中小企業が使うべき人事評価システム5選。導入するメリットや選び方も紹介

更新日: 2022年5月9日

「中小企業で人事評価システムは必要?」

「中小企業に向いた人事評価システムはあるの?」

と思っていませんか?

結論をいうと、中小企業の人事業務における課題を解決するために、人事評価システムが必要です。現在、中小企業向けにさまざまな人事評価システムが開発されており、業務負担の削減や評価の公平化に大きく役立ちます。

そこで今回は、中小企業の方に以下のことを紹介します。

  • 人事評価システムとは何か
  • 中小企業が人事評価において抱えている課題
  • 人事評価システムを導入するメリット
  • 人事評価システムの選び方
  • おすすめの人事評価システム

この記事を読めば、中小企業に適した人事評価システムの選び方を知ることができますので、ぜひ参考にしてみてください。

人事評価システムとは?

人事評価システムとは、「人事評価に関するデータの管理と人事業務の効率化を実現できるシステム」です。これまでExcelや紙で管理していたデータを1つのシステムにまとめられます。

一般的な人事評価システムでは、以下のデータを集約できます。

  • 社員の名前や住所などの個人情報
  • 人事評価に関する情報
  • 社員のスキルや能力
  • 目標
  • 給与・賞与

人事評価システムは提供している会社によって種類はさまざまです。MBO・OKR・360度評価など、あらゆる評価に対応しているシステムもあれば、1つのフレームワークに特化したシステムもあります。

中小企業が人事評価において抱えている課題

中小企業が人事評価で抱えている課題を3つ紹介します。

  • 人事評価制度をうまく活用できず適切に人材を配置できない
  • 公平な人事評価ができず社員の離職率が高くなる
  • そもそも人事評価制度を導入できていない

人事評価制度をうまく活用できず適切に人材を配置できない

人事評価制度をうまく活用していない企業では、適切に人材を配置できていないという問題があります。

人事評価の制度が整っていると、社員のスキルや能力を把握できるため、適材適所に人材を配置できます。

しかし、人事データを適切に管理していない場合、社員のモチベーションが下がるような人材配置になってしまうのです。

公平な人事評価ができず社員の離職率が高くなる

公平な評価ができていない企業では、社員の離職率が高くなる傾向があります。社員が納得できる評価を受けないと、会社に対して不満をもつためです。

モチベーションが低くなり、社員は会社を辞めたいと感じるようになります。

上司が公平に評価できないのは、日々の業務が忙しく、評価スキルを身につける余裕がないことも原因のひとつです。

そもそも人事評価制度を導入できていない

人事評価制度を導入できていない中小企業もあります。

厚生労働省が公開した「令和2年度能力開発基本調査」によると、社員が1,000人以上の企業では、正社員での人事評価制度導入率が62.6%でした。

一方で、30人〜49名の企業は44.2%、50人〜99人の企業では48.8%となっています。

調査結果から、中小企業は人事評価制度を導入できていないことが判明しました。

中小企業の人事評価システムの導入による5つのメリット

中小企業で人事評価システムを導入すると、以下の5つのメリットがあるため、それぞれ詳しく紹介します。

  • 社員のデータや個人情報を一元管理できる
  • 社員が納得のいく評価ができる
  • 適切に人材を配置できる
  • 工数を削減できる
  • 社員のモチベーションを向上できる

社員のデータや個人情報を一元管理できる

人事評価システムは、社員の個人情報や人事に関わるデータをまとめて管理できます。

従来、人事データを管理する際はExcelで記入していました。評価シートや給与・賞与、職務経歴など、さまざまなデータを違うフォルダ内にまとめて管理するやり方です。

しかし、ひとつずつ管理すると、データが散在してしまい、必要なデータを探すときに時間がかかります。

人事評価システムを使えば、人事情報を1つのシステムで管理でき、特定の情報を素早く手に入れられます。

社員が納得のいく評価ができる

人事評価システムを導入することで、社員が納得のいく評価ができます。

評価スキルをうまく習得できていない上司の場合、主観的な評価をしがちです。不公平な評価を受けることで、部下のモチベーションが下がり退職する危険もあります。

人事評価システムでは評価基準が明確化するため、上司全員が公平に評価できるようになります。部下も「なぜこの評価なのか」を理解でき、評価に対する満足度を高められるのです。

適切に人材を配置できる

人材を適材適所に配置できることも、人事評価システムのメリットです。

人事評価システムを活用すれば、社員の能力や業績、スキルを簡単に閲覧できます。

「○○ができる人材を○○部署に異動させたい」という場合でも、スキルに絞った検索をすれば、そのスキルを所有した人材が簡単に見つかるのです。

以前の日本企業では、経営陣や人事の知る範囲でしか人材のスキルや能力を把握できませんでした。しかし、人事評価システムを利用すれば、簡単に必要な人材を見つけられるのです。

