎日最低でも1時間英語を勉強する」「毎朝英語の新聞を読んでから出社する」など、積み重ねることで成果が出てくるような目標設定をすると効果的です。

創出・開発

これまでやったことのない新しいことを始めるという目標項目です。これまでの3つの項目に比べて難易度も高く、未達成に終わる可能性が高い目標でもあります。しかし、その分達成した際の充実感や得られる成果は大きいものになるでしょう。例えば「英語で話す機会を増やすためにコミュニティを立ち上げる」「海外の人と繋がりを作るために、サービスを利用する」などが当てはまります。

達成基準の具体化

「達成基準の具体化」では、「どのような状態になっていれば達成とするか」を具体的に定めます。この基準を具体的にするために、基本的に目標項目を数値化する場合が多いです。ただし、全ての目標項目が数値化できるわけではないため、目標項目の性質によって達成基準の設定も異なってきます。

数値で表す定量的な基準

定量的な数値で目標を具体的に設定するものです。数値化の切り口は、規模や回数、金額や割合など細かく分けると多くあるので、目標項目を決めたらそれが数値化できるかどうかまず考えてみましょう。

例えば、「毎日1時間以上英語の勉強をする」「受注金額を前月比120%まで伸ばす」といった目標が該当します。

状態を表す定性的な基準

数値化できない目標に関しても、どういった状態なのかが具体的にすることはできます。例えば、「欧米で1週間滞在してもストレスなく英語でコミュニケーションがとれる」「メンバーが忌憚なく意見が言えるチームを作る」という目標が該当します。

スケジュールでの基準

定量化はできない目標でも、スケジュールで区切って具体的にすることも可能です。例えば「3ヶ月以内にTOIECで○○点を取る」のような目標設定をしましょう。

期限の具体化

何の目標をどれくらい達成するかが設定できたら、いつまでに達成するのか期限を設定します。期限がない場合、いくらいい目標を設定したとしても成果が出づらくなるでしょう。設定する期限は目標の種類や難易度、自身の環境に合わせて「1年」「半年」「3ヶ月」「1ヶ月」など柔軟に設定します。

達成計画の具体化

これまで設定した項目だけでは、目標達成に向けて何をすれば良いか分かりません。目標達成に向けて具体的に行動する計画を立てましょう。目標項目や達成基準をさらに具体的に掘り下げ、次に何をすれば良いかが明確にしておくのです。どのくらいの頻度でアクションするか、どんなツールや手段を使うのかなど、さまざまな観点で目標をさらに具体的にしていきます。

目標設定のコツ

ここまでベーシック法の手順や設定する項目について詳しく解説してきました。最後に目標設定をする際に、どのような点に気をつければ成果に繋がる目標になるのか、ポイントをご紹介していきます。ベーシック法に限らず、さまざまなフレームワークに共通するポイントになるので、覚えておきましょう。

高すぎる目標にしない

目標設定で失敗しがちなのが、目標を高く設定しすぎるパターンです。あまりに目標が高すぎてしまうと、未達成の状態が続きモチベーションが低下してしまう可能性が高くなります。それによって、「なんで自分はできないんだ…」と自信を失ってしまうかもしれません。最終的に高い目標を目指すのは良いことですが、段階を踏んで徐々に達成していけるように目標設定しましょう。

定期的に振り返る

目標達成率を上げるためには、設定した目標に対してどのくらい進捗しているかを定期的に振り返ることが重要です。設定した目標は「目標管理シート」などを活用して可視化しておき、週に1回など振り返りのタイミングを設けてあげましょう。進捗が遅れていれば、早めに期限や行動計画を修正することで、達成率を上げることができます。必要に応じて上司に相談しながら、フィードバックをもらうとさらに良いでしょう。

ベーシック法を活用して目標を達成しよう

目標設定は自分自身に合った方法で、現在の自分より少し上のレベルのものを目指すのが望ましいです。そうすることで、モチベーションを保ちながら目標達成に向けて主体的に行動することができます。今回紹介したベーシック法は、さまざまなフレームワークの基礎となる考え方となるため、しっかり理解して自分に合った目標設定をしてみてください。

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