2023.4.10
1on1を適切に行って効果的なものにするには、1on1ツールと呼ばれる専門のICT(情報通信技術)ツールを使用するのがオススメです。しかし、初めて1on1に取り組む場合、どのようなツールを導入すればよいのか迷ってしまうかもしれません。
そこでこの記事では、これから1on1を導入する企業にオススメの1on1ツールを紹介します。ぜひ参考にして自社のニーズにマッチしたツールを導入し、効果的な1on1に取り組んでください。
1on1ツールは、1on1(従業員とマネージャーが1対1で行うミーティング)の効果を高めるために使用するICTツールです。1on1に取り組んでも内容をきちんと記録してその後の業務に活かせなければ、思ったような成果は挙げられません。
1on1を導入するときには、同時に自社が1on1を行う目的にマッチしたICTツールを導入するのがオススメです。
1on1で使用する機能に特化したものから、目標管理機能や人事関連の機能を盛り込んだものまで、多種多様なものが存在します。中には1on1関連のサポートを受けられるツールもあるため、必要なら検討してみてもよいでしょう。
1on1に関することや、詳しい実践方法はこちらの記事で解説してますので、一度読んでみてください。
1on1とは何か?人事面談との違いや1on1の実践方法をご紹介!
1on1ツールが果たす主な役割は以下の通りです。
それぞれの業務において1on1ツールがどのように役立つのかを解説します。1on1をすでに導入している場合でも、ツールを導入することで効果の改善につながるケースもあります。
1on1を実施する前には、内容を決めて日程を調整するなど、さまざまな準備が必要です。日常的な業務の合間を縫って取り組まなければならず、大きな負担に感じることもあるでしょう。
1on1ツールは以下のような機能を搭載しており、ミーティングのセッティングから必要な準備までを効率化できます。
これらを手動で行うと多くの手間がかかるため、1on1ツールを導入して効率化するのがオススメです。
ミーティングで話した内容は、今後の業務に適用するためにもきちんと記録して置かなければなりません。1on1ツールはミーティングの内容を記録していつでも参照できるようにする機能を搭載しており、管理ツールとしても便利に使えます。
1on1は定期的に行うものなので、内容を記録しておけば前回のミーティングからどのように成長したのか、新たな課題が発生したのかなどを把握できるでしょう。適切にフィードバックし、継続的な成長を促すためにも有用です。
1on1ツールには、以下のようにミーティングログを記録する機能があります。
これらの機能を活用し、内容をきちんと分析すればマネジメントにも活用できます。蓄積したデータから従業員ひとりひとりの適性やキャリアプランを理解し、適切なキャリアパスを提示できればモチベーションアップにつなげられるでしょう。
各従業員の得意分野などがわからず、マネジメントが難しいと感じているなら1on1ツールを活用して情報を体系的に蓄積するのが有効です。その上で定期的に分析することで、マネジメントのクオリティを高められます。
1on1ツールを導入すると、ICTツールを活用せずに1on1を実施する場合と比較して以下のような効果が期待できます。
1on1のシステム化や効率化につながるため、積極的に1on1ツールの導入を検討するとよいでしょう。それぞれの効果について詳しく解説します。
1on1ツールを使用することで、1on1自体を業務システムの一部として組み込めます。その理由は、多くの1on1ツールがシステム化に役立つ以下のような機能を提供しているためです。
具体的な機能はシステムによって異なりますが、ミーティングの事前準備・共有をスムーズにする機能や記録を可視化する機能を搭載しています。ミーティングのさまざまな場面を可視化することで、誰が担当しても一定のクオリティに到達しやすくなり、属人化を防止できます。
1on1ツールを導入することで、1on1を実施するために必要な業務量を削減可能です。ツールを利用しない場合は、ミーティングの準備やスケジューリング、記録などを手作業で行わなければなりません。
以前のミーティングログを探すときも手動で検索しなければならず、手間がかかってしまうでしょう。
しかし、1on1ツールを導入することで必要な情報をシステム上に集約し、手間を大きく削減できます。1on1を効率化したいなら必須のツールなので、ぜひ導入を検討してみてください。
