OKRは働き方改革にどう役立つのか?導入ステップとあわせて紹介しますBLOG

 2021.8.1

「OKRってなんとなく良さそうだけど、働き方改革には使えるのかな?」

と思っている方。

OKRは、Googleやメルカリなどが使っている、目標管理の方法です。OKRで高い目標に向かって努力しその進捗を共有することで、生産性アップや業務の見える化が期待できます。

とはいえOKRが働き方改革においてどう役立つのか、具体的な話は見えてきませんよね。

そこで、この記事では、

  • 働き方改革を進めるのにOKRが有効な理由
  • OKRによって、働き方改革に関して実現できること
  • OKRを働き方改革に活かす3つのステップ
  • OKRがうまくいかない主な原因

を、お伝えします。

OKRで働き方改革を思い通りに進めるのは簡単ではありませんが、概要をつかむだけなら難しくありません。まずはこの記事で、働き方改革から見たOKRを大まかに理解しましょう。

OKRが働き方改革に有効な理由:全社共通で高い目標を持つことによる生産性アップ

OKRを採用すると、全社共通の高い目標をかかげ、その共通の目標を元に部署、個人単位に落としていくので不要な目標設定を炙り出すことができます。また、共通の目標を持つことで部署どうしの連携もシームレスになり、結果として無駄なタスクやアクションが減ります。

そもそも働き方改革とは、全ての人が社会の一員として活躍する社会を実現させるための取り組みです。

より多くの人が活躍できるようにするためには、会社が従業員にかける負担を減らさなくてはいけません。

OKRを導入すれば、する必要のないタスクは生まれず、それでいてコミュニケーションが活発化します。すると生産性が上がり残業は減る、すなわち従業員にかかる負担を減らすことが可能です。

また働き方改革が求められる背景として、労働力の深刻な減少があります。OKRは生産性アップに貢献できるため、労働力の減少を補う点でも有効です。

次では働き方改革に関して、OKRによって実現できることを紹介します。

OKRによって働き方改革に関して実現できること3つ

働き方改革に関して、OKRによって実現できることは以下の3つです。

  1. 生産性アップによる、残業の削減
  2. 働き方が多様化する会社における、従業員の業務の見える化
  3. ゴールから逆算したアクションの取捨選択

1. 生産性アップによる、残業の削減

実現できることの1つ目は、生産性アップによる、残業の削減です。OKRによって生産性をアップできる理由は2つあります。

まずは目標の整理です。OKRでは、

  1. 会社の目的
  2. チームの目的
  3. 個人の目的

と会社全体から個人の目的やアクションを導かなくてはなりません。

このアクションを導く流れの中で、会社全体の目標、ビジョンが社内で共有されます。そして、目標とビジョンを元にチームや個人の目標が導かれるのです。

一方で会社全体の目標達成につながらない、例えば人事評価のためだけに設定された目標は無駄なものとして取り除かれます。無駄を減らし、とるべきアクションに集中することで、生産性アップが期待できますよね。

次の理由は、従業員の能力アップです。OKRは、達成度が60 ~ 70%になりそうな、いわば背伸びしてやっと届くほどの目標を設定することで、従業員の成長を促進させます。

従業員の能力がアップすれば、同じ作業にかかる時間は短くなりますよね。

  1. 無駄な目標が減る
  2. 作業にかかる時間が短くなる

この2つが組み合わさることで、生産性アップが期待できます。

2. 働き方が多様化する会社における、従業員の業務の見える化

実現できることの2つ目は、従業員の業務の見える化です。リモートワークなど働き方が多様化した会社の問題として、業務のブラックボックス化があります。ブラックボックス化した会社では、誰が何をやっているのかがわかりません。

OKRでは、個人が立てた目標の達成度が共有されます。つまりOKRによって他の従業員の業務内容がわかるのです。

3. ゴールから逆算したアクションの取捨選択

実現できることの3つ目は、ゴールから逆算したアクションの取捨選択です。働き方改革と一口に言っても、会社が実現すべきことはいろいろあります。そしてそれらを実現する方法も1つに限定されません。

「何のために何を導入するのか、やめるのか」を明確にするのにも、OKRが役に立ちます。というのもOKRでは、会社全体のビジョンに基づいたアクションの取捨選択が求められるためです。

次では、OKRを働き方改革に活かす3つのステップを紹介します。

OKRを働き方改革に活かして生産性を上げる3つのステップ

OKRで生産性をアップさせるためには、以下3つのステップを繰り返してOKRを段階的に導入するのがおすすめです。

  1. 部署やチーム単位でOKRを導入する
  2. 成果を振り返り、OKRそのものを改善する
  3. うまくいったら、OKRを導入するチーム、部署を増やす

1. 部署やチーム単位でOKRを導入する

ステップの1つ目は、部署やチーム単位でOKRを導入することです。いきなり全社にOKRを取り入れるのは難しいですよね。なのでまずは、

  1. 部署やチーム単位で目標を設定する
  2. 部署やチーム単位の目標を元に、個人の目標を設定する
  3. 目標達成に向け行動し、進捗を共有する

と、特定の部署やチームでOKRを始めてみるのがおすすめです。

2. 定期的に成果を振り返り、OKRそのものを改善する

OKRを導入した後は定期的に、OKRを導入したことでチームや従業員が得た成果を振り返ります。例えば以下の問いについて考えるのがおすすめです。

  • OKRによって、決めた目的を達成できたか
  • 目的を達成できなかったとしたら、その原因は何か
  • OKRによって生産性がアップしたか
  • OKRを使い続けるか、それとも別の目標管理の方法をとるのか

