OKRのKey Resultsの設定に役立つSMARTの法則

更新日: 2021年8月31日

ビジネスで大きな成果を出すためには、適切な目標設定が非常に重要になってきます。もちろん、みなさん何かを実行に移す場合、少なからず目標を立てていることでしょう。ですが、ただ単に「〜がしたい」などの願望を目標としているだけでは、なかなか具体的な行動に移すことはできません。

そこで役立つのが「目標設定のフレームワーク」です。目標設定のフレームワークにはいくつかの種類がありますが、今回は、その中でも「SMARTの法則」というものに注目したいと思います。

「SMARTの法則」を活用することで、正確な目標を設定するとともに、従業員が具体的な行動を起こしやすい環境づくりをすることができます。また、KRを設定する際にこの「SMARTの法則」を役立てることができます。

本記事では、「SMARTの法則」を用いた目標設定の立て方、この法則を構成する5つの成功因子などを中心に解説をしていき、OKR目標設定の道標としてどのように「SMARTの法則」を活用できるかと見ていきたいと思います。

SMARTの法則とは?

「SMARTの法則」は、1981年にコンサルタントのジョージ・T・ドランによって提唱された目標設定方法です。

SMARTの法則は、後で詳しく解説しますが、5つの要素から構成がされています。それが「Specific」「Measurable」「Achievable」「Realistic」「Time-bound」です。これらの5つの要素を取り入れることで、目標達成の可能性が高まる効果を発揮するとされています。ドラン氏がこの法則を提唱した後、多くの経営コンサルタントなどによってブラッシュアップが成されてきました。最初に提唱されてからそれなりの月日が経ち、SMARTの法則は時代遅れだという声もよく聞こえますが、その内容は普遍的なものであり、現在でも多くのビジネスパーソンに、目標設定に有用なフレームワークとして考えられています。

目標設定を行うことで、従業員のパフォーマンスを向上させることができます。SMARTの法則を含め、目標設定のフレームワークはこれまで様々な研究の対象になってきましたが、もちろん、目標設定をしたほうが良い結果が出るという結論を出してきました。さらに、目標の難易度を適切にコントロールすることで、目標に対する従業員のエンゲージメントが高まる可能性についても言及されています。これらのことを踏まえても、SMARTの法則は非常に有用な目標達成実現のためのフレームワークと言えるでしょう。

SMARTの法則を構成する5つの成功因子

前述したように、SMARTの法則は5つの成功因子で構成されています。SMARTの法則を活用して目標達成を実現するためにも、まずはこの5つの要素をしっかりと理解しましょう。

Specefic(明確性)

一つ目は「Specific」です。この英単語には「明確な」「具体的な」「特定の」などの意味があります。

誰しも日々何かしらの目標を立てて生活をしているかと思います。ビジネスであれば、売上目標やチーム目標、個人目標など、その目標の達成を目指して日々の業務に勤しんでいることでしょう。

ですが、冒頭でも述べたようにただ漠然とした目標、例えば「大ヒット商品を生み出す」「スキルアップを図る」「常に前向きに仕事に取り組む」などの抽象的な目標では具体的な行動を起こすことはできません。例えば、目標設定

目標を立てることが大事とわかっていても、ただ目標を立てれば良いというわけではないのです。会社でも個人でも共通認識を持って目標に進んでいくためには、明確性や具体性のある目標を設定することが欠かせません。ここでわかりやすいポイントとしては、「Who(誰が)」「What(何を)」「When(いつ)」「Where(どこで)」「Why(なぜ)」を意識しながら目標を設定することです。

こうした点を考慮し目標に具体性を持たせることで、施策やプロジェクトの成功率は大きく上がることでしょう。

Measurable(計量性)

Measurableの意味は「測定可能」です。

目標達成率や目標に向けての進捗度を測定可能な状態にするために、指標による可視化は欠かせません。そのため、実際に自分が立てた目標を測定するのに適した指標をセットし、そのゴールとなる数値を具体的に定めましょう。このような目標は「定量目標」と呼ばれます。

一方で、自分や会社の理想の未来像などの抽象的で測定が難しい目標を「定性目標」と呼びます。このMeasurableという要素は、OKRにおいても非常に重要な点です。OKRの場合、OはObjectivesであり、これは定量的なものではなく定性的なものが良いとされています。そしてKR(Key Results)に関しては、計測可能で定量的なものが良いとされており、「数値がなければKR」ではないとまで言われています。

SMARTでもOKRでも、定量的な目標を設定するということは非常に重要であると言えるでしょう。測定可能な目標を掲げることによって、定期的なフィードバックを行い、コミュニケーションの活性化や従業員のモチベーションを維持することがしやすくなります。

Achieveable

SMARTの法則では、目標設定は「Achieveable(達成可能)」なものであるべきとされています。なぜなら、ビジネスにおいて目標を設定することは重要なことですが、それがあまりに高いもので、達成が不可能であることが明白なものの場合、従業員のモチベーションを下げたり、かえってマイナスに働いてしまう危険性があります。ですので、SMARTの法則の場合、高い目標でありながらも、あくまで実現可能なちょうど良いバランスの目標を設定することが重要になります。

一方で、OKRの場合は、必ずしも達成可能な目標を設定する必要はありません。むしろ、OKRでは達成することが非常に困難な目標を設定し、達成度は60~70%を理想としています。これは、100%の達成を実現するための目標の場合、達成できるということを意識しすぎて低い目標を設定したり、経済状況などの自分でコントロールできない事情に配慮できなかったり、もし達成できなかった場合に、「目標が高すぎる」という言い訳をしてしまうなどの状況を避けるためです。OKRでは、本当にベストを尽くさなければ達成が不可能に思える目標に向かってこそ、最高のパフォーマンスが発揮できると考えます。

その点で、OKRは目標の達成度を個人の評価を切り離して考えることができ、従業員一人一人の意識を会社全体の大きな目標に向けさせることができるのです。

このAchievableという観点に関しては、SMARTの法則とOKRの考え方で大きく異なっている点と言えるでしょう。

Relevant

Relevantの意味は「関連性」です。これには、設定した目標を達成することでどのような成果が生まれるのかを意識することで、モチベーションを向上しやすくするというメリットがあります。具体的にどのようなことかというと、例えば「月内で10件の新規契約を獲得する」という目標があったとします。この目標達成のことのみに集中して仕事をこなすだけでは、その目標がプレッシャーとなり、かえってモチベーションの低下やストレスを招いてしまうことでしょう。

ここで大事なのが「Relevant」です。その目標を達成することで、どのようなメリットが自分にあるのかということを考えるようにしましょう。もしかしたらそれは、「目標達成によってインセンティブがもらえる」かもしれませんし、「ボーナスが増えて自分の欲しいものが買える」かもしれません。もちろん金銭的なことだけでなく、「自分の希望の部署への異動の可能性が高まる」などのことも大きなモチベーションにつながるでしょう。

このRelevantという要素に関しても、SMARTとOKRは共通している部分があります。どちらも「客観的な目標や達成度合いの見える化を重要視している」ということが言えます。従業員それぞれの目標や達成度を可視化することによって、定期的に適切なフィードバックのできる環境が整い、周りとのコミュニケーションが活性化し、モチベーションの維持につながります。

また、自分の個人目標と会社の目標に関連性を持たせることは、特にOKRにとって重要です。モチベーションの低下の原因の一つに、「自分の業務がどのように会社に貢献しているかがわからない」ということがあります。しかし、OKRやSMARTにより個人の目標と会社全体の目標を関連付けることによって、社内全体での共有が可能となり、より一体感を持って目標に向かうことができるのです。

Time-bound(期限)

最後の要因は「Time-bound(期限)」です。これも目標達成には欠かせない要素です。いくら目標が明確で、目標の先にあるものと関連付けられていたとしても、期限をしっかりと設けなければモチベーションの維持は難しくなってきます。「とりあえずやってみよう」や「これは後回しにしよう」などの行動は、業務の生産性や効率を大きく低下させてしまう恐れがあります。具体的な期限を設けることにより、今するべきことを明確にすることができるのです。

SMARTを活用してOKRの目標を作ろう

今回は、SMARTの法則を中心に解説をするとともに、OKRとの共通点や違いについても触れていきました。この2つはそれぞれの特徴を持った異なる目標設定のフレームワークではありますが、共通する部分もあるということがわかっていただけたかと思います。

OKRの「KR」の部分を設定する際に大事なことは、SMARTの法則にも当てはまる部分が多々あります。特に、SMARTのMとRの部分、「測定可能」と「関連性」はOKRにとっても非常に重要な部分です。

このように、たとえ違ったフレームワークでも、ポイントポイントを結びつけることによって、応用し組み合わせて使うこともできます。ぜひ今回の記事を参考に、自社の目標設定をする上での参考にしていただければと思います。

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