バーンアウトとは?症状、原因、直し方、ならないための環境づくりを紹介BLOG

 2021.10.3

何かに打ち込んでいたり、何か達成した後に突然意欲が失ってしまうことはないでしょうか?その症状のことを「バーンアウト」と呼びます。このバーンアウトは誰にでも起こりうるものであり、特にビジネスパーソンの中で職場環境が要因でバーンアウトしてしまう方も多いです。そのため、ビジネスに関わる人たちは、バーンアウトについて理解を深めておく必要があるでしょう。

今回はバーンアウトについて、具体的な症状やならないためのポイントまで解説していきます。

バーンアウトとは?

バーンアウトとは仕事が辛いなどにエネルギーを失ってしまう、打ち込んでいたものに対して急にやる気がなくなってしまって何もできなくなってしまう状態になることを指します。バーンアウトは燃え尽き症候群と呼ばれることも多いです。1970年代に精神心理学者のハーバート・フロイデンバーガーによって提唱されました。似たような状態で「うつ病」がありますが、うつ病が理由のない悲観的な感情や思考に囚われてしまうことで発症するのに対し、バーンアウトは打ち込んでいるものの成果が得られなかったり、次に打ち込むことが見つけられない場合などに発症することが多いです。

バーンアウトの症状

誰にでも起こり得る可能性のあるバーンアウトですが、具体的にはどのような症状がみられるのでしょうか。バーンアウトの症状を把握しておくことで、事前に兆候を発見して対処することができるかもしれません。

ここからはバーンアウトの代表的な症状である「情緒的消耗感」「脱人格化」「個人的達成感の低下」の3つについて、それぞれ解説していきます。

情緒的消耗感

情緒的消耗感とは、仕事を通じて、情緒的に力を出し尽くして、消耗してしまった状態」を指します。他人のことを思いやったり、信頼関係を築いていく仕事において情緒的な部分を大きく消耗するものです。特に人とよく関わるような職種では、この情緒的消耗感が原因で、バーンアウトを発症してしまうケースが多いです。具体的には「自分の仕事がひどくつまらない」「疲れ果てた感覚が大きい」と感じる場合は、情緒的消耗感の症状が出ている可能性が高いです。

脱人格化

脱人格化とは、「クライエントに対する無情で、非人間的な対応」のことを指します。情緒的消耗感を感じてエネルギーを消費している状態だと、まずはエネルギー消費を抑えるために思いやりがなくなったり、相手の言動に対して威圧的な態度をとってしまうといった症状があらわれます。具体的に「誰とも話したくなる」「他人の顔をみたくない」といった感情になった時は、脱人格化の症状が出ている可能性が高いです。普段そのような態度ではない人にこのような傾向がみられた場合は、バーンアウトになっているかもしれないため、ケアしてあげましょう。

個人的達成感の低下

個人的達成感とは「ヒューマンサービスの職務に関わる有能感,、達成感」のことを指し、バーンアウトになると達成感が低下してしまいます。バーンアウトになると、情緒的消耗感や脱人格化の影響で、これまで通りのサービス提供ができなくなってしまうため、業務の質が低下してしまうのです。よって、周りからだけでなく自分でも業務の質が下がったことを明確に感じ取り、思ったように成果も出ないので仕事へのやりがいや達成感を感じられなくなってしまいます。

バーンアウトになる原因

バーンアウトは基本的にはストレスが原因となって発症するものです。ただし、人によってストレスを感じる要因はさまざまであるため、必ず同じ原因で発症するわけではありません。ストレスの原因は、大きく分けて「個人的要因」と「環境要因」の2つに分けることができます。

ここからはバーンアウトを引き起こすストレス要因について、それぞれ解説していきます。

個人要因

なんでも完璧にこなそうとしたり、ひたむきに業務に取り組む人ほど、心身のストレスを抱え込みやすいため、バーンアウトを発症しやすいです。特に人と接する仕事の場合は、目に見えないお客さんの満足感を出来るだけ高めようと、頑張り続けてしまうため、負荷がかかりやすいと言えます。性別や年齢、ストレスへの対処方法が要因となってバーンアウトに陥ってしまう場合も、個人要因に分類できるでしょう。

環境要因

長時間労働や激しく体力を消耗する仕事など、心身共に負担の大きい環境で働くことことによるストレスもバーンアウトの要因になります。特にサービス業やノルマ達成が常に要求され精神的負荷の大きい営業職などの職種で発症することが多いです。これらの職種では、人と関わることが多いため、情緒エネルギーを多く消耗してバーンアウトになってしまう可能性も高いでしょう。

バーンアウトになりやすい職場の特徴

バーンアウトになってしまう場合、さまざまな要因が重なっています。特に個人要因は人それぞれ要素が変わってくるため一概に要因を特定することは難しいですが、環境要因に関して、特に職場環境に関してはバーンアウトになりやすい特徴があります。

