2024.1.18
「1on1で部下から話すことがないと言われたらどうすればいい?」
「部下と話す内容は何が適切?」
と悩んでいませんか?
上司と部下が1対1で話し合いをする1on1では、部下が話さなくて会話に困ることも少なくありません。
しかし、部下の成長につながるような1on1にするためにも、上司が部下からうまく話を引き出すことが重要です。
今回は、部下との1on1について以下のことを紹介します。
この記事を読むことで、部下や組織の成長に貢献できる1on1での話題を知ることができますので、ぜひ参考にしてください。
多くの企業が1on1を行う目的として、以下の2つがあります。
それぞれ詳しく解説します。
1on1を行うことで部下のエンゲージメントを向上させられます。
エンゲージメントとは、社員が「会社のために頑張りたい」「利益に貢献したい」という気持ちのことです。1on1を行うことで、上司と部下がコミュニケーションを取る機会ができます。部下が抱えている課題や悩みについてアドバイスをし、部下のやる気を引き出せるのです。
部下のモチベーションが上がることで生産性の向上につながり、成果を出すきっかけ作りになります。
定期的に1on1を行うことで、部下との信頼関係も構築できます。仕事だけでなくプライベートについて部下と話すことでお互いのことを理解できるのです。
信頼関係が構築できることで部下のエンゲージメントが向上し、離職率の低下にもつながります。
1on1は社員の成長を促すためにも行われます。部下が仕事の進捗や問題点、改善点などを話すことで、自ら考えて業務を行える力が身につきます。
上司と話すことで、部下が自身で気づけなかった能力やスキルについて知るきっかけになることから、人材開発にも効果的です。
1on1では、部下の今後のキャリアについても考えます。上司が一緒に考えることで、会社の方向性にあったキャリア支援を行い、組織力の向上にもつながります。
部下の特徴を知ることができるため、人材配置にも有効です。
1on1では、上司と部下が分け隔てなく綿密にコミュニケーションを取ることが大切です。しかし、せっかく時間を割いて1on1をするというのに、部下が「話すことがない」という場合があります。
話すことがない理由は社員によって異なりますが、具体的には以下の通りです。
もし話すことがないと言われた場合、上司が部下から話を引き出すことが必要です。部下にとって1on1が無駄な時間にならないよう、上司側がさまざまな対策を行う必要があります。
部下から「話すことがない」と言われた場合、以下の3つの対策を行いましょう。
部下に質問するときは、オープンクエスチョンを使って話を進めましょう。オープンクエスチョンとは、相手が自由に回答できる質問のことです。
たとえば、「休日は何をするの?」「どうして将来この仕事をしたいの?」など、5W1Hを使った質問が該当します。
逆に「はい」「いいえ」で答えられる質問がクローズドクエスチョンです。
オープンクエスチョンを使うことで、部下からさまざまな回答を引き出せます。回答を聞くことでさらに深堀りが行えるため、会話が途切れにくいです。
ただし、オープンクエスチョンは相手に考えさせる質問のため、部下の負担が大きくなります。時折クローズドクエスチョンも混ぜて、スムーズに会話できる環境づくりを行いましょう。
上司が部下に対して話すことが浮かばない場合、過去に1on1で話した内容を振り返るのも1つの手段です。
過去の1on1で記録した内容を見ながら、進捗の変化や課題解決への取り組みなどの確認を行います。
前回からの変化について話を広げられるようになり、会話が進みやすくなります。
部下にとっても、自身の行動を振り返られるため、成長するのにいい機会です。1on1を何回も続けることで、部下がPDCAサイクルを回しながら行動する習慣を身につけられます。
上司が自分の考えや想いを伝えることで、部下が話をしてくれる場合もあります。
部下に一方的に質問しても、「1on1でどこまで話をしていいのか」がわからず、伝えたいことを伝えられないケースも少なくありません。
最初に上司が自分のことを開示し、どのレベルの内容まで話していいかを教えることが大切です。
自身の最近あった出来事のような軽い話題から始めることで、部下の緊張がほぐれ、打ち明けやすい空気を作れます。
部下の本音を聞くために、自分の話をしてリードすることも大切です。
1on1をスムーズに行うためには、以下の事項について意識することをおすすめします。
それぞれ詳しく見てみましょう。
1on1を行う前にアジェンダを用意しておきましょう。
話す内容を決めておくことで、部下が話すことがない状態を防げるためです。もし1on1で自由に話してもらうようにした場合、部下は話すことがなく、言葉に詰まる場合があります。
特に会社や業務に関しての意見は、すぐに出てくるものではありません。部下が1on1前に何も考えずに参加すると、仕事に関してあまり答えられず、実りのない時間になるでしょう。
プライベートのことばかり話してしまい、ただの雑談になるケースもあります。部下にとって有益な時間になるよう、お互い何を話すか事前に決めておきましょう。
