組織サーベイとは?生産性向上につなげるコツとオススメツールを紹介BLOG

 2022.6.3

自社の人材を適切に管理し、働きやすい職場をつくるには「組織サーベイ」が大切だと聞いたことがある人もいるでしょう。しかし、組織サーベイとはそもそも何を指しているのか、どのように行えば効果的なのかわかりにくいと感じることもあります。

そこで、この記事では組織サーベイを行うべき理由や、効果的な実施方法について詳しく紹介します。正しい知識にもとづいて組織サーベイに取り組めば、生産性向上につなげられるでしょう。

組織サーベイとは?人事マネジメントに役立つ調査活動

サーベイは「調査」を意味するワードで、ビジネスシーンではさまざまな調査活動を示します。企業における組織サーベイを一言で表現すると、「企業の状態を可視化するための調査活動」です。具体的な調査活動の内容には、以下のようなものが含まれます。

  • 従業員サーベイ
  • モラールサーベイ
  • パルスサーベイ
  • エンゲージメントサーベイ

これらの調査活動を適切に行えば、自社の生産性を向上して市場価値を高められるでしょう。

この記事では、それぞれの組織サーベイについて、目的と具体的な実施方法を紹介しています。組織サーベイに取り組もうと考えている企業は、ぜひ一通りチェックしてみてください。

組織サーベイが必要な理由

読者の中には、「なぜ組織サーベイが必要なのだろうか?」と考えている人もいるかもしれません。組織サーベイが求められるようになった背景には、以下のような理由があります。

  • 企業の課題を明確化する
  • マネジメントの状況を可視化する
  • 従業員エンゲージメントを測定する
  • ストレスチェックを行う機会にする

それぞれの目的に組織サーベイがどのように役立つかを解説します。もし、自社で似たような課題を抱えているなら、組織サーベイの実施を検討してみてください。

企業の課題を明確化する

組織サーベイを実施することで、企業の課題を明確にして可視化できます。明らかとなる課題には以下のようなものがあります。

  • 従業員のモチベーションが低い
  • 若年層の離職率が高い
  • 成績がよい従業員が不満を抱えている
  • 経営方針が末端部まで浸透していない

自社がどのような課題を抱えていて、どのようなアクションをすればよいか知るには、課題を可視化することが欠かせません。この過程で隠れていた課題が明らかになるケースもあるため、積極的に取り組むのがオススメです。

マネジメントの状況を可視化する

組織サーベイには、経営層やマネージャー層のマネジメントが適切か明らかにする効果もあります。従業員マネジメントはブラックボックス化しやすいだけではなく、適切に行われていないと従業員のモチベーションを下げてしまう可能性があります。

組織サーベイを実施するときは、マネジメントが適切か振り返るよい機会です。マネージャーの状況もきちんと調査し、課題がないかチェックしましょう。

従業員エンゲージメントを測定する

組織サーベイの中には、「エンゲージメントサーベイ」という調査活動があります。エンゲージメントサーベイは、全体的な職場環境や、従業員同士の人間関係に対する満足度(従業員エンゲージメント)をリサーチするものです。

従業員エンゲージメントが低いと、離職率が高まったりモチベーションが低下したりしがちです。より働きやすい職場環境を実現するためにも、エンゲージメントサーベイを行って改善点を洗い出し、次のアクションにつなげましょう。

一例として、結果を分析することで、特定のチームで従業員のエンゲージメントが低下していることがわかるかもしれません。特定のチームだけに問題が見られるなら、その結果から「マネジメントに問題があるのではないか?」という仮説を立てて検証を進めることが可能です。

ストレスチェックを行う機会にする

ストレスチェックは「個人認識サーベイ」とも呼ばれ、毎年実施することが義務付けられている調査活動です。実施する主な目的は、職場環境に起因するストレスの有無をチェックし、従業員の健康管理やメンタルケアに役立てることです。

基本的に、ストレスチェックは対象者本人に対するアンケート形式で行います。質問に答えてもらうことでなんらかの不調を抱えていないか、職場環境が適切か、サポート体制に問題はないかなどを明らかにします。

ストレスチェックは、組織サーベイの中でも個人に焦点を当てた調査活動です。一人ひとりの状況をより細かく知るための方法と覚えておきましょう。

参考: 厚生労働省 https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/var/rev0/0119/0631/20161114151420.pdf

組織サーベイはどの程度の頻度で行えばよい?