工数を削減できる

人事評価システムを利用することで、人事評価に関わる業務負担を減らせます。

人事部では人事評価以外にも、採用活動や教育・研修などの業務があります。中小企業の場合、総務や労務を兼任することもあり、1人あたりの業務負担が非常に大きいです。

人事評価システムでは、評価項目の入力や書類の作成などの業務を省けるため、大幅な工数を削減できます。

社員のモチベーションを向上できる

人事評価システムは、社員のモチベーション向上にも有効です。

評価基準を明確化することで、「何をしたら評価が得られるのか」を社員が把握でき、努力しようとします。

社員のモチベーションが上がれば、組織全体の生産性も向上し、企業の成長を促進できます。

中小企業に適した人事評価システムの選び方

中小企業に適した人事評価システムの選び方として以下のようなものがあるので詳しく見てみましょう。

  • 導入する目的にあっているか
  • 自社の規模にあっているか
  • セキュリティ対策はしっかりしているか
  • サポートが充実しているか
  • クラウド型とオンプレミス型どちらがいいか
  • 無料トライアル期間はあるか

導入する目的にあっているか

導入する目的に合った人事評価システムを選びましょう。

人事評価システムによって機能が異なるため、自社に必要な機能を搭載したシステムがおすすめです。

目的に沿った機能が少ないと、期待しているほどの効果が得られず、機能が多すぎると余分なコストがかかる恐れがあります。

とくに人事評価システムが自社の人事評価制度に対応できることは必ず確認してください。

導入目的と目的を達成するために必要な機能を明確にして、人事評価システムを導入しましょう。

自社の規模にあっているか

自社の規模にあったシステムを選びましょう。人事評価システムは一般的に人数によって、運用コストが決まります。自社で使用する人数を把握することで、コストを最低限に抑えられるのです。

また、大企業向けの人事システムを導入すると、コストの負担が大きくなります。中小企業では使わないような機能もあり、コストのムダになりかねません。

事前に中小企業向けに作られたシステムであることを確認してから導入してください。

セキュリティ対策はしっかりしているか

人事システム自体のセキュリティ対策がしっかりしていることも重要なポイントです。

人事システムは、社員の氏名や住所などの個人情報や社内の機密データを管理しています。これらの重要なデータを漏らさないためにも、不正アクセスを防がなければなりません。

導入する前に必ずセキュリティの安全性が確保されているかを確認してください。

セキュリティに関するISOの取得や、SSLによる暗号化がされているかなどをシステム会社に聞きましょう。

サポートが充実しているか

サポートが充実していることも非常に重要です。

システムにトラブルが起きた時に、業務がストップする時間を最低限に抑えるためです。システムを運営している会社のサポートセンターに問い合わせたら、迅速に対応してくれるサービスを選びましょう。

導入時に手厚いサポートがあり、相談しながら自社に合ったシステムを設計してくれるかも確認しましょう。

運用開始した時にすぐ操作できるようになるのが望ましいため、導入前のサポート体制で選ぶこともおすすめします。

クラウド型とオンプレミス型どちらがいいか

人事評価システムにはクラウド型とオンプレミス型があり、自社で求められているタイプを選ぶ必要があります。

クラウド型はWebブラウザで利用できるシステムのことです。

インターネットを利用できる環境であればどこでも使用できます。オンプレミス型より低価格のため、運用コストを抑えられます。しかし、カスタマイズ性が低く、自社の人事評価制度に完全に合わせるのは難しいです。

一方オンプレミス型は、自社サーバーのみで利用できるシステムのことです。

カスタマイズ性が高く、セキュリティ面で安全に優れています。しかし、クラウド型よりも大幅にコストが高くなります。

自社の方針に合わせて2つのタイプを選択してください。

無料トライアル期間はあるか

人事評価システムによっては無料で使用できる場合があるので、実際に使って選ぶことをおすすめします。

「簡単に操作できるか」「評価基準の設定が簡単か」「ストレスなく必要な情報にたどりつけるか」などを確認しましょう。

ただし、一部機能が制限されている可能性もあるので、事前に無料期間で利用できる機能を把握しておいてください。

中小企業におすすめの人事評価システム5選

中小企業におすすめの人事評価システムを5つ紹介します。

  • HRBrain
  • MINAGINE人事評価システム
  • あしたのクラウドHR
  • カオナビ
  • CYDAS PEOPLE

HRBrain

ツール名HRBrain
運営企業株式会社HRBrain
初期費用-
月額費用-
特徴操作性の高いUIさまざまな目標管理フレームワークに対応手厚いサポート体制
無料トライアルの有無7日間の無料トライアルあり

HRBrainは、人材情報を一元管理できる人事評価システムです。MBOやOKRなどさまざまなフレームワークに対応しています。

HRBrainは手厚いサポート体制が大きな特徴です。導入前のシステムの初期設定から運用後のデータ効果検証まで行い、システムを最大限に活用できるよう促してくれます。