1on1ツールには、「サーベイ機能」と呼ばれる従業員の心理状態やコンディションなどのステータスを可視化する機能が存在します。他にも、1on1ツールを利用すると以下のようなことが可能です。
従業員ひとりひとりの心理状態やモチベーションの高さを可視化することで、客観的に現状を把握できます。目標を社内で共有し、一致して達成を目指すことにも繋げられるでしょう。
ツール上に1on1に関連する情報を集約して一元管理することで、結果をその後の業務に活用しやすくなります。本人の希望や適性についても記録しておき、ひとりひとりに合わせたキャリアパスを提示することでミスマッチを防げるでしょう。
ミスマッチによる退職は大きな損失になるため、継続的に人材を確保して定着させるのに役立つのは大きなメリットです。
1on1の結果を活用して評価や配置を適正化し、働きやすい環境を構築しましょう。
実際に導入する1on1ツールを選ぶときは、自社のニーズにマッチしたものを選ぶためにも以下の3つのポイントを比較・検討しましょう。
それぞれどのようなポイントに注目すればよいのかを解説します。どうやって1on1ツールを選べばよいのかわからない人は、ぜひチェックしてみてください。
一言で1on1ツールといっても、1on1の管理に特化した専門ツールから人事に関連した機能を総合的に提供しているツールまでさまざまです。
具体的にどのツールを導入するか選ぶときは、自社が求める機能を搭載しているかチェックしましょう。1on1ツールに搭載されていることが多い機能の一例は以下の通りです。
1on1の効率化のみにフォーカスしているなら専門型を、人事管理のICT化を総合的に進めたいならタレントマネジメント型のツールを選ぶとよいでしょう。タレントマネジメント型ツールとは、従業員がもっているスキルを総合的に管理し、経営資源として有効活用することを目的としたICTツールです。
1on1ツールを導入すると、運用している間は継続的に料金がかかります。導入時にイニシャルコストが発生するツールもあるため、事前にどの程度の料金が発生するか試算しましょう。
具体的な料金や最低ライセンス数、プランごとの料金差をチェックし、コスト負担に見合ったリターンに期待できるか考えます。利用規模に応じて適切なツールを選ぶことで、コストを最適化できるでしょう。
中には具体的な料金を公開しておらず、個別見積もりになっているツールもあります。この場合は、導入を検討していることを伝えて具体的な見積もりを出してもらってください。
実際に利用してから本格的に導入するか検討したいなら、トライアルに対応している1on1ツールを選ぶのがオススメです。トライアルがあれば2週間〜1ヶ月程度お試しで利用でき、その間に自社にマッチしたシステムであるかを吟味できます。
特定のツールで無料トライアルを実施しているかわからない場合は、見積もりを依頼する段階で提供元に問い合わせて確認してみましょう。
具体的に導入する1on1ツールを選ぶ段階では、検討しているツールそれぞれの特徴を比較しながら自社のニーズを満たしてくれるか確認することが大切です。ここでは、オススメの1on1ツールとして以下の5つを紹介します。
ツール選びで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてどのツールを導入するか検討してみてください。
提供企業 | Sharin株式会社 |
料金(税込) | 220円/月~(1ユーザーあたり) |
トライアル | 14日間 |
「Synergy HR」は、人事業務の効率化と組織活性化の2つにフォーカスした総合的なタレントマネジメントツールです。主に以下の機能を搭載しています。
これらのツールから必要なもののみを組み合わせて利用できるため、コストを最適化できるのもメリットです。1on1の効率化を目指すなら、基本機能にプラスして面談ツールを活用しましょう。
提供企業 | チームアップ株式会社 |
料金(税込) | 個別見積もり |
トライアル | 実施(要問い合わせ) |
「TeamUP」は1on1のスケジューリングから実施、終了後のフィードバックまでを一元管理できる1on1特化型ツールです。
360°フィードバック機能を搭載しており、これを活用することで一人ひとりの成長を多角的に捉えて適切に判断できます。より効果が出る1on1の実施を目標としているなら、ぜひ検討してみてください。
1on1のログはデータベース化でき、共有も可能なのでいつでも参照して成長につなげられます。
提供企業 | 株式会社HRBrain |
料金(税込) | 個別見積もり |
トライアル | 実施(要問い合わせ) |
「HRBrain」はタレントマネジメントプランとデータベースプランの2つを提供しています。1on1ツールとして活用するなら、タレントマネジメントプランを契約するとよいでしょう。
人材データベースを作成して一元管理するのはもちろん、人事評価や分析に役立つ機能も提供しています。人事面の課題を解決することにフォーカスしているため、人事を総合的にICT化したいと考えているなら必見です。
提供企業 | 株式会社ビズリーチ |
料金(税込) | 個別見積もり |
トライアル | 実施(要問い合わせ) |
「HRMOSタレントマネジメント」は人事面に必要な機能を総合的に提供しているツールで、人事担当者・経営者がそれぞれの立場でデータを活用できます。
スタンダードプランとデータベースプランを提供しており、スタンダードプランを契約することで1on1管理機能を利用可能です。総合的な導入サポートも提供しているため、スムーズに運用できるでしょう。
提供企業 | 株式会社O: |
料金(税込) | 個別見積もり |
トライアル | 約2週間 |
「Co:TEAM」は、以下の4分野にフォーカスしたパフォーマンスマネジメントツールです。
1on1の現場で使用できるだけではなく、人事評価や目標管理など、日々の業務における重要な要素を一元管理するためにも役立ちます。企業全体の生産性向上と管理工数の削減にフォーカスしたツールなので、効率化を目的とするならぜひチェックしてみてください。
1on1はただ導入したからといってすぐに効果が出るわけではありません。より効果を高めるには、以下の3つの注意点を意識することが重要です。
それぞれどのようなポイントを意識すればよいのかをチェックしましょう。貴重な時間を使用する1on1なので、より効果を高めるためにも必見です。
1on1は始めてすぐに効果を実感できるものではなく、目に見える効果が出るまでにはある程度の時間がかかります。ミーティングを通して必要なフィードバックを行い、改善行動を取る必要があるためです。信頼関係を築く必要もあるため、どうしても時間がかかってしまうでしょう。
1on1は定期的に実施するものでもあります。2週間〜1ヶ月に1回程度の頻度で実施し、業務を振り返りつつ次のアクションにつなげることが大切です。定期的に行うことで目標のズレを修正したり、状況の変化にあわせてスムーズに対応したりできます。
1on1は従業員が主体となって進めていくミーティングですが、効果を高めるためにはマネージャー側のマネジメントスキルが欠かせません。会話内容から課題を発見し、どのように改善すればよいのか判断しなければならないこともあります。
一人ひとりの適性を考えて人材配置を考えたり、キャリアパスを提示したりする必要もあるでしょう。より効果的にこれらの活動を行うためにも、マネージャー層のスキルアップに励むことを忘れないでください。
1on1はマネージャが主体となり、質疑応答形式などの形で進める面談ではありません。従業員が主体となり、自分から業務の様子や目標、キャリアプラン、課題を感じていることなどを話してもらうスタイルのミーティングです。
できるだけ従業員に会話をリードしてもらうように意識しましょう。従業員が「自分から話すのは難しい」と感じている人の場合は、ちょっとした雑談から始めて業務の話に切り替えていく流れもおすすめです。
1on1の主目的から逸脱しない程度にさまざまな話題を盛り込み、会話的な雰囲気を構築しましょう。
1on1は日々の業務を振り返り、課題を発見して解決策を考え、次の成長につなげるために重要な活動です。しかし、普通に行うと業務負荷が高いため、1on1ツールを活用して効率化することが欠かせません。
1on1ツールには特化型やタレントマネジメント型などさまざまなものがあり、それぞれ搭載している機能が異なります。導入するときは、自社のニーズをよく考えて最適なものを選びましょう。
必要な機能を搭載した1on1ツールを利用すれば、1on1をさらに効果的なものにして全社的な成長につなげられます。
Resilyの1on1機能を使えば担当する部下の1on1スケジュールと過去の議事録を1つの場所で管理することができます。シンプルで強力な目標管理フレームワークであるOKRと1on1を組み合わせて使うことで、マネージャーの負担を軽減しながら、強い組織マネジメントを可能にします。
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