※Resilyの1on1機能では、OKRの確認・1on1のアジェンダ確認・議事録の編集が一つの画面で対応可能
初めて1on1を行う部下の場合、事前に目的や内容を伝えておきましょう。目的を知ることで1on1に取り組む姿勢が変わり、事前に話すことを考えるようになるためです。
1on1が部下と対等に話す場であることや、部下のエンゲージメントを上げるために行うことを事前に連絡しましょう。
特に、1on1は「評価とは直接関係ない」ことを伝えるのが重要です。このことを事前に言わないと、部下が評価を受けることを意識して身構えてしまい、本音を話しづらくなります。
部下が気軽に話せるように、評価面談と1on1が違うことを教えましょう。
部下の成長に効果的な1on1を行うには、部下から本音を引き出すことが必要です。そのためには、上司が聞く姿勢を意識し、快く話せる雰囲気を作ることが大切です。
部下の話の内容がどのようなものであっても否定せず受け入れ、相づちを打って聞くことをおすすめします。部下が「自分の話を聞いてもらえている」と感じるようになり、より素直に話してくれるようになるでしょう。
聞いた話をもとにフィードバックを行うことで、部下の成長を促せます。
1on1で話したことは必ず記録しましょう。毎回メモを取っておくことで、部下と話した内容を確認できるだけでなく、成長した点が明確になります。
成長したところを指摘することで、部下のモチベーションを向上させる効果があります。
また、部下の性格や仕事に対しての考えを知ることができ、次回1on1で話すテーマに困ることが少なくなるでしょう。記録することで、相手への理解を深められ、信頼度の向上にも効果があります。
OKR管理クラウド「Resily」で1on1の議事録を取った例
1on1で話すのに最適な内容について、以下の5つを紹介します。
具体例もあるので参考にしてみてください。
プライベートの話題は部下との相互理解に有効です。特に初めて1on1を行う社員や入社したばかりの新人と信頼関係を構築するのに向いています。
雑談のように話せるため、1on1のはじめに話すことで部下の緊張をほぐせます。
ただし、まだ上司と部下の関係になって間もない時期だと、プライベートについて話したくないという部下もいるでしょう。そのような社員がいた場合、無理矢理話を引き出すことはやめましょう。
部下が現在遂行している業務や、所属している部署について聞くことも重要です。
業務の進捗や現在の課題・問題点などを質問してみましょう。
部下からの要望があれば、課題や問題の解決をサポートすることも大切です。原因を一緒に考えて探し、アドバイスをします。
また、普段言いにくい悩みを聞くことも重要です。組織の気になる点や人間関係のトラブル、会社への不満などを教えてもらい、改善を行いましょう。
部下が会社のストレスの影響で「精神的に問題ないか」や「身体に異変がないか」を確認することも大切です。
もし過剰に働いて体調が悪くなっているのであれば、迅速に業務改善を行ったり、業務量の采配を考えたりする必要があります。
部下だけでなく、部下の所属している部署のメンバーについての健康状態を聞くことで現状の把握もできます。
心身の健康は組織にとっても重要な話なので、毎回確認しましょう。
部下の今期の目標や今後のキャリアについて聞くことも大切です。
目標については、目標設定について中心に聞きます。目標管理制度で部下の考えた目標が組織の方向性とマッチしているかを話し合います。部下や他の社員が納得できる目標設定を行えるようにサポートしましょう。
キャリアについては、部下の長所、短所などの情報を元に、どのような社員になりたいかを話し合います。部下の自己理解が深まるように促し、将来やりたいことについてアドバイスやフィードバックを行います。
今後の戦略や方針について部下に伝えることも重要です。経営陣が決めたことを理由や経緯についても話し、しっかりと落とし込んでいきます。
方針を共有することで、組織全体が向かう方向をひとつにでき、業務でのコミュニケーションを円滑にします。
部下に戦略や方針について一方的に伝えるだけでなく、疑問点に答えるのも大切です。部下が納得できるまで話すことで、組織への貢献がはじめてできます。
1on1を行う時に部下から「話すことがない」と言われる可能性は少なくありません。しかし、何も話さないと無駄な時間になってしまうため、上司が部下からうまく言葉を引き出すことが大切です。
話すことがない状態をなくすためにも、オープンクエスチョンで話したり、自分の考えを伝えたりしましょう。
事前にアジェンダを用意することや、1on1の目的を共有することも効果的です。今回紹介した1on1で話すことの具体例もぜひ活用してみてください。
Resilyの1on1機能を使えば担当する部下の1on1スケジュールと過去の議事録を1つの場所で管理することができます。シンプルで強力な目標管理フレームワークであるOKRと1on1を組み合わせて使うことで、マネージャーの負担を軽減しながら、強い組織マネジメントを可能にします。
Resilyは20日間すべての機能が無料で使うことができます。クレジットカード登録や商談は不要。誰でも今すぐOKRと1on1の機能をお試しいただけます。