2023.8.21
MBOで目標管理をするには、どのようなポイントに注意すべきでしょうか?また、職種別や役職別に、具体的な目標設定の例はどのようなものがあるでしょうか?この記事では、MBOで目標管理をする方法と具体例について解説します。
MBOとは、Management by Objectivesの略で、目標管理法の一つです。MBOでは、組織の目標と個人の目標を一致させることで、業績向上やモチベーション向上を図ります。MBOは、目標設定、計画立案、実行、評価という4つのステップで行われます。
MBOで目標設定をする時には、以下のような注意点があります。
SMART原則とは、Specific(明確)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性の高い)、Time-bound(期限のある)という5つの要素からなる目標設定の原則です。SMART原則に沿って設定された目標は、具体的で明確であり、達成度や進捗状況を測定しやすくなります。
MBOでは、上司が一方的に目標を決めるのではなく、部下と協議して合意に至ることが重要です。部下が自分の意見や希望を反映させた目標を設定することで、モチベーションやコミットメントが高まります。
MBOでは、目標設定後に定期的にフィードバックや評価を行うことが必要です。フィードバックや評価では、目標達成度や問題点、改善策などを共有し、必要に応じて目標を修正します。フィードバックや評価は、目標達成に向けて部下をサポートするためのものであり、責めるためのものではありません。
次に、職種別に具体的な目標設定の例を紹介します。以下の例はあくまで参考ですので、実際には自分の職種や業務内容に合わせてカスタマイズしてください。
目標:売上高を前年比20%増加させる
計画:新規顧客の開拓、既存顧客のフォローアップ、商品知識の向上、競合分析などを行う
実行:計画に沿って営業活動を実施する
評価:月次で売上高の進捗状況を確認し、上司とフィードバックや評価を行う
目標:新規事業の立ち上げに成功する
計画:市場調査、事業計画作成、資金調達、チーム編成、開発・テスト・ローンチなどを行う
実行:計画に沿って事業立ち上げの準備と実施を行う
評価:週次で事業立ち上げの進捗状況を確認し、上司とフィードバックや評価を行う
目標:システム開発プロジェクトを品質・コスト・納期に沿って完了させる
計画:要件定義、設計、開発、テスト、リリースなどの工程を決める
実行:計画に沿ってシステム開発を行う
評価:各工程で品質・コスト・納期の進捗状況を確認し、上司やクライアントとフィードバックや評価を行う
目標:月末までに、社内の書類整理を完了し、電子化したデータをクラウドに保存する。
計画:月初に、書類の種類と量を把握し、整理の優先順位とスケジュールを立てる。
実行:毎日1時間の作業時間を確保し、書類をスキャンして電子化する。フォルダやファイル名を統一し、クラウドにアップロードする。共有設定を確認する。
評価:月末に、書類の整理状況とクラウドのデータ容量をチェックする。目標達成度や問題点を報告する。
次に、役職別に具体的な目標設定の例を紹介します。以下の例はあくまで参考ですので、実際には自分の役職や業務内容に合わせてカスタマイズしてください。
目標: 今年度中に、部門の売上高を増加させる。
計画: 年初に、部門の売上目標と戦略を策定する。部門のメンバーに個別の目標と役割を設定する。
実行: 部門のメンバーの業務状況や売上状況をモニタリングする。定期的にフィードバックやコーチングを行う。必要に応じて目標や戦略の見直しや補正を行う。
評価: 年末に、部門の売上高と目標達成度を確認する。部門のメンバーの業績や貢献度を評価する。成功事例や課題点を報告する。
目標:部下の育成とチームビルディングを行う
計画:部下との1対1の面談、部下へのフィードバックや評価、部下への権限委譲や目標設定支援、チーム内での情報共有や意見交換、チームビルディングイベントなどを行う
実行:計画に沿って部下の育成とチームビルディングを行う
評価:月次で部下の育成とチームビルディングの進捗状況を確認し、上司とフィードバックや評価を行う
目標:プロジェクトをリードして成功させる
計画:プロジェクトメンバーの選択や役割分担、プロジェクト計画や予算の策定、プロジェクト管理ツールや方法論の選択など
実行:計画に沿ってプロジェクトをリードし、メンバーの指導やモチベーション、クライアントとの交渉や調整などを行う
評価:週次でプロジェクトの進捗状況を確認し、メンバーや上司とフィードバックや評価を行う
以上が、SMART法による目標設定の方法と役職別の具体的な例です。SMART法は、目標設定における5つの基準(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)を満たすことで、目標達成に向けて計画・実行・評価を効果的に行うことができます。自分の役職や業務内容に合わせて、SMART法を活用してみましょう。
MBOは、従業員自身が目標設定することがポイントとなるフレームワークです。組織全体の目標と、個人の目標を関連させることで、従業員の主体性やモチベーションを向上できることがメリットとされています。しかし、MBOだけでは、目標の達成度や進捗状況を把握しにくい、目標が曖昧になりがちなどの課題もあります。そこで、MBO以外の目標設定フレームワークを紹介します。
OKRは、Objectives and Key Resultsの略であり、直訳すると「目的と主要成果」です。GoogleやTwitterなどの有名企業が採用していることで知られるフレームワークです。
OKRは、目的(Objectives)とその目的を達成するための具体的な指標(Key Results)を定めることで、目標達成に向けてチームや個人が一致団結することを促します。
OKRは、MBOと比べて、目標の達成度や進捗状況を数値化しやすい、目標が明確になりやすい、目標の周期を短く設定できるなどのメリットがあります。
HARDは、Heartfelt, Animated, Required, Difficultの頭文字をとったもので、「心から望む」「活気づける」「必要不可欠」「困難」を意味します。リーダーシップコンサルタントのマーク・マーフィーが提唱したフレームワークです。
HARDは、目標設定において感情や情熱を重視することで、従業員のエンゲージメントやコミットメントを高めることを目指します。HARDは、MBOと比べて、目標に対する意欲や情熱を引き出しやすい、目標に対するストーリー性やビジョン性を高めやすいなどのメリットがあります。
以上、MBO以外の目標設定フレームワークを紹介しました。MBOは、従業員の主体性やモチベーションを高める効果がありますが、目標の設定や管理には課題もあります。そのため、MBOと併用することで、目標達成に向けてより効果的なアプローチができるフレームワークも存在します。目的や状況に応じて、適切なフレームワークを活用してみましょう。
この記事では、役職別に具体的な目標設定例を紹介しました。目標設定には、SMARTの原則を適用することが有効です。SMARTとは、具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性(Relevant)、期限(Time-bound)の頭文字をとったものです。これらの要素を明確にすることで、目標達成のための計画・実行・評価がスムーズになります。また、目標設定は、自分の役職や職種に合わせて調整することが必要です。自分の仕事に関係する目標を設定することで、モチベーションや成果が向上します。目標設定は、仕事の効率や品質を高めるための重要なスキルです。ぜひ、この記事を参考にして、自分の目標を見直してみてください。
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