リーダーシップとは?マネジメントの違い、身につける方法を紹介BLOG

 2021.10.3

現代社会で生きていく中で、リーダーシップを問われる場面は多く存在します。ビジネスシーンでは、管理職や経営層など上層部の人間だけでなく、現場でもさまざまなシーンでリーダーシップが役に立ちます。ただ、なんとなくリーダーシップがある方が良いとは分かっていながらも、具体的にリーダーシップとはどういったものなのか明確に理解できている人もいるでしょう。

今回は、リーダーシップとは何か具体的な理論や身につける方法まで解説していきます。

リーダーシップとは?

リーダーシップとは、日本語に訳すと「指導力、統率力」といった意味になり、組織を牽引するリーダーとして能力のことを指します。会社などの複数人の組織で何か価値を生み出すためには、リーダーがメンバーの模範となり、影響を与えていくことが重要になるでしょう。そのためにリーダーシップをもってして、組織を導いていくことが必要になります。それは上層部だけでなく、他のメンバーもそれぞれがリーダーシップを発揮して主体的に動くことを指すのです。

リーダーシップとマネジメントの違い

リーダーシップと似た言葉に「マネジメント」があります。マネジメントとは、日本語に訳すと「経営、管理」といった意味があり、組織に必要な要素を適切に管理し、本来ある機能を最大限発揮させる役割のことを指します。リーダーにマネジメントが求められることもあれば、マネジメントを行うマネージャーにもリーダシップが求められることもあります。では、リーダシップとマネジメントにはどのような違いがあるのでしょうか?

ここからはリーダーシップとマネジメントの違いを、3つの観点で解説していきます。

必要な能力の違い

リーダーシップでは、方向性やビジョンを指し示す定性的な能力が重視されます。メンバーを導くために指針を明確にしたり、将来を見据えた育成を行うため「人」に重点を置いて物事を考える能力が必要になってくるのです。一方でマネジメントは、具体的で細かい戦略を立てる能力やそれらを進捗させ管理する定量的な能力が必要になってきます。

時間軸の違い

リーダーシップは将来を見据えて達成したい目標やビジョンに対してメンバーを導いていくため、中長期的な視点が必要になってきます。一方で、マネジメントは目標を達成するために必要な人材やお金、時間の管理をする役割であるため、短期的な視点と長期的な視点を切り替えながら物事を進める能力が必要になってくるのです。

リーダーシップの理論

リーダーシップに関してはさまざまな研究がされ、論者の数だけ理論が存在すると言われており、現在はいくつかの理論に分類することができます。その中からいくつかの理論について、詳しくみていきましょう。

PM理論

PM理論は日本の社会学者、三隅二不二(みすみじゅうじ)が提唱したもので、リーダーの行動を「P(パフォーマンス)」と「M(メンテナンス)」の組み合わせで示したものです。パフォーマンスは「目標達成能力」を示しており、目標設定や行動計画の策定などの項目で測ります。メンテナンスは「集団維持能力」を指し、チーム内の人間関係を円滑に保ったりすることを表します。それぞれの強弱をPとMのアルファベットの大文字小文字で表現し、組み合わせは全部で4通りです。例えば、「Pm」は目標設定やその達成に向けては十分だが、チームの人間関係に気を配れていないリーダーであることを示しています。

SL理論

SL理論は米国の行動科学者、ポール・ハーシィと、起業家のケン・ブランチャードが提唱した理論です。リーダーのリーダーシップとメンバーの成熟度の相関関係に基づいて、条件的合理論を展開しています。SL理論によるリーダーシップの有効性を示すカテゴリーは「指示型」「説得型」「参加型」「委任型」の4つに分類することができます。それぞれのスタイルで重視するポイントが異なるため、組織の特性や相手によってリーダーシップのスタイルを変化させることで、組織を活性化させることができます。

リーダーシップを発揮するために必要なスキル

リーダーシップを発揮するためには、さまざまなスキルが必要だとされています。必ずしも全てのスキルが高い水準にある必要はありませんが、場面に応じて臨機応変にリーダーシップの取り方を変化させるのであれば、複数のスキルを高めておくのが良いでしょう。

ここからはリーダーシップを発揮するために必要なスキルを、いくつか紹介していきます。

主体性

リーダーシップの根幹を支えるのは、明確な主体性です。当事者意識や責任感と言い換えることもできるでしょう。受動的に誰かから言われた指示をこなしていくのではなく、自ら問題を発見し、それを自分ごととして捉えて解決に向けて動くことができる主体的な姿勢がリーダーシップを発揮するためには必要になります。

課題発見・解決能力

リーダーは、チームで本当に取り組むべき課題を定め、その課題を解決に導くことが求められます。課題を発見するためには、組織のビジョンや今ある資源を正確に把握し、現状を正しく分析することが求められます。また、チームとして解決するために、課題とその解決方法をチームのメンバーに共有できるように具体的に検討することも重要です。

コミュニケーションスキル

リーダーはチームのメンバーや時には他チームや外部の人を巻き込みながら、物事を進めていかなければなりません。目標や具体的なタスクを自分以外の人に適切に伝え、主体的に取り組んでもらうためには、高いレベルでのコミュニケーション能力が必要になります。リーダーは普段からこまめにメンバー一人一人とコミュニケーションを取り、心理的な安全性が担保された働きやすい組織文化を醸成するのが重要です。

リーダーシップを身につける方法

リーダーシップは意識していれば身に付くものではありません。自分一人で身につける方法もあれば、外部で学びながら身につける方法もあります。

ここからはリーダーシップを身につける方法を、いくつか紹介していきます。

優秀なリーダーの事例を学ぶ

リーダーシップのスタイルは、チームの特性や自分自身の得意不得意で変わってきます。さまざまなタイプのリーダーシップがあるため、まずは組織のトップや著名なリーダーを参考にしてみましょう。その人がどういう時にリーダーシップを発揮しているのか、なぜ優秀だと言われているかを分析し、自分でも実践できることから真似をしてみると良いでしょう。

コーチングを受ける

コーチングとは、指導者とのコミュニケーションを通じて自らの課題を発見し、問題解決の方法を検討する人材開発の手法です。コーチングでは相手の話にしっかりと傾聴し、相手が心の中で考えていることまで想像しながら、相談者に主体的に答えを導き出してもらうようコミュニケーションを取ることが求められます。それは、リーダーに必要な能力であるため、コーチングを受けることで主体的に考える力とリーダーシップに必要なコミュニケーションの双方を身につけることができます。

リーダーシップを身につけるためのポイント

リーダーシップを身につける具体的な方法が分かったところで、最後にリーダーシップを身につけるポイントを抑えておきましょう。具体的な方法が分かっていても、何も考えずに実践していては必要なリーダーシップを身につけることは難しいでしょう。

ここからは、リーダーシップを身につけるためのポイントを4つ紹介していきます。

コミュニケーション能力を高める

リーダーシップを発揮するためには、チームのメンバーを適切に導いていくことが必要になります。そのためには、それぞれのメンバーとのコミュニケーションが重要です。ここでいうコミュニケーションとは、メンバーの話をしっかりと傾聴し思いを汲み取りながら、自分の意思や意見を相手に伝えることを指します。普段からこのようなコミュニケーションを心がけることで、リーダーシップが発揮できるようになるでしょう。

発想力を鍛える

リーダーは組織の目標設定からメンバーそれぞれの問題発見・解決まで、幅広い視野が必要になります。メンバーがうまくいかず悩んでいる場合は、一緒に解決の方針を考えていくことになるでしょう。その際には、通常のやり方や固定概念に囚われない発想が必要になってきます。本を読んだり、別業界の人と話す機会を設けたりと、新しい価値観や自分と異なる考えに普段から触れるようにして、発想力を鍛えておくと良いでしょう。

行動力を養う

リーダーが何も行動を起こさなかったり、決断をできない状態が続くと、メンバーが業務に集中できなくなってしまいます。すぐに判断が難しかったとしても、行動をしながら方針を示し続けることが非常に重要です。行動力はすぐに身につけることは難しいですが、普段の生活から小さく挑戦を繰り返したり、自分が行動しやすい環境を整えておくのが良いでしょう。人それぞれ行動を起こせる条件やタイミングは異なるため、自分の特性を見極めることがポイントです。

リーダーシップを身につける努力をしよう

リーダーシップを身につけるために決まった方法はなく、自分自身の特性やどのようなチームにしていきたいかによって、目指すべきリーダーシップも変わってきます。どのようなリーダーシップを発揮したいかを明確にし、それに合ったスキルや身につける方法を選択していくことが重要です。まずはさまざまな世の中のリーダーを分析しながら、自分の目指すべきリーダー像をイメージし、どんなリーダーシップを発揮する必要があるのか考えてみましょう。リーダーシップは生まれもった才能ではないため、努力によって身につけることができます。こちらの記事を参考に、是非リーダーシップを身につけるために今からでもできそうなことを実践してみてください。

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