エンゲージメントを高める|効果的な戦略とOKRフレームワークの活用法BLOG

 2024.11.5

Resily OKRブログ「エンゲージメントを高める|効果的な戦略とOKRフレームワークの活用法」Resily OKRブログ「エンゲージメントを高める|効果的な戦略とOKRフレームワークの活用法」

マネージャーとして、チームのエンゲージメントを高めることは一日の始まりから終わりまでの心に常に留めている課題でしょう。

しかし、エンゲージメント向上は一朝一夕に達成できるものではなく、明確な戦略と実行計画が必要です。この記事では、エンゲージメントを高め、組織全体を巻き込んで目標達成に向かうための具体的なアプローチと、その実行をサポートするOKRフレームワークについて説明します。

エンゲージメントとは?

エンゲージメントとは、一言で言えば、「従業員が自分の仕事に対してどれだけ熱意や情熱を持って取り組んでいるか」という指標です。仕事や組織において、個々のメンバーが自発的かつ熱心に仕事に取り組み、組織全体の成功に向けて意欲的に貢献する状態を指します。具体的には、仕事に対する情熱ややりがいを感じ、自分の役割や責任を果たすことに対して積極的な姿勢を持っている状態です。

組織においてエンゲージメントの高い状態では、メンバー同士が協力し合い、問題解決やイノベーションに対して積極的な提案を行うことが期待されます。
また、上司や同僚とのコミュニケーションが円滑であり、組織の目標やビジョンに共感し、自分の仕事がその達成に寄与していることを実感できる状態もエンゲージメントが高いと言えます

組織のエンゲージメントが高い状態では、仕事に対するモチベーションが向上し、結果として生産性が向上することが期待されます。これは、組織全体のパフォーマンス向上に繋がり、個々のメンバーも充実感や満足感を得ることができる重要な要素です。そのため、エンゲージメントの向上は、マネージャーやリーダーが持つべき重要な目標の一つと言えます。

エンゲージメントを高めるための4つの戦略

エンゲージメント向上のための戦略は、以下の4つの要素を中心に構築することが有効です。それぞれの要素について詳しく見ていきましょう。

戦略1 - クリアなビジョンの共有

ビジョンは、企業やチームが何を達成したいのか、どのような未来を創りたいのかを具現化します。例えば、Googleのビジョンは「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして利用できるようにする」です。

このビジョンを共有することで、社員は自分の役割が全体のビジョンにどのように貢献しているかを理解し、一体感と達成感を得ることができます。

戦略2 - オープンなコミュニケーション

オープンなコミュニケーションは、チームのエンゲージメントを高めるためには欠かせません。これは、週次のチームミーティングや、社内SNSを活用した情報共有など、様々な形で実現できます。

例えば、米国のソフトウェア企業Atlassianでは、社員同士の透明なコミュニケーションを重視し、社内wikiやチャットツールを活用しています。

日本国内でも、リクルートホールディングス株式会社では社内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やチャットツールを用い、従業員同士の情報共有やコラボレーションが行われています。また、サイボウズ株式会社では、グループウェアである「サイボウズOffice」を提供しており、これを通じて企業内のコミュニケーションを促進しています。

戦略3 - フィードバックと認知

人々は自分の努力が認められ、評価されることで、よりその仕事に打ち込むことができます。これは、一対一のフィードバックセッションや、パフォーマンスレビューなどを通じて実現できます。

具体的には、米国のテクノロジー企業Adobeが実施している「Check-in」が参考になります。これは、年次のパフォーマンスレビューを廃止し、定期的なフィードバックと開発のセッションを設ける新しいシステムです。

「1on1ミーティング」は日本国内では導入企業が約7割の状態です。2023年時点で3年以内に導入をした企業が多く、2020年からのコロナ禍の影響でリモートワークが一気に進展し、部下と話す機会を意図的につくる必要性が感じられたことも、導入が進んだ要因の一つだと考えられます。

