2022.6.17
ビジネスを円滑に進める上で、チームワークは必要不可欠な要素です。しかし、チームメンバーの協調性が欠けていたり、うまくパフォーマンスを発揮できなかったりして、悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
そこで、この記事ではチームワークを高めるためのコツと具体的な取り組みを詳しく紹介します。 チームワークを強化する方法がわからなくて困っている人や、新たに発足したチームのマネジメントをどのように行えばよいのか迷っている人は必見です。
チームワークを高めるためのコツを知ることで、自分のチームにマッチしたチームビルディングを行うことにつながるでしょう。
チームワークを高めるには、そもそもチームワークが何を指すのかを正しく理解する必要があります。ビジネスにおけるチームワークとは、以下の2つの要素を合わせた概念です。
したがって、チームワークを高めるには「共通の目標」と「メンバーの協力」が欠かせません。チームワークを高めるための方法については後述していますので、あわせてご確認ください。
チームワークを高めることで期待できる主な効果は以下の2つです。
ビジネスにおいて課題になりがちな生産性や、一人ひとりのモチベーションを高める効果に期待できます。業務を円滑に進めて限られた時間でより高い成果を出すためにも、チームワークの向上に取り組むことが大切です。
チームとは、さまざまなスキル・能力を持った個人が集まってできた集団です。それぞれの従業員がパフォーマンスを発揮できる分野や得意とする分野が異なります。
1人では行えないような仕事だったとしても、複数の人が協力して取り組むことで無理なく行えるようになります。シナジーにも期待でき、一人ひとりが達成できる成果を合わせた以上の結果につながるケースもあるでしょう。
したがって、全社的にチームワークを向上させれば、全体の生産性が大きく高まります。ビジネスにおいて生産性向上は企業の利益に直結するため、チームワークに課題を抱えているなら、改善に取り組むのがおすすめです。
チームワークを高めることは、従業員一人ひとりのモチベーションを高めることにもつながります。自分が所属するチーム内に非協力的な従業員がいると、「自分が頑張って仕事に取り組んでも意味がない」と感じ、やる気があった従業員のモチベーションも低下します。
チームワークを高めて全員が協力する体制を作り、全体のモチベーションを高めることが大切です。「自分がチームのために頑張ると大きな成果につながる」ということを意識できる環境を構築しましょう。
チームワークが悪くなる原因にはさまざまなものがあります。その中でもとくにありがちな理由が以下の3つなので、ここでチェックしておきましょう。
もし、チームワークが悪くて困っているなら、この中のいずれかが問題になっていないか確認することをおすすめします。なんらかの問題が見つかったときは、悪化しないようにすぐに改善行動に移ることが大切です。
各従業員の仕事内容が明確化されておらず、非効率的な運用になっているとチームワークが低下しがちです。業務内容が明確になっていないと、以下のような現象が発生します。
このような状況に陥ると業務生産性が大きく低下するだけでなく、従業員の不満が高まります。従業員が快適に働ける環境を用意しないと、モチベーションが下がってチームワークも低下しがちです。
チームワークの目的は「協力して共通の目標を達成すること」です。達成すべき目標が定まっていないとチームワークを発揮できません。チームに共通の目標がなければ、団結して業務に取り組むことは難しいでしょう。
チームワークが低下していて困っているなら、チームで達成すべき目標をきちんと掲げられているかチェックすることをおすすめします。
チームワークを高めるには、円滑なコミュニケーションが不可欠です。チーム内の風通しが悪いと「誰が何を行っているかわからない」という状況に陥りがちで、互いに協力するのが難しくなります。
仕事の進捗状況を可視化し、いつでも相談できる環境を整えることが大切です。マネージャーから従業員一人ひとりに声を掛けるなど、円滑にコミュニケーションを取れる環境を準備しましょう。
チームワークを高めるといっても、そもそもチームワークが高い状態がどのようなものか正しく理解していなければ何を目指すべきか分かりません。
チームワークが高い状態とは「すべてのチームメンバーが共通の目標を達成することにフォーカスし、自身が持つパフォーマンスを最大限発揮している状態」を指します。
チームワークの面で問題を抱えているなら、上記の目標を達成するためにどうすればよいのかを考えることが大切です。
チームワークを高めるには、以下の取り組みを順番に行うことをおすすめします。
とはいえ、チームワークが低下しているからといってすべての要素が欠けているとは限りません。自分のチームに不足している要素を見極め、改善を図る必要があるでしょう。
チームとして達成すべき共通の目標を掲げていないなら、明確に示すことが大切です。目標がなければ「協力して目標を達成する」というチームワークの定義を満たすことは不可能です。以下のようにチーム全体で達成したい目標を明確にしましょう。
このように明確な目標を提示することで、集中して取り組まなければならない業務が明らかになります。
チームとして達成すべき目標が明らかになったら、メンバー1人ひとりがチームの中でどのような役割を果たさなければならないかを明確にしましょう。目標を達成するために個人がやるべきことを明確にすることで、各メンバーに居場所を与えます。
チームワークを示す有名な言葉に「All for one, One for all(1人はみんなのために、みんなは勝利のために)」というものがあります。この言葉をビジネスにおけるチームに当てはめたとき、「一人ひとりがチームのために貢献できる要素」と「チーム全体がフォーカスすべき要素」の両方を掲げることが大切です。