組織サーベイをより効果的なものにするには、それぞれの調査活動を適切な頻度で行うことが大切です。組織サーベイに含まれる活動の概要、および適切な実施頻度の一例は以下の通りです。

サーベイの種類実施する目的頻度
従業員サーベイ人事制度・就業規則・報酬制度に対する満足度を把握し、改善につなげる年2回~四半期に1回
ストレスチェック職場環境に起因するストレスを把握し、改善する年1回
パルスサーベイ従業員の感情変化、全体的な課題の変化を把握する月1回~週1回
エンゲージメントサーベイ従業員の帰属意識や愛着心を調査する年1回~年2回

上記のように、年1回でよいものもあれば、月1回以上の高頻度で行うものもあります。それぞれの調査活動を適切に行うためにも、何をどのタイミングで行うべきかを把握しておきましょう。

組織サーベイツールを導入すれば調査を円滑化できる!

組織サーベイでは調査すべき内容が多く、対象者もさまざまなので、調査から結果の集約・分析までを効率化する必要があります。効率的に取り組まないと手間がかかり、途中でやめてしまうことにもつながりかねません。

そこで考慮したいのが、組織サーベイツールの導入です。組織サーベイツールを導入することで、手間を大きく削減して以下の活動を効率化できます。

  • 各種サーベイの実施
  • データの集約
  • 集約したデータの分析
  • 改善策の検討および実行

自社のニーズにマッチした組織サーベイツールを導入するのが、成功につなげるためのコツです。これから組織サーベイを導入しようと考えているなら、ツールについてもあわせてチェックしてみてください。

自社にマッチした組織サーベイツールを選ぶときのポイント4つ

組織サーベイツールには多種多様なものがあるため、自社にマッチしたものを選ぶことが大切です。ツール選びで迷ったときは、以下で紹介する4つのポイントを参考にして検討しましょう。

  • 目的にマッチしているか
  • 必要な機能を搭載しているか
  • 無料トライアルを実施しているか
  • 料金が予算と合うか

それぞれどのようなポイントに着目すればよいかを解説します。ぜひ参考にしてみてください。

ポイント1: 目的にマッチしているか

組織サーベイツールにはそれぞれ特徴があるため、目的にマッチしたものを導入することが大切です。何の目的で組織サーベイに取り組むのかをはっきりさせてからツールの選定を行いましょう。主な目的には以下のようなものがあります。

  • 従業員のモチベーションを高める
  • マネジメント手法が適切か確かめる
  • 経営方針を一般社員まで浸透させる
  • 働きやすい職場づくりを推進する
  • ストレスチェックを効率化する
  • 待遇が適切だと感じてもらえているかチェックする

それぞれのサーベイに優先順位を定め、組織サーベイを行う目的にマッチしたものを選びましょう。

ポイント2: 必要な機能を搭載しているか

必要な機能を搭載しているかどうかも、ツール選びにおいて重要なポイントのひとつです。組織サーベイツールは、主に以下のような機能を搭載しています。

  • 調査項目の指定
  • 調査の実行
  • 回答の入力
  • 回答の集計
  • データの集約
  • データ分析
  • 結果の出力

基本的な機能は同じでも、ツールによって自由度に差があったり細かい設定に違いがあったりします。ツールを選ぶときには機能の詳細をチェックし、運用方法に問題がないか、予定している使い方ができそうかを確かめましょう。

ポイント3: 無料トライアルを実施しているか

導入したいツールが自社のニーズを満たしてくれるか知るには、実際に使ってみるのが一番です。そのため、無料トライアルを実施しているかチェックし、実施しているなら試験的に導入してみましょう。

実際にツールを使用することで、本当にそのツールがマッチしているのか判断できます。導入してから後悔することを防げるため、無料トライアルを積極的に活用するのがオススメです。

ポイント4: 料金が予算と合うか

ツールによって導入費用や月額費用など、具体的な料金設定が異なります。イニシャルコスト・ランニングコストが予算にマッチするかどうか判断してから導入してください。

ツールによっては具体的な料金を公式サイト上に記載しておらず、都度見積もりが必要になるものも存在します。もし、導入したいツールの料金形態が都度見積もりになっている場合は、提供元企業に問い合わせるのがオススメです。

組織サーベイツールを比較!主要6ツールを紹介

ツールの選び方を理解した上で、具体的な組織サーベイツールについてチェックしていきましょう。今回紹介するのは、以下の6ツールです。

  • HRMOSタレントマネジメント
  • MotifyHR
  • Visual
  • モチベーションクラウド
  • Geppo
  • ミイダス組織サーベイ

それぞれの特徴や料金形態について解説するので、ツールを選ぶときの参考にしてください。

HRMOSタレントマネジメント

提供企業株式会社ビズリーチ
導入費用(税込)都度見積もり
料金(税込)都度見積もり
トライアル要問い合わせ
特徴従業員の可視化、人事評価の最適化に役立つ機能をセットで提供

「HRMOSタレントマネジメント」は、組織サーベイに役立つエンゲージメント向上機能だけではなく、人事に関する機能を総合的に搭載しています。

組織サーベイを行うだけではなく、総合的な人事制度改革を検討している企業にオススメです。従業員データベースの作成から人事評価の一元管理、1on1の支援システムなど、さまざまな機能があります。

中でも個人コンディションサーベイ機能が組織サーベイに役立ち、これを利用すれば一人ひとりのコンディションを可視化し、変化を速やかに追跡できます。

MotifyHR

提供企業株式会社アックスコンサルティング
導入費用(税込)330,000円~
料金(税込)440円/月/ID~1,100円/月/ID
トライアルあり
特徴コミュニケーション機能、従業員管理機能、カンパニーボード機能、ニュースフィード機能を標準提供

「MotifyHR」は、人事面の課題を総合的に解決するのに役立つツールです。組織サーベイに利用したいと考えているなら、「エンゲージメントプラン」か「プレミアムプラン」を利用しましょう。

とくに、プレミアムプランならエンゲージメント機能やOKR(目標管理)機能、1on1機能など、組織サーベイに役立つ機能をすべて使用できます。ランニングコストも1つのIDごとに決まるため、無駄がなくコストを最適化しやすいのがメリットです。

Visual

提供企業株式会社QuickWork
導入費用(税込)非公開
料金(税込)400円/月/IT~500円/月/ID
トライアルあり
特徴従業員のエンゲージメントを可視化することに特化している

「Visual」は従業員一人ひとりのエンゲージを可視化し、エンゲージメントやロイヤリティを可視化することに特化したツールです。質問の設定と回答をすべてツール上で行え、自由記述フォームも存在するため、より具体的な回答を得るのに役立ちます。

カスタムサーベイ機能が弱いなどのデメリットもありますが、基本的な機能で十分だと感じているならぜひチェックしてみてください。3人以上で導入できるため、中小企業向けの組織サーベイツールとしてもオススメです。

モチベーションクラウド

提供企業株式会社リンクアンドモチベーション
導入費用都度見積もり
料金都度見積もり
トライアルデモ機能を利用可能
特徴「期待度」と「満足度」から組織の状態を可視化する機能を搭載

「モチベーションクラウド」は、収集したデータを分析して得た情報から各企業の状況をスコアリングするのに役立つツールです。組織サーベイの結果を「期待度」と「満足度」の2つの指標にもとづいて分析し、何が弱みかを可視化します。

弱みを知ることで改善行動につなげやすくなるため、組織全体の改革を目指したいなら必見です。導入後は専門家のサポートを受けられるため、より効果的な運用につなげやすいでしょう。

Geppo

提供企業株式会社リクルート
導入費用(税込)非公開
料金(税込)20,000円/月~298,000円/月
トライアルデモ機能を利用可能
特徴パルスサーベイ機能と組織サーベイ機能をセットで提供

「Geppo」は個人と組織のエンゲージメントを知ることに特化したツールです、提供元企業のリクルートが実際に運用している仕組みにもとづいているため、信頼性が高いといえるでしょう。

シンプルな質問を用いてエンゲージメントサーベイを行えるため、運用負担が少ないのも大きなメリットです。いざというときのサポート機能も充実しているので、初めて組織サーベイに取り組む企業にもピッタリです。

ミイダス組織サーベイ

提供企業ミイダス株式会社
導入費用(税込)都度見積もり
料金(税込)都度見積もり
トライアルなし
特徴以下の6カテゴリにもとづく組織サーベイやりがいミッション健康支援人間関係組織

「ミイダス組織サーベイ」は、さまざまな角度から組織サーベイを行って組織改善につなげるのに役立つツールです。ミイダスではコンピテンシー診断も提供しており、この2つを併用するとさらに効果的です。

社員の本音を知り、適切に対策することで組織全体のパフォーマンスを高めて離職率を低下させる効果に期待できます。

組織サーベイツールを活用して企業全体の生産性を高めよう

組織サーベイツールは企業の現状や課題を把握し、適切な改善行動につなげるのに役立ちます。「従業員のモチベーションが低い」「離職率が高い」「生産性を低下させている原因がわからない」など、さまざまな課題を解決するのに役立つでしょう。

人事面でなんらかの課題を感じており、改善したいと考えているなら、ぜひ組織サーベイの実施を検討してみてください。

組織サーベイを導入するときは、従業員ひとりひとりのパフォーマンスを高めるのに役立つ目標管理もセットで導入するのがオススメです。具体的には以下の資料で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

目標管理DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務効率化の取り組みとしてOKRツールが選ばれる理由をまとめました。目標管理や評価制度に課題感をお持ちの方なら、この資料が必ず役に立ちます。

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