日本のOKR導入企業の事例から学ぶ成功と失敗【失敗しない3つのポイントとは?】

更新日: 2022年5月16日

この記事では、企業がOKRを導入する背景にある問題点について解説しつつ、OKR導入企業の実例をご紹介します。

「OKRの導入を検討しているけれど、どのように導入すれば良いのだろうか...」
「導入した後にどう運用すればいいのかわからない...」
「日本企業でも本当にうまくいくのだろうか」

という不安がある方はこの記事でその不安を払しょくできるかと思います。

OKRのクラウドサービスを提供しているResilyでは国内140社以上にOKR導入を実施。そのノウハウをもとに本記事を執筆しています。

日本企業だからこそ起きてしまう失敗もありますので、ぜひ本記事を読んでいただきOKRを成功に導いてください。

目次
1. そもそもOKRとは?
2. 日本においてOKRが注目されている4つの理由
3. 企業がOKRを導入する理由
4. OKRを企業が導入することで改善が期待できる症状
5. 企業がOKR導入に失敗する理由
6. 日本企業がOKRを導入する際の障壁や陥りがちな失敗4つ
7. 日本のOKR導入企業から学べる成功事例
8. OKR導入で失敗しないための3つのポイント
9. 企業がOKR導入前に行うべきこと
10. OKR導入時は管理ツールの使用がおすすめ

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このコンテンツの内容
OKRとは?
正しい目標設定のやり方
適切な会議体の設計方法
よくある4つの問題と解決策
導入事例
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そもそもOKRとは?

OKRとはObjective and Key Resultの略称で人材管理・目標管理システムの事です。会社、部門、個人といった階層ごとにO(意義・ビジョン・戦略)を設定してから、Oを達成するための具体的なKR(KPI やビジョン達成の鍵となる成果)を決定し、階層ごとのOKRを全社で有機的に連携する管理手法です。OKRを導入することにより組織の目標と自分の仕事のつながりが明確化されるので、組織として一体感が醸成されて、効率的に働けるようになります。

そして目標が明確化されると従業員のエンゲージメントは高まり、業務に対してより情熱的に取り組むことが出来ます。さらにOKRは全員で共有されるため、自然と社内のコミュニケーションも増え、統一感のある企業へと成長していきます。

より詳しくOKRについて学びたい方向けのまとめ記事も掲載しています。書籍やメディアなどでもあまり取り上げられていない人事評価制度との連携方法や、具体的な導入・運用のノウハウを掲載しています。

OKRとは?Google採用の目標管理フレームワークを導入事例を交えて紹介。KPIやMBOとの違いも解説

日本においてOKRが注目されている4つの理由

日本ではこれまで、MBOやKPIマネジメントといった手法が主流でした。

ではナゼ、さてここ日本でOKRが注目されるようになったのでしょうか?

その理由を見ていきましょう。

OKRを導入した事で急成長した企業の存在

1番の大きな要因は、GoogleがOKRを取り入れ大企業へと成長したことでしょう。Googleは創業1年からOKRを導入し、今に至るまで約20年間実践し続けています。それに追随して、Facebookやジェネラル・アッセンブリー、日本ではメルカリも導入を始めました。

それを受けてココナラなど、多くの日系スタートアップ企業もOKRを取り入れるようになり、その結果国内での認知度が高まりました。

ボトムアップ式に生産性を促す

これまでのマネジメント手法では、トップダウン式が主流でした。時としてそれは、従業員が目の前の業務と目標をリンクさせることを困難にし、モチベーションの低下を促します。

OKRは従来のマネジメント法と違い、ボトムアップ構造で従業員の生産性を高めます。OKRではトップが個人の目標を決めるのではなく、トップが立てた目標から割り出された目標から、個人で目標を決めることができるです。そして目標を決めた後も、週間のミーティングや、レビューを通して個人ないしチームで達成まで完結することできます。

こうした、トップに左右されないマネジメントの手法は個人のエンゲージメントを高め、自発的に生産性が向上するのです。

コミュニケーションの活性化

2016年にProFuture株式会社が行った調査によると、調査に応じた229社のうち約8割の企業が、コミュニーケーションに課題がある、と答えました。

有効なコミュニケーション促進施策は何か /「社内コミュニケーションに関する調査」結果報告 - HR総研 | 人事のプロを支援する | HRプロ

コミュニケーション不足は何故生まれるか、その原因は、他の人の目標と業務が見えないからです。個人間、部署間の業務が不透明であると、社内に様々な課題が生まれます。

OKRはその問題をツリー構造で解決しました。下記の図のように、それぞれの目標と成果指標を可視化することで他の人の業務が見えるようになります。

OKRでは、MBOなどよりも頻繁な見直しや週次の1on1ミーティングが奨励されています。したがってOKRを導入することで、社内のコミュニケーションを活性化できるのです。

目標「による」管理の必要性

日本における目標管理制度としては、MBO(Management by Objectives)が有名です。MBOはもともと、目標「によって」組織を管理する方法でした。

しかし日本におけるMBOはもはや別物です。組織を管理することではなく、人事評価を目的として「目標を」管理するツール(Management of Objectives)になってしまったのです。