残念ながら、OKRを導入してすぐに期待した効果が出るとは限りません。定期的にOKRそのものを振り返り、改善しましょう。

3.うまくいったら、OKRを導入するチーム、部署を増やす

1つのチーム、部署がOKRによって成長できたら、より大きなチームや部署でOKRを導入します。例えばある製品のエンジニアチームからOKRを広げるとしたら、

  1. 同じ製品の他のチーム
  2. 同じ製品のチーム全体
  3. 関連する製品のチーム全体
  4. 全社

の順でOKRを導入するのがおすすめです。

このように段階的にOKRを導入することで、ふだんの業務に支障をきたすことなくOKRを導入できます。OKRを先に導入したチームの経験が、後からOKRを導入するチームの助けになるため、スムーズな導入ができるのです。

次では、OKRがうまくいかない主な原因とその対策を紹介します。

OKRがうまくいかない主な原因3つとその対策

生産性がアップしないなど、OKRがうまくいかないときの主な原因としては、以下の3つがあります。

  1. OKRを評価制度と誤解している
  2. フィードバックの頻度が低い
  3. 他の従業員の進捗を確認する時間がない

1. OKRを評価制度と誤解している

OKRがうまくいかない1つ目の原因は、OKRを評価制度と誤解していることです。目標管理(MBO)と異なり、OKRは目標達成を評価する仕組みではありません。

にもかかわらず目標の達成度を評価の対象にしてしまうと、従業員が低い目標を設定してしまう可能性があります。自分の評価をよくするためですね。

しかし低い目標が達成されても、もちろん生産性アップにはつながりません。

対策:人事評価は別の視点でする

対策としては、達成度以外の観点からの評価があります。例えばメルカリの小嶋仁司はエンジニアの評価について、以下のように言っています。

小嶋:メルカリの評価制度で個人的に魅力だと感じるのが、OKRをクリア出来なかったからといって必ず悪い評価につながるというわけではない点。(中略)実績とともに”技術力の成長”を評価する文化があるんです。

参照:スマニュー、アカツキ、Retty、メルカリが語るエンジニア評価の最前線 https://mercan.mercari.com/entry/2019/03/18/170000

2. フィードバックの機会が少ない

OKRがうまくいかない2つ目の原因は、フィードバックがあまり行われないことです。フィードバックの機会が少ない状況では、従業員が成長する機会も多くはありません。そして成長が小さければ、生産性アップにもあまり期待はできませんよね。

対策:フィードバックを仕組み化する

対策としては、1~2週間に1回のペースで1on1ミーティングの機会を入れる、つまりフィードバックの機会を仕組み化するのがおすすめです。

1on1ミーティングを1~2週間に1回のペースですることで、従業員のすばやい成長が見込めます。1~2週間に1回の1on1ミーティングで、上司から部下へ業務のポイントや改善策を早いペースで教えることが可能です。

3. 他の従業員の進捗を確認する時間がない

OKRがうまくいかない3つ目の原因は、他の従業員の進捗を確認する時間がないことです。従業員が多い会社ほど、この問題は避けられません。

対策:OKR専用のツールを使って、効率的に進捗を確認する

対策としては、OKR専用ツールがあります。ツールで進捗確認などを効率化することで、規模が大きい会社であっても他の従業員の進捗を確認できます。

OKRを段階的に導入して、働き方改革の推進を!

この記事では、OKRと働き方改革についてお伝えしました。以下、記事の内容をおさらいします。

まずOKRで生産性をアップできるため、OKRは働き方改革を進めるのに有効である、と説明しました。

次にOKRによって働き方改革に関してできることとして、以下の3つを紹介しました。

  1. 生産性アップによる、残業の削減
  2. 働き方が多様化する会社における、従業員の業務の見える化
  3. ゴールから逆算したアクションの取捨選択

OKRを働き方改革に活かすためには、以下の3つのステップをふんでOKRを導入するのがおすすめです。

  1. 部署やチーム単位でOKRを導入する
  2. 成果を振り返り、OKRそのものを改善する
  3. うまくいったら、OKRを導入するチーム、部署を増やす

OKRを導入してすぐに期待した効果が出るとは限りません。OKRがうまくいかない主な原因としては、以下の3つがあります。

  1. OKRを評価制度と誤解している
  2. フィードバックの頻度が低い
  3. 他の従業員の進捗を確認する時間がない

まずはチームや部署など、小さな単位でのOKR導入を検討してみてください。

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