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OKRを成功させるために - OKRの基礎と土台

本セミナーのテーマは、海外の最新OKRトレンド。
Booking.comにて9年間アジャイルコーチとしてOKRの導入と浸透をリードした実績を持ち、
現在はOKRの認定コーチ、アジャイリスト、OKRエキスパートとして活躍している
メラニー・ウェッセルズ氏をお招きし、2021年5月25日にセミナーを開催しました。
本アーカイブ動画は日本語字幕付きとなりますので、英語が得意でない方も安心してご視聴いただけます。

『OKRを成功させるために - OKRの基礎と土台』

★この動画で学べること
正しいOKRの設計方法
良いOKR、ダメなOKRとは?
OKRのケーススタディ

本編動画を再生

アジェンダ

はじめに: メラニー氏の経歴紹介・本人ご挨拶
00:02:30~ 80%の人が、2月の第1週には新年の抱負を挫折してしまう
00:08:18~ OKRとは
00:10:42~ Key Resultを3つの異なるレベルに分ける~具体的な考え方を事例で紹介~
00:13:30~ ビジネスシーンでOKRを使う理由
00:20:29~ OKRとKPIの違い
00:21:52~ 良いOKR、悪いOKRの事例
00:49:05~ 正しいOKRを実際に構築するには

QAセッションはこちら

質疑応答セッション中にいただいた質問のうち未回答のQ&A

KRの設定が難しいケースのほとんどが、企業にとっての達成状況を測るためのツールが不足していることが多いです。また、定性的なものだという理由だけでOKRの推進をためらうことは必要ありません。部分的に定性的であったとしてもOKRを走らせ始めることが重要です。定性的であることを頭に入れつつ、定量的に測れるものに変えていくことを意識しましょう。

前半への答え:
基本的には1つのチームに1つです。ただし、2つのチームで1つでも大丈夫です。Oが共有できるチーム・プロジェクトであるかが一つの判断材料になります。プロジェクトはえてしてタスク重視になりがちです。こういうケースではOKRを直接プロジェクトに結び付けることが向かない場合もあるので注意が必要です。

後半への答え:
長いKRを避けるべきかに対しては一概に長いKRが悪いとは言えません。小説のように長いKRはもちろんよくありません。大事なのは長さではなく、KRをしっかりみんなが理解し、理想で言えば覚えていると良いです。何かを参照しなくても空で言えるような状態を作るのが重要。長すぎて議論のたびに確認しないといけないようなものではなく、会社のカルチャーにフィットするようなものだとより良いでしょう。
また、KRが長い場合は複数に分割できるケースがあります。KRが複数のOに対してのものになっていないか、横断したものになっていないかを確認したうえで設定するのが良いです。自分のKRがフィットしていないと思う場合は第3者に見てもらい、フィードバックしてもらうと良くなるでしょう。

チーム単位で半日程度で作り切ってしまうのが良いです。1回作って終わりにするのではなく、それぞれ持ち寄って共通のOにするすり合わせや統合といった作業を行います。5日間程度のすり合わせを終えれば組織全体として良いOKRを設定できるでしょう。組織がそれほど大きくなければ1週間程度で終わるでしょう。大企業ではもっと長い時間が必要になりますが、それでも2週間程度で全て設定し終えるのが重要です。1か月では長すぎます。

期中でもOKRを変更すること自体は問題ありません。たとえば前提条件が変わってしまうなどこういったことは起こりえます。ただ、頻繁に目標を変更する必要がある場合は見直しが必要です。OKRのプロセス自体に何か問題がないかを見直すことです。変更せずに済んだOKRは何が良いポイントだったのか、変更せざるをえなかったのはどういう原因があったのかなどを分析します。たとえば「経営層の方針が変わった」、「チームのできる範囲を超えたものを設定してしまったのでもっとセットする前のリサーチをしっかりする必要があった」、などの見直しをすると良いでしょう。

A.これもとても良い質問です。何かのパフォーマンスを評価するときに重要になるのがビジネスインパクトであり、これは確かに重要です。どれだけ会社の業績、利益に貢献したかがビジネスインパクト。しかし同じくらい重要なのが、ほかのメンバーに与えた影響といった内面的なものです。個人的な経験をもとにお伝えすると、業績向上に寄与したとしても、他のメンバーに良くない影響を与えた人は評価されるべきではありません。そのため、必ずしもビジネスインパクトだけで測ることは良くないと考えます。OKRを達成しなかったからといって企業にとって重要な人ではないというのは完全に誤りです。チームの働きやすさなどに貢献していれば重要な人になります。OKRと評価を直結させるのはこういった観点でおすすめしません。

OKRを設定しようとすると、昔からある「評価制度」の様に受け止められ中々積極的なObjectivesが出てきません。Objectivesを達成しないと評価に悪影響を及ぼずと受け止められて、達成できそうな低いObjectivesになるケースが多いです。この場合、どの様な伝え方が良いでしょうか?

OKRを直接評価制度につなげるのは良くありません。サンドバッキング(被評価者が低い設定をしてしまうこと)が発生する可能性があるため、これは避けるべきです。個人的な回答になりますが、OKRはチーム程度の目標にとどめておく方がうまくいくのではないかと思います。個人では少し違った目標設定をする(たとえばエンジニアでは新しい言語を習得するなど)方が良いでしょう。企業や部門ではプロダクトのリリース数などもう少し大きな数字になりますが、チームレベルではもう少し小さなものを設定すると良いでしょう。

OKRミーティングとは、OKRオーナーがKRが達成されたかどうかをデータをもとに機械的に判定していく場です。達成できなかった場合にタスクベースで話しあうことは問題ありません。どこに未達成の原因があったかを探ることはとても重要です。たとえば他のチームが忙しすぎたのか自分のチームに原因があるのかなど原因を探ってください。それ以外ではアジャイル開発におけるスクラムに似ています。前回のMTGからどのような進捗があったかやどんな取り組みをしたかなどを話し合います。OKRで言えば、前回では明らかになっていなかった達成に向けた阻害要因がないか確認したり、今もこのOKR設定が適切か、他のチームに共有できるような新しい発見があったかどうかを議題にするのが良いのではないでしょうか。

OKRとMBOの違いについてはいくつも違いはありますが、MBOについての専門家ではないのでその前提で回答すると、OKRはアジャイル的な属性、MBOはウォーターフォール的な属性を持つと考えています。OKRは四半期ごとに振り返りをしますが、MBOは基本的に年単位での振り返りです。自分の取り組みをよりブラッシュアップしていくためには、より短いスパンでの振り返りをOKRで行っていくのが良いでしょう。MBOは、評価制度と結びつきがちなので、そういった観点からもOKRとMBOは異なります。