OKRにおいて、個人の目標は組織の目標から導かれます。そして目標がKPIで管理され、OKR達成を最優先事項として業務が見直されます。つまりOKRによって目標「による」組織の管理が可能になるのです。

OKRとMBOの違いについては下記の記事を参照ください。

OKRとMBOの違いとは?混同しやすい特徴を整理しました

企業がOKRを導入する理由

多くの組織で行われている従来型の目標管理システムは、目標達成と報酬決定を直接結びつけたり、個人の能力開発を促進することが主目的となっています。そのため、経営方針と現場の目標の乖離が起こってしまい、近年では目標管理を見直す動きが出てきています。

そういった状況の中で注目を集めているのがOKRです。

OKRは世界的に知名度の高いgoogle、Facebookで導入されており、日本でもメルカリなどで実際に導入されています。

OKRのイメージは、新しい企業のための目標管理方法と見られがちですが、歴史のある老舗企業などでも有効です。

従来の目標管理の場合は、組織の上層部が企業運営に対しての意思決定を行い、その実行を従業員に指示するトップダウン方式ですが、現場では能力開発を主眼とした目標が立てられるため、部門レベルの戦略が十分に現場に浸透しないという課題がありました。

しかし、OKRは会社の方針を末端までいきわたらせる管理手法としてよく知られており、本質的には従業員の意見を取り入れながら経営方針を決定していく、ボトムアップ方式です。

そのため、現在は体制が切り替わるタイミングでOKRを導入する企業があるなど組織の変革の手段として企業がOKRを導入しています。

OKR導入を受け入れた社員の画像

OKRを企業が導入することで改善が期待できる症状

OKRの目的は、「企業と従業員が同じ方向に向って仕事をする」ことです。

つまり、共通の目標のために協力し合う体制を構築することにあります。

こうした特徴があるOKRは、国内外のベンチャー企業、中小企業、大手企業も活用しており、成果が現れている企業も少なくありません。

OKRはさまざまな効果を企業にもたらすため、企業で発生するいくつかの組織の症状を改善することが可能です。

OKR導入に対して組織が保守的

将来の問題を認識しているにも関わらず、とりあえず上手くいっているからと問題を先延ばしにする雰囲気が根強くある企業もあります。

また、経営方針や部門戦略が現場目標と乖離してしまうため、業績を向上させる提案や行動が自主的に生み出されることが少なく、これまで行っていた業務を繰り返し実施するだけの保守的な企業になりがちです。

その点、OKRは企業全体の目標が現場に浸透するため、ボトムアップで新たなチャレンジが発生しやすくなるため、組織が規則や前例に縛られ保守的になるのを防ぐことができます。

そのため、新たな市場や事業に対しても挑戦的な姿勢で望めるようになります。

企業、チーム、個人の目標が見えず、貢献実感がわかない

通常、企業の目標、チームの目標、個人の目標は異なるものであるため、何もしなければ決して共有されることはありません。

そのため、企業と従業員の目標が繋がらず、ブラックボックスと化します。

そのような状態を解決するのにもOKRは有効です。

OKRでは、企業の経営層が方向性を決めて企業のOKRを設定し、チームのリーダーは企業の方向性を理解しながらチームのOKRの設定を行います。

最後に個人はチームの方向性を理解しつつ、OKRを設定するなど階層の上から順に設定されます。

OKRでは、こうしたOKRの設定が行われたうえで、OKRを可視化・共有する仕組みが導入されるため、目標が周知徹底され、目的の共有化が可能です。

企業全体の目標と個人の目標がずれる

企業には人格も考え方も異なるメンバーが集まっているため、何もしなければ共通の目的のために協力することが難しいです。

そのため、個人個人で勝手に目標を定めることで、企業全体の目標と齟齬が生まれます。

しかし、OKRでは、企業と従業員が目標を共有するだけではなく、企業全体、チーム、個人に合わせたゴール設定、目標に向けた進捗評価や行動の振り返りがあります。

そのため、企業全体の目標と個人の目標が噛み合うようになるため、企業全体の目標と個人の目標が繋がるのです。

互いに協力し合うOKRチームの画像

企業がOKR導入に失敗する理由

さて、ここまでOKRを導入する理由とメリットを理解してきました。しかし、それだけを理解してすぐに導入をしてしまうと失敗に繋がってしまいます。実際に、OKRを導入した企業の多くは、導入初期には運用が上手くいかなかった時期を経ています。

では、なぜ失敗してしまうのでしょうか?

ここからは実際にOKRを導入して失敗してしまった企業の例を見ていきましょう。

アクティブ・コネクターから学ぶ導入失敗事例

グローバル人材の採用支援事業を行うアクティブ・コネクター株式会社は2016年から2年間OKRを導入実践してこられました。しかし、結果的にはOKRに期待していた効果は見込めず失敗に終わってしまったと言います。その失敗によるダメージは大きく、OKRによるチームへの負荷がトリガーとなり従業員が退職してしまうということもありました。

ナゼ失敗してしまったのか?今後OKRを取り入れる企業が同じ轍を踏まないために学べるポイントを紹介していきます。

まず、アクティブ・コネクターが導入を決めた背景として、従業員ひとