2023.10.6
この記事ではOKR(Objectives and Key Result)とKPI(Key Performance Indicator)の違いを解説します。
社内のマネジメントを変えようとするときに「OKRを使ったほうがいいのかな?でも、KPIと何が違うんだろう…」と混同してしまう事があるかもしれません。
どちらも略語でややこしく感じるかもしれませんが、特徴を分解して考えれば概要をつかむことは難しくありません。
この記事ではOKRとKPIの違いを中心に、MBOやKGIなど混同されがちな用語との違いも併せてお伝えします。具体的な運用のポイントも解説しますので、これからOKRやKPIの活用を検討している方もぜひご一読ください。
OKRとKPIの使い分け方を知りたい方必見!【OKR共催セミナー】成長速度を高めるKPI管理とOKRの作り方を無料で公開しています。こちらも併せてご視聴ください。
「そもそもOKRについて知りたい!」という方向けのまとめ記事もありますので、是非併せてご覧ください。具体的な導入方法や運用のコツ、人事評価制度との連携方法についてまとめています。
OKRとは?Google採用の目標管理フレームワークを導入事例を交えて紹介。KPIやMBOとの違いも解説
OKRとKPIの違いは、主に目標の達成率です。KPIでは、目標までのプロセスを計測する指標であり、進捗率100%が理想です。一方でOKRは、チームを鼓舞する高い目標が設定されるため、進捗率進捗率は60〜70%が理想とされています。
OKR | KPI | |
---|---|---|
目的 | 会社と社員の目標統一やコミュニケーション促進による生産性アップ | 目標の達成度チェック |
個人目標が共有される範囲 | 社内全体 | プロジェクトチーム内 |
評価の頻度 | 1ヶ月 ~ 4半期に1回 | プロジェクトごとに変動 |
計測方法 | 定量 | 定量 |
理想的な目標の達成度 | 60~70% | 100% |
OKRの目的は例えば「売上10億円を達成する」のような野心的な目標を会社全体で達成することです。全社で設定した目標から社員それぞれの目標へと落とし込みます。
そこで意思決定の大まかな順番は以下のようになります。
そして社員個人にまでブレークダウンされた目標は具体的な仕事へと変換されます。
例えばOKRにおいて、全社で売上10億を達成する目標があったとします。
この時の社員の個人目標は「営業の新規アポは毎月100社」のような、定量的で達成度をはっきり評価できるものでなくてはいけません。
OKRは社員一人一人の仕事が全体のどこに位置して何の役割があるのか自覚を促したり、コミュニケーションを促進したりすることで、全社共通の目標を持てるようにするのです。
KPIは先ほどの例で紹介した「営業の新規アポは毎月100社」のような、目標に対する達成度をはかるための定性的な指標を意味します。
具体的には「月の前半で最低50件は新規アポを取れているか」のようなチェックポイントがKPIで、プロセスを数値化して管理するために使われます。
つまりKPIはOKRの一部だと言えます。
ただしKPIマネジメントとして社内のあらゆる目標を定量化する管理方法もあるので、マネジメント方法としてKPIだけを個別に運用することも可能です。
OKRは個人目標を全社やチームに広く共有するのが特徴です。これにより社内コミュニケーションが活性化して一体感が出ます。
対してKPIの目標は個人レベルで異なりますし、プロジェクトチーム内でのみ共有されることが多いため、全社でのコミュニケーション活性には及ばないことがほとんどです。
OKRでは、目標への達成度を1ヶ月〜3ヶ月に1度のペースでチェックするのが一般的です。社員は比較的短いスパンでフィードバックを得られるため、方向性を修正しやすく、密なコミュニケーションもできます。
とはいえこれはあくまで一般論です。会社によっては、より細かい期間に分けてチェックすることもありますしチェックのスパンが長いこともあります。
KPIはプロジェクトごとに評価の頻度が違います。プロジェクト自体のゴール(KGI)に対するチェックポイントとしてKPIが複数あります。
OKRの目標は基本、定量的に評価されます。前述の「営業の新規アポは毎月100社」のような数字で達成度が評価できるものが目標として設定されます。
具体的で客観的に誰が見ても達成度が明らかに評価できるものがOKRの目標になります。
KPIも同様です。目標設定を数字で評価できるものにする理由は主観が入った定性評価を排除することです。
顧客満足度をあげるとか、頑張るといった目標はあいまいなので、マネジメントする上でふさわしくありません。
もし定量的な目標が立てづらい場合、進捗ごとにマイルストーンを設定することで、定量的な設定を行うことが出来ます。
OKRで設定する目標の達成度は60〜70%が理想とされています。
目標は100%達成するのが当たり前と思うかもしれませんが、OKRでは頑張っても到達できない高い目標、つまりストレッチゴールを追ってこそ最大の結果が得られると考えるのです。
一方でKPIにおける目標の達成度は100%を目指します。
MBO(Management By Objective)とは、OKRと同じく目標を設定するための考え方です。しかし両者は、以下のようにそもそもの目的から異なります。
この他にも理想とする達成度やフィードバックの頻度など、OKRとMBOでは目標に対する考え方が違うのです。
OKRとMBOの違いについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
KGIとはKey Goal Indicatorの略で、経営やプロジェクトの達成となる指標を指します。
目標管理の方法ですが、OKRとは異なります。
OKRとKGIにおいて、大きく違うのはその目的です。
KGIで設定した目標は100%達成することが求められるので現実的であることが欠かせません。
さらに詳しい違いは下記をご覧ください。
会社におけるKGIとは?KPIやOKRとの違いを解説します!
結論からお伝えすると、OKRにおけるKPIは併用するというよりも同時に使うものです。
ただし前述の通りKPIマネジメントとしてOKRの要素を抜きにした目標管理方法もあります。
OKRとKPIはレイヤーの違うマネジメント用語なので、それぞれふさわしい場所で活用して下さい。
OKRもKPIも用語自体には大きな意味はありません。
何を意味しているのか、どのように使うのか明確にして自社のマネジメントに活用するのが重要です。
失敗のない目標管理をするため、何より先に達成するのにふさわしい目標を立てる事からはじめてみましょう。
OKRを実際に導入し有効的に活用するには、ツールやテンプレートを利用するとOKR本来の価値を最大限発揮し効率的に運用することができます。
「Resily」は国内ツールで唯一OKRに特化したものです。ドラッグ&ドロップでOKRツリーの作成ができ、進捗状況の更新リマインドやチャットツールへの通知などOKRを効率的に運用するための機能が充実。
スプレッドシートやExcelなどでOKRを管理しているけど不便さを感じている、もっと効率的に運用したい、というお悩みをズバリ解決してくれるツールになっています。
他のツールとの違いはOKR特化でOKR関連の機能が充実している点です。タレントマネジメントや人事評価の機能がメインのツールはOKR管理はオプション機能のため、OKRでマネジメントを革新したい!という方には物足りないと感じてしまうかもしれません。
チームや組織のマネジメントの中心にOKRを置きたい、浸透させたいという方にはResilyがおすすめです。
ResilyはSansan株式会社やみんなの銀行など全社的にOKR導入に取り組んでいる企業を中心に170社以上の導入実績があります。
Resilyは20日間無料でツールのすべての機能を試すことができます。クレジットカード登録や商談なしで試すことができるのでまずは使ってみましょう。サンプルOKRが最初から入っているため、これからOKRを始めたいという方でも利用イメージがつかめるようになっています。
また無料アカウント開設された方には無料で30分間の面談も行っています。今行っているOKRの診断やResilyの活用方法などお気軽にご相談いただけます。
OKRとKPIの違いは簡潔に言うと何ですか?
OKRとKPIの違いは、主に目標の達成率です。OKRは、チームを鼓舞する高い目標が設定されるため、進捗率進捗率は60〜70%が理想とされています。一方でKPIは進捗率100%が理想とされています。OKRとMBO/KGIの違いについては記事内で解説していますのでぜひご覧ください。
OKRとKPIの併用は可能ですか?
可能です。OKRは組織全体や社員個人に対する全体的なマネジメントに向いています。一方でKPIは原価や売上など細分化された数値目標を明確化するのに向いています。この様にOKRとKPIを上手く併用することで社内マネジメントの最大化が可能となります。
OKRを1つのツールに
まとめて運用しましょう
製品資料のダウンロードはこちら
お問い合わせ・導入のご相談はこちら