ここからはバーンアウトになりやすい職場の特徴をいくつか紹介していきます。自社の状態がバーンアウトになりやすい職場かどうか、改めてチェックしてみてください。

関わることを強要

仕事をする上で、社内外問わず人と関わっていくことは避けれられないと言えるでしょう。ただ、不要な仕事を押し付けられたり、本来使わなくてもいいことに時間を使わされたりすることは、心身ともに大きな負荷がかかります。それによって時間が圧迫され、長時間労働や本来あげられた成果が出ないといった事態になれば、さらにバーンアウトしてしまう可能性は高まるでしょう。例えば、不要なミーティングへの出席や明らかにキャパオーバーしている状態で雑務を振られるなど、人によっては断れない場合もあるため、負担が増大します。

時間管理が曖昧

昨今ではどの企業も働き方改革を推し進めており、長時間労働や不当な休日出勤は是正されている企業が多いかと思います。とはいえ、まだまだ業務時間について管理がずさんな企業があるのは事実です。真面目なメンバーであるほど、納期を守るためやクオリティを突き詰めるために、限界まで働いてしまう傾向にあります。その場合、「自分が頑張ればどうにかなる」「時間をかけて量をこなす」といった思考になりますく、結果として心体のバランスが崩れてしまうのです。

優秀な社員の業務量が多くなる体制

優秀でできる社員の業務量が多くなってしまう職場環境も、バーンアウトが起こりやすい傾向にあります。優秀な社員は生産性が高く、仕事をふればこなしてしまうため、つい多くのことを任せてしまいがちです。ただ、優秀な社員も人間であるため限界はあります。そういった社員は、責任感も大きく、自分の心体の悲鳴に蓋をしてしまいがちであるため、気づいた時には既に燃え尽きてしまっている場合が多いです。

バーンアウトの治し方

バーンアウトになった場合は、まず医師に相談するようにしましょう。風邪などの病気のように明確な症状があらわれないため、「病気ではない」と判断してしまう人が多いですが、しっかり治療を行わないと状態はどんどん悪化してしまいます。自身の症状を正確に把握し、「いつもと違う」と感じることがあれば、まず周囲に相談するなどして客観的な視点でも状態を確認するようにしましょう。医師に相談する際は、考えられる要因やいつから症状が出ているかを伝えられるとスムーズです。

バーンアウトを治すには、まずは休息を取ることが重要です。バーンアウトになってしまう人は、主観的には「頑張っていない」と自己評価をしてしまいがちです。自身の状態をしっかり受け入れ、心身共に十分な休息を取るようにしましょう。

バーンアウトにならない職場のポイント

バーンアウトはストレスが原因であるため、発症してしまったらそのストレスを取り除いて十分な休息を取ることが必要になります。とはいえ、バーンアウトにならないことが最善策であるため、そのような環境を作り出すことが重要です。

最後にバーンアウトにならない職場環境のポイントをいくつか紹介していきます。

共感する文化の醸成

バーンアウトは情緒エネルギーの消耗が要因になるため、常に緊張感があったり、人の顔色を伺ってばかりの環境では消耗が激しくなってしまいます。そうならないためにも、他人を思いやったり、共感を前提とした関係作りをするようにしましょう。社内で敬意を払われたり、共感されている実感があれば落ち着いた状態で業務に取り組むことができます。そうなると、仕事のパフォーマンスも向上しバーンアウトも起きにくいでしょう。

メンタルサポートを行う

バーンアウトは肉体的な疲労が要因にもなりますが、多くの場合精神的な消耗が要因で発症しています。そのため、メンタル面のサポートが充実していれば、バーンアウトが起きにくいと言えるでしょう。具体的には、「メンター制度を導入する」「精神科医へのコンタクトを取りやすくする」「自由時間を設ける」などさまざまな角度でのサポートが考えられます。チーム内で仕事の成果を褒め合ったり、明確な成果以外の部分でも評価できる仕組みを整備するのも有効です。

バーンアウトを未然に防ぐために職場環境を整えよう

バーンアウトは誰でも突然発症する可能性を秘めており、事前にどのような症状が該当するのか把握しておくことが重要です。もし周りの同僚がバーンアウトの症状の兆候がある場合は、最悪の事態に陥る前に休息を促すなどしてサポートしてあげましょう。バーンアウトが起きないためには、自分自身のストレス状態を客観的に把握しておくことと、職場環境を整えることです。まずは自身の職場環境の現状を把握し、バーンアウトになる可能性がある状態である場合は、対策を講じるようにしましょう。

是非こちらの記事を参考に、バーンアウトにならないための対策をしてみてください。

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