チームとしての目標を達成するには、必要なスキルを有するメンバーを用意する必要があります。一例として、アプリケーションの開発チームを例に挙げます。アプリケーションの開発というチームの目標を達成するには、以下のスキルが必要です。
これらのスキルのいずれかを有する人材を選定し、過不足なくチームに組み込みます。特定のスキルを有する人材が存在しないと、プロジェクトが途中で頓挫しかねません。
一方で特定のスキルを有する人材が多すぎて片寄ると、それぞれの従業員に適切な仕事を割り当てられず、全体のパフォーマンスが低下する要因になります。
チームは複数の人間が協力して運営するものなので、円滑なコミュニケーションが欠かせません。なんらかの問題が発生したときにスムーズに解決したり、進捗状況を把握したりするにはチーム内の風通しをよくしておく必要があります。
コミュニケーション面で課題を感じているなら、以下の例を参考にしていつでも必要なときに相談できる環境を用意するとよいでしょう。
メンバー同士がコミュニケーションを取る機会が少ないと、どうしてもチームワークが低下しがちです。チームの状況によって適切な手段は異なるため、どの方法がよいかよく考えましょう。
チームワークを高める必要性に気付いていても、「具体的にどのようなことを行えばよいのだろうか?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?そこで、ここではチームワークを高めるのに有効な取り組みの一例として、以下の3つを紹介します。
それぞれの取り組みがどのようにチームワークに貢献するのか、具体的に何ができるのかをチェックしましょう。
チームが達成すべき目標を明確に掲げるには、目標管理制度を導入するのがおすすめです。目標管理制度を導入すると、チームが目指さなければならない目標を可視化し、具体的な取り組みにつなげられます。
目標管理制度とは、あらかじめ「達成すべき目標」と「目標の達成度合いを測定する指標」を定めるフレームワークです。これをOKRと呼び、具体的には次のようなものを定めます。
目標管理をどのように行えばよいのか迷っているなら、ぜひOKRの導入を検討してみてください。OKRについては以下のコラムでも詳しく解説しています。
OKRとは?【Google採用の目標管理手法】意味、導入事例、KPIやMBOとの違いを解説
チームの生産性を高めるには、従業員それぞれの成長を促進することも大切です。そのためにも、1on1ミーティングを実施することをおすすめします。1on1はマネージャーと従業員が1対1で行う会話形式のミーティングで、お互いの信頼関係を築きつつ業務上の課題を可視化する取り組みです。
1on1は1週間に1回~1ヶ月に1回のペースで実施するもので、定期的に業務を振り返る機会になります。従業員の継続的な成長を促す効果に期待できるため、積極的に取り組むとよいでしょう。1on1について詳しく知りたい人は、以下のコラムもあわせてチェックしてみてください。
1on1とは何か?人事面談との違いや1on1の実践方法をご紹介!
新たにチームを結成したときや、チームワークが低下して困っているときは、チームビルディングを実施するのがおすすめです。チームビルディングは団結力を高めるための取り組み全般を指し、具体的には以下のような活動が含まれます。
チームメンバーが共に時間を過ごし、1つのことに取り組むことで団結力を高められます。チームの状況によって何が適切かは異なるため、ぜひ自分のチームにマッチした取り組みを考えてみてください。
チームワークを高めるには、チームメンバーの団結力を強化するだけでは不十分です。マネージャー側のマネジメントスキルを高め、チームを正しく管理する必要があります。具体的には、以下のようなスキルがマネージャー側に求められます。
マネジメントスキルが不足しているとチームを正しく運用できず、チームワークの低下につながりかねません。
適切にフィードバックするスキルとは、一人ひとりのよかった点と改善すべき点を正しく把握して効果的にフィードバックするために必要なスキルの総称です。フィードバックするときには、以下の2つを含めるように意識しましょう。
適切なフィードバックを行うためには、観察力や伝え方を磨く必要があります。結果を明確に伝え、成長を促す情報を盛り込み、具体的な行動を促すように意識しましょう。
どのようなビジネスにも課題があるため、いざ課題が発生したときには解決策を考えるスキルが求められます。目標を達成するための計画を策定したとしても、その内容に無理があって頓挫することもあるでしょう。
何らかの理由で計画が予定通り進まないときは、その背後に隠れている課題を探し出すところから始まります。課題が見つかったら原因を追求し、解決策を考えて具体的な指示を与えるところまでがマネージャーの仕事です。
従業員の育成もマネージャーが行うべき仕事のひとつです。従業員の成長はビジネスの成果UPに直接つながるため、積極的に取り組みましょう。育成に取り組むときは、以下のようなスキルを伸ばすことを意識するのがおすすめです。
従業員一人ひとりがこれらのスキルを伸ばすことで、主体的にビジネスに取り組んでより高い成果を出せるようになります。
ビジネスを円滑に進め、限られた時間で最大限の成果を発揮するには、チームワークが欠かせません。チームワークを高めるには、従業員一人ひとりがスキルアップに励み、マネージャーのマネジメントスキルを高めることが大切です。
マネジメントスキルの向上が難しいと感じているなら、マネージャーの育成にも取り組まなければなりません。マネージャーの育成につながる取り組みについては以下の資料で詳しく解説しているので、気になる人はぜひダウンロードしてチェックしてみてください。