3点セット法とは?意味、メリット、手順を紹介BLOG

 2023.1.11

仕事で高い成果を出したり、達成感を得るためには適切な目標設定をすることが非常に重要です。自分に合った適切な目標を設定することができれば、仕事へのモチベーションが向上し主体的に仕事に取り組むことができます。

自分にとって適切な目標設定を実施するためには、目標設定の方法を知っておく必要があるでしょう。ただ、現在目標設定においてはさまざまなフレームワークが確立されており、「どの方法が自分に合っているか分からない」「どんな違いがあるか分からない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめの目標設定のフレームワークとして「3点セット法」があります。3点セット法は目標設定に必要な考え方の基本が盛り込まれたシンプルなフレームワークで、誰でも使いやすいのが特徴です。

今回は3点セット法について、目標設定の手順やメリットについて解説していきます。

目標設定のステップ

3点セット法について詳しく解説していく前に、そもそも目標設定はどのように進めていくものなのか基本的なステップを確認しておきましょう。この基本的な手順が理解できていないと、フレームワークをうまく活用できない可能性が高いです。基本的な手順を覚えておくことで、3点セット法以外のフレームワークにも応用ができるでしょう。

目指す目標を見つける

まず目標設定をする際は、「何を達成したいのか」という目標を見つけましょう。目標設定をする際は、自分自身で自発的にやる場合と他者から求められてやる場合があり、ビジネスシーンでは後者のように上司から目標設定をやるように指示されることが多いかと思います。その場合でも、ただ漫然とやりたいことを考えるのではなく、組織の最終的な目標やチーム内で目指すものをイメージして目標を見つけるのが重要です。

そのため目標設定には、自分が置かれている立場や環境を客観的に捉え、求められていることを理解することが必要になります。

目標が見つからない場合はサンプルを見つける

前述したような組織の目標やチーム内で目指すものが曖昧である場合、目標を見つけ出すのは難しいでしょう。特に新人や配属が変わったばかりである場合は、主体的に目標設定できない場合が多いです。その場合は、同じチームの上司や同僚が設定している目標を参考にするのが良いでしょう。また、職種や業種によってある程度どのような目標設定をするのが良いかは共通しているため、ネットでの情報を参考にアレンジするのも有効です。

フレームワークを使って目標を具体的にする

「何を」達成するかを見つけることができたら、その目標を具体的にしてアクションできるようにしましょう。そのためにフレームワークを活用します。目標設定を効果的に行うためのフレームワークはさまざま存在しますが、中には高い難易度の目標を設定するものや目標の種類が限定されているようなものもあるため、自身の状況に合った適切なフレームワークを選択することが重要です。

中でも「3点セット法」は基本的でどんな目標設定にも活用できるフレームワークであるため、何を使うか悩んでいる方はまず使ってみることをおすすめします。

3点セット法とは?

3点セット法とは、その名の通り「テーマ」「達成レベル」「達成時期」という3つの項目について具体的にしていく目標設定のフレームワークです。3点セット法は、「ベーシック法」という目標設定のフレームワークをさらに深堀りしたものになります。

ベーシック法とは「目標項目」「達成水準」「期限」「達成計画」という4つの項目について定めるもので、3点せっと法はベーシック法よりもさらに目標を具体的にして精度を高める際に活用されます。

3点セット法の手順

では3点セット法では実際どのような手順で目標設定をしていくのでしょうか。「テーマ」「達成レベル」「達成時期」の3つの項目に関して、それぞれ詳しく解説していきます。解説する手順に沿って自分に当てはめて考えることで、具体的な目標設定をすることができるはずです。

テーマ

まず最初に「何を達成するのか」というテーマを設定します。言い換えると、目標そのものを何にするのかを決めるステップです。この段階では、目標の内容は抽象的なままで構いません。後のステップで徐々に具体的にしていきます。

このテーマが決まらないことには目標設定が始まらないため、もしテーマが決まらないというん場合は、以下の3つの方法を参考にしてみてください。

安正早楽(あん・せい・そう・らく)

安正早楽とは「より安く、より正しく、より早く、より楽に」の頭文字をとった用語で、業務はこのように行われるべきであることを示したものです。具体的には目標設定をする際に「コストをより安くできないか」「より正確に業務を行えないか」「よりスピードを早くすることができないか」「より楽に効率的にできないか」という視点で問いかけて考えます。具体的な数値に落とし込みづらい分野の目標設定を行う際に、この4つの基準を活用して目標を設定すると効果的です。