(参考:「OKRにおける1on1ミーティングの目的!ポイントも紹介します」

戦略4 - 個々の成長の機会

成長の機会は、社員が仕事に熱意を持ち続けるための要素です。これは、社内研修やセミナー、コーチング、キャリアパスの提供などを通じて実現できます。

例えば、Netflixは社員のスキル開発とキャリア成長を重視しており、各社員に対して年間で数千ドルの学習開発費用を提供しています。日本国内でも、株式会社ニトリホールディングスでは年間の教育投資金額として社員1人あたり平均26万円をかけ、近年ではニトリ大学を設置し、グローバルな世界でも活躍できるスペシャリストの育成に力を入れています。

エンゲージメントを測定する方法

エンゲージメントを向上させるためには、まず現状のエンゲージメントレベルを把握することが重要です。そのための一般的な方法は、定期的なアンケート調査やフィードバックセッション、パフォーマンスメトリクスの活用などがあります。

定期的なアンケート調査

エンゲージメントレベルを定量的に測定する一つの方法は、定期的なアンケート調査を実施することです。アンケートの中には、職場環境、上司との関係、キャリア成長の機会、職場の文化など、エンゲージメントに影響を与える様々な要素に関する質問を含めることができます。

ィードバックセッション

個々の従業員との定期的なフィードバックセッションも、エンゲージメントを理解するための有効な方法です。これにより、従業員の期待、懸念、目標などについて深く理解することができます。

パフォーマンスメトリクス

パフォーマンスメトリクスもまた、エンゲージメントの良い指標となります。たとえば、出席率、生産性、顧客満足度などがそれに当たります。

リモートワーク時代のエンゲージメント向上策

新型コロナウイルスのパンデミックをきっかけに、多くの企業でリモートワークが増えました。物理的な距離がある中でエンゲージメントを維持、向上させるための特別な戦略やツールを以下に紹介します。

リモートツールの活用

リモートツールを活用して、チーム間のコミュニケーションとコラボレーションを維持することが重要です。Zoom, Slack, Trelloなどのツールは、仕事の効率化だけでなく、社員間のつながりを保つためにも有効です。

バーチャルチームビルディング

リモートワーク中も、チームの結束力を高めるためにバーチャルチームビルディングを行うことが重要です。オンラインでのゲームナイトや映画鑑賞会などは、社員のエンゲージメントを高める助けとなります。

OKRフレームワークの活用

これらの戦略を実行するために、目標と結果のフレームワーク(OKR)は、エンゲージメントの強化に大いに役立ちます。OKRは、具体的な目標を設定し、それを達成するための結果を明確にするためのツールです。

OKRの設定

OKRの設定は、全体のビジョンを具体的な目標と結果に落とし込むための手法です。例えば、ビジョンが「顧客満足度を最高にする」なら、そのための目標(Objective)は「顧客サポートの改善」となり、目標に向かって進んでいるかを図る具体的な進捗指標(Key Result)は「応答時間の短縮」や「満足度スコアの向上」などになります。

実施すべき行動は進捗指標(KR)で示し(定量目標)、目標(O)はその行動の結果、どのような成功した状態(=アウトプット)になるのかを、わかりやすくかつ実現した際にワクワクするような言葉で表現します(定性目標)。

OKRを設定することが戦略にとって有効な理由は、ObjectiveもKey Resultもマネージャー一人で考えるのではなく、メンバー全員で会話を重ねるコミュニケーション(=会議体)が設計しやすいという点です。

特に、KRを決定する時には「本当にこのKRでOを満たしうるものなのか?」という視点が重要になってきます。Objectiveは、「それは必要か?」を問い続けるための大事なポジションであり、チーム全員がObjectiveについてきちんと意義を理解し、納得している状態が必要です。そのためには説明という会話が必須であることからも、OKRを軸にした会話やコミュニケーションができる会議体の設計は、必要不可欠となります。この会議体の設計を組織戦略のとして位置付けることができます。

