2021.8.1
「自己評価をするのが難しい」「自己評価シートの書き方が分からない」
と思っている方。
この記事では以下のことについて分かりやすく紹介していきます。
<目次>
上記の項目をすべて理解すれば、自己評価の正しいやり方も分かるでしょう。
自己評価とは読んで字の如く、「自分を評価すること」です。これは一般的な意味ですが、ビジネス上においての自己評価の意味は「自分自身で自分の業務に対するパフォーマンスと成果を振り返り評価すること」となります。
自己評価を行う目的は3つあります。
時として、人は業務上で失敗をすると「自分は会社にとっての荷物なんじゃないか」「自分が居なくても会社は回るはず」とネガティブになってしまいます。自己評価をすることで、主観の感情に流されず、企業にとっての自分の価値を見出すことが出来ます。
客観的に自分を見ることは簡単ではありませんが、リフレクションという手法を使えば、主観に流されず内省を行うことが出来ます。下記の記事でフレームワークも紹介しているので読んでみましょう
リフレクションが持つ3つの効果と、すぐに使えるフレームワーク3選
キャリアを積んでいく中で努力している人は必ず成長をするはずです。定期的に自己評価をすることは、新たな自分の強みや、能力を発見する機会となるでしょう。自分の「武器」を自覚することができれば、さらなる成長へと繋がります。
優れた人はいても、完璧な人はいません。どんなに優秀な人でも改善点や欠点は必ずあるはずです。自分の強みを見出すと同時に、「どうすればより優秀な人材になれるか」「企業の求める理想像に近づけるか」を考えて改善点を見つけましょう。見つけた改善点はそのままにせず、アクションプランまで考えて遂行します。
なぜ企業は自己評価を大事にしているのでしょうか。
それは自己評価を人事考課(人事評価)の1つとして重視しているからです。自己評価が正しく出来ていれば、俯瞰して自己の課題を見つけて対処できる能力がある人材であると、企業も認めることができるのです。そうした人材はリーダーシップを発揮することができるので、企業の成長スピードも加速するでしょう。自己評価を行うことで、それを行う個人だけでなく、企業側にとっても大きなメリットがあります。それが自己評価を重視する理由です。
まとめると、以下になります。
自己評価が高い人、低い人など様々な人がいます。根がポジティブかネガティブか、といった根本的な違いこそあれど、その差には更に具体的な理由もあるのです。
以下では、その傾向と特徴をまとめてみました。
自己評価が高い人の特徴として打たれ強さがあります。業務を遂行する中でミスをしても、すぐに立ち直れる強さをもっています。これはなぜかというと、自己評価の高い人は自分に自身があるため、自分の過失ということを認めないのです。「あの時、あの人がこうやったから」といった他責の傾向があります。
立ち直りが早いということは、良い面でもあり、悪い面でもあります。場面によっては、立ち直りの早さを周囲に見せて社内の士気を高めてくれます。一方では、他人からのアドバイスを耳に入れないなど、上司にとってはハンドリングが難しい要素もあります。
自己評価の高い人には、自信家が多いです。自分の能力や功績に過度な自信を持っているため、自己アピール力は普通の人よりも高いのです。良く言えば自分を売り込むことに長けている、ということでしょう。
自己評価が高すぎる人は自己至上主義者が多く、周囲の人を自分よりも劣っていると思ってしまいがちです。
常に主観的に物事を見るため、自分の成果を課題評価してしまうのが原因でしょう。
ある研究にると、自己評価の高い人は困難な局面での成功確率が低いという結果を出しています。
自己評価が高い人は、負けん気が強くプライドが高い傾向があります。常に1番でありたいという気持ちは、裏返せば承認欲求が高いということです。褒められたい、評価されたいという気持ちから、本来の自分の評価よりも大きく自分を見せてしまいます。
自己評価の高い人はネガティブな言葉を使いません。明らかにその人のキャパを超える仕事を任せられたとしても、進んで仕事を引き受けるのです。実力が伴っているかに関わらず、「できない」と言わないことが。根拠のない自信を持っている人の傾向なのです。