人材の能力を分析し、育成や人材配置に大きく貢献します。

MINAGINE人事評価システム

ツール名MINAGINE人事評価システム
運営企業株式会社ミナジン
初期費用200,000円~
月額費用基本料金(1〜30名):10,000円
人数課金(31名〜):300円/人
特徴100人以下の会社に特化シンプルなUIで使いやすい月額1万円で低コスト
無料トライアルの有無なし

MINAGINE人事評価システムは、100人以下の企業に特化した人事評価システムです。

人事評価に特化したシンプルな設計で、使いやすいのが特徴です。目標管理や評価、進捗管理などの必要最低限な機能が備わっており、初めて人事評価システムを導入する人にもおすすめできます。

月額1万円と低コストであり、コストパフォーマンスに優れています。

あしたのクラウドHR

ツール名あしたのクラウドHR
運営企業株式会社あしたのチーム
初期費用-
月額費用-
特徴次期の給与計算を自動算出できるなど、業務負担の軽減が実現される評価制度の再構築をサポートしてくれるAIによって適切な評価ができる
無料トライアルの有無あり

あしたのクラウドHRは約4,000社の導入実績をもつ人事評価システムです。人事評価のプロを長年培ったノウハウを活かして、人事評価の構築から支援してくれます。

1on1や360度評価にも対応可能です。AIによる目標添削機能で簡単に目標を設定できたり、評価シートの自動配布ができたりなど、あらゆる業務を効率化します。

カオナビ

ツール名カオナビ
運営企業株式会社カオナビ
初期費用-
月額費用-
特徴顔写真によって人材を把握しやすいさまざまな視点で人材を確認できる対応している評価フレームワークが豊富
無料トライアルの有無あり

カオナビは顔写真と人材情報を結び付けて管理できる人事評価システムです。

顔写真を用いることで、直観的に人材を把握できます。役職順や評価の高い順など、さまざまな条件で社員を並べ替えできるため、適切な人材配置に有効です。

OKR、コンピテンシー評価、360度評価など、さまざまなフレームワークに対応しており、カスタマイズ性に優れています。

CYDAS PEOPLE

ツール名CYDAS PEOPLE
運営企業株式会社サイダス
初期費用*
月額費用*
特徴労務管理やデータ分析を行える適切な人材配置ができるさまざまな人事評価に対応できる
無料トライアルの有無なし

*CYDAS PEOPLE公式サイトの料金シミュレーションにて、費用の確認ができます。

CYDAS PEOPLEは、人事評価だけでなくSNSのような機能が搭載された人事評価システムです。掲示板機能があり社員が自由に投稿をすることで、組織内のコミュニケーションを活性化できます。

人材データの一元管理や労務管理、データ分析などの機能もあるため、さまざまな場面で活用でき業務効率化を図れます。

人事評価システムと掛け合わせることで組織力が向上する目標管理ツール

人事評価システムは目標管理ツールと併用することで、より人事評価の効果を発揮できます。

個人と組織の目標を結び付け、組織の成長を促進できるのでぜひ目標管理ツールの導入を検討してみましょう。

今回は、弊社サービスのResilyを紹介します。

Resily

ツール名Resily
運営企業Resily株式会社
初期費用無料
月額費用4万円~
特徴組織の目標を可視化できるコミュニケーションを活性化させる機能がある導入~運用までのサポートが手厚い
無料トライアルの有無14日間の無料トライアルあり

ResilyはOKRに特化した目標管理ツールです。チームの目標を管理することで、社員全員が組織の目標を意識して働けることを促します。

OKRマップ機能によって、Objectives(組織の目標)とKey Results(目標達成のための成果)を簡単に可視化でき、社員がいつでも目標を確認できるようになります。

議事録の共有できる機能や、OKRに対してメモを記入できる機能が搭載されており、コミュニケーションを活性化できるのも特徴です。

また、初めてOKRを導入する会社でも、導入から運用まで手厚くサポートします。

弊社専門のコンサルタントが担当するため、徹底的に話し合いながらあなたの会社に適切な目標管理システムを設計します。

OKRについて詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。

OKRとは?Google採用の目標管理フレームワークを導入事例を交えて紹介。KPIやMBOとの違いも解説

自社の規模や目的にあった人事評価システムを選びましょう

人事評価システムは社員や会社の成長のために必要です。とくに人材が不足しやすい中小企業では、人事評価制度を正しく運用するためにシステムの導入が欠かせません。

人事評価システムは提供会社によって機能やコストが異なるため、自社に合うシステムを選ぶことが大切です。

導入して大きな効果が得られるよう、自社の規模や目的にあった人事評価システムを選びましょう。

また、目標管理ツールも人事評価システムと一緒に利用することで、企業の成長をより促せますので、ぜひ導入を検討してみてください。

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