自己否定

自己否定とは「もし○○ではなかったら」という仮定から、目標となるテーマを具体的にする方法です。仮定するのは自分自身の問題点であり、それを深堀りすることで本質的に改善すべきことを見つけることができます。例えば、プロジェクトの進捗が遅れていることに対して「もし自分の責任でプロジェクトが予定通り進まなかったら」と問いかけることで「クライアントに迷惑をかけ、会社の業績にも影響する」→「だから、遅れている要因を洗い出し対策を立てる。今後はプロジェクトの進行管理を厳密に行う。」といった具体的な目標を立てることができるのです。

プロセスチェック

プロセスチェックとは、自身の日々の業務フローの中から改善点を見つけ出し、目標となるテーマを設定する手法です。まずは大きく「こんなことをしたい」という願望を1つ決め、それに関連する自分の行動フローを洗い出します。そのフローの中から、改善点を見つけ出しテーマとして定めるのです。例えば、「新規顧客を増やしたい」という大きなテーマを設定し、自身の新規顧客開拓の営業フローを洗い出します。「リスト作る」「アポイントする」などのフローが出てくるはずなので、中でも最も改善点として挙げられるものを決め、テーマとして設定します。

達成基準

達成基準とは、あらかじめ設定したテーマに対する具体的な目標のことです。言い換えると、達成したかどうかが確認できるように出来るだけ数値などを用いた具体的なものを設定することになります。定量的であることが望ましいですが、「○○を0にする」や「〜〜を100%達成する」など極端なものにしてしまうと、達成の難易度が非常に高くなるでしょう。少し努力すれば達成できる実現可能な目標が適切です。また、定量的に表現しづらい場合は、「○○という状態になる」「〜〜までに達成する」といった状態を基準にして、具体的にするのも効果があります。

達成手段

達成手段とは、具体的にした目標を「どのように達成するか」という行動のことを指します。「達成基準」にて設定したレベルに達することができるように、次は何をしたら良いかを細かく設定しましょう。重要なのは、「何をすれば良いかわかる」ことです。せっかく決めた行動計画でも「結局どう動けば分からない」状態では、意味がありません。具体的にどう動けば良いか明確にな状態まで掘り下げましょう。

達成手段に関しては「今までのやり方を変える」「今の時期だからできること」といった切り口で考えていくと、具体的な行動計画が考えやすいです。

目標設定を失敗しないコツ

これまで解説したきたような3点セット法の手順を辿れば、目標設定をすることができます。ただ、もう一歩成果を高めるための目標設定にするためには、抑えとくべきポイントがあります。

ここからは目標設定で失敗しないためのコツをいくつか紹介していきます。

全体目標に関連している目標にする

目標設定はあくまでも自分自身の課題を改善するために実施します。しかし、会社で働いている場合は、その目標がチームや会社全体の大きな目標と関連付いているかどうかが重要です。いくら自分にとって必要な目標を立てても、それが全体目標と関連付いていなければ達成しても周りから評価は得られず、モチベーションを保って行動することができないでしょう。自分が取り組んでいることが、チームや組織のためになっているという実感を持つことで、主体的に目標達成に取り組むことに繋がります。

フィードバックをもらう

目標設定をする際は、必ず上司や先輩、時には同僚にみてもらいフィードバックを受けるようにしましょう。自分の中では良い目標だと思っていても、客観的にみると具体性に欠けていたり、チーム目標との関連性が乏しいものになっている可能性があります。上司は自身が抱えている課題を既に解決した経験を持っている可能性が高いため、意見をもらうことで目標設定の精度を高めることができるでしょう。他にも、自分の同僚が立てている目標を参考にすることで、気付かなかった新たな視点で自分の目標を見直すこともできるはずです。

3点セット法を活用して目標を達成しよう

今回は基本的な目標設定のフレームワークである3点セット法について解説していきましたが、他にも様々なフレームワークが存在しています。自分の環境やその時の状況によって適切なものを活用することで、効果的な目標設定を行うことができます。

また、目標は設定しただけでは意味がありません。達成すること、達成に向けて行動するプロセスにこそ価値があるのです。ただ目標設定をして満足するだけでなく、目標達成に向けて進捗を管理したり、改善を繰り返していきましょう。

まずは今回紹介した3点セット法で、自分の課題を振り返りながら目標設定をしてみてください。

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