OKRのトラッキング

一度設定したOKRは、定期的にトラッキングすることで進行状況を確認し、必要に応じて調整を行います。これにより、全員が目標達成の進捗を把握できます。

OKRのバイブルともいわれるジョン・ドーア著「Measure What Matters(メジャー・ホワット・マターズ) 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR」の中では、OKRは毎日トラッキングする必要はないが、定期的なチェック(できれば週次が良い)が不可欠だと書かれています。これは、様々な状況変化にも対応できるという点でおすすめです。Resilyでは、トラッキングと今週の優先事項を会話する週次のミーティングを「チェックイン(ミーティング)」と呼んでおり、OKRを導入される企業様にはチェックインの実施を必ずご提案しています。

また、目標を他者に共有することの効果については以下の記載がありました。

“カルフォルニア州で行われたある調査では、目標を設定し、さらに週次の進捗状況を友人に送った人は、目標を立てただけで他者と共有しなかった人より、目標を達成する割合が43%高かった。”

OKRのレビュー

OKRのレビューは、組織の学習と成長のための重要なプロセスです。成功した点、改善が必要な点を共有し、次のサイクルのための新たな洞察を得ます。これは、四半期ごとのOKRレビューミーティングなどを設けて実現します。

■こちらのOKRナレッジもぜひご参考ください。
(参考:Resily OKRガイド|OKRの振り返り

これらの具体的な戦略とOKRフレームワークの活用例を通じて、エンゲージメントを高め、組織全体を巻き込んで目標達成に向かう方法を学びました。どの戦略も重要であり、それらを結びつけるのがOKRフレームワークです。これらを活用して、あなたの組織でエンゲージメントを高め、成功を実現しましょう。

まとめ

エンゲージメントを高めるための戦略は多岐にわたりますが、それらを実行するための明確なフレームワークが必要です。ここで説明した4つの戦略とOKRフレームワークを活用することで、マネージャーはチームのエンゲージメントを効果的に向上させ、組織全体の成長を促進することができます。

どの戦略も重要ですが、それらを結びつけるのがOKRフレームワークです。OKRはビジョンの共有、オープンなコミュニケーション、フィードバックと認知、個々の成長といったエンゲージメントを高める要素を組織的に統合し、効率的に運用するためのツールです。

マネージャーとして、エンゲージメントの向上はあなたの役割の重要な部分です。これらの戦略とOKRフレームワークを活用することで、より高いレベルのエンゲージメントと、それによる組織全体の成功を実現しましょう。

エンゲージメント向上に最適な「Resily」とは?

「Resily」は国内ツールで唯一OKRに特化したものです。直観的なマウス操作でOKRツリーの作成ができ、進捗状況の更新リマインドやチャットツールへの通知などOKRを効率的に運用するための機能が充実。

■毎週のチェックイン作業を簡単する「チェックイン」機能と活動状況をフロー的にもストック的にも保管することが可能です。
■適切な質問をサポートするサジェスト機能付き「1on1」機能
■組織やチームのKR進捗を分かりやすく視覚化した「OKRマップ」機能

単に目標を決めて進捗を把握するだけのツールではなく、チーム・個人が、週ごとにOKR達成のためのアクションを考えて実行し切れるような設計になっています。

スプレッドシートやExcelなどでOKRを管理しているけど不便さを感じている、もっと効率的に運用したい、というお悩みをズバリ解決してくれるツールになっています。

他のツールとの違いはOKR特化でOKR関連の機能が充実している点です。タレントマネジメントや人事評価の機能がメインのツールはOKR管理はオプション機能のためOKRでパーパース実現に向けてしっかり取り組んでいきたいとお考えの方には、物足りない部分があるかもしれません。

ResilyはSansan株式会社やみんなの銀行など全社的にOKR導入に取り組んでいる企業を中心に170社以上の導入実績があります。

Resilyは20日間無料でツールのすべての機能を試すことができます。クレジットカード登録や商談なしで試すことができるのでまずは使ってみましょう。サンプルOKRが最初から入っているため、これからOKRを始めたいという方でも利用イメージがつかめるようになっています。

ResilyのOKR画面

またResilyでは、100名様以上でのOKR導入をご検討の企業様向けに、専任のカスタマーサクセスがOKR導入から社内への定着までを支援する「運用サポートプラン」を提供しております。トライアルでResilyを体験した後に、自社での導入をご検討される場合は、ぜひこちらまでお気軽にご相談下さい。

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