悪いことだけでなく、言い換えるならば失敗を恐れないという見方もできるでしょう。プロジェクトリーダーとしてチームを牽引するのであれば、こうした資質はある意味必要と言えます。
自己評価の低い人の傾向は以下のとおりです。
自己評価が低い人は、ネガティブな思考で考えがちです。「これは自分には出来ない」「どうせ自分が居なくても会社は回る」といったように、アクションを取る前からネガティブモードになってしまうのです。たとえ、ひとかけらの成功の可能性があったとしても行動を起こせないため、結果を残せず自信をつけられないで終わってしまいます。
自己評価が低い人は、褒められてないという点で共通しています。たとえ褒められたとしても、自分の良い点を認められず否定してしまいます。
こうした傾向は往々にして過去の失敗を引きずっているのが原因です。
自己評価が低い人は、常に反省をしている傾向があります。反省すること自体は良いことですが、しすぎることは決して良いことではありません。出来事を振り返り、改善点を見つけ次に繋げることが反省の目的です。振り返りっぱなしの状態は前進する妨げとなります。
自己評価が低い人は、成功しても自分の実力だとは認めません。そもそも自分の能力や良い点を認識できていないため。周囲から褒められても、「たまたま運が良かったから」という風にしか受け取ることが出来ないのです。
日本人特有ですが、なにかとすぐ「すいません」を言ってしまいがちです。謝罪の「すいません」のように、謝るという意味は伴っていないにせよ、無意識に自分が悪いと思いこんでしまう傾向があるため注意が必要です。意識して言わないように心がけましょう。
自己評価は人事考課の一環として重要な評価指標であることはお伝えしてきました。自己評価した内容を、会社の評価基準と照らし合わせて最終評価を決めるのです。逆に言ってしまえば、会社の評価基準を知っておけば、どの様に自己評価でアピールすればいいかが分かるのです。
一般的には人事考課において、以下の3つを軸にしています。
上記の3つは相互的に作用しており、個人を評価する際は各種類をそれぞれ鑑みて総合的に評価を行います。
一つずつ分かりやすく説明していきましょう。
業績評価は、従業員が目標に対してどれだけのパフォーマンスを発揮し、結果を出せたかで評価を行います。結果だけではなく、その過程を評価することも企業によってはあります。
業績評価の注意点としては、結果が客観的な数値でしか判断できないこともあるため一方的になってしまいがちです。後半の方で紹介しますが、360度評価といった周りの意見と評価も取り入れる枠組みを導入することで、従業員も納得のいく公正な評価を行うことが出来ます。
・数値的な結果が出せていなくても、プロセスも評価対象となるため、自分がどの様に取り組んだか、工夫した点は何か、自己評価シートに書いてみると良いでしょう。
業務を通じて、従業員が習得した能力を評価します。またその能力が仕事上でどの様に活かせたかも評価の対象となります。どんなに良い能力を持っていても、活かしきれなかったものに対しては評価を行いません。
・業務や目的を遂行する中で自分がどのような能力を使い、どんな能力を培えたかを書き出してみるといいでしょう。
情意の意味は「気持ち」です。つまり情意評価とは、従業員の業務に対してのやる気や、勤務態度を評価することです。
社内での働きぶりや態度が評価基準となるため、企業が求める社員の理想像に近づけることができる一方、主観に左右されやすく公正な評価が難しいものともいえます。
評価の基準は以下の4つです。
上記をそれぞれ鑑みて評価を行います。
・モチベーション・やる気は抽象概念で目に見えないので、どういう行動を通してそれを表せたか書き出してみましょう。その行動の結果どうなったかまで書けると尚良いです。
今回この記事では、自己評価の意味から、メリット、自己評価の高い人低い人の傾向を見てきました。まずは自身の自己評価をしてみて、改善するべき所があれば随時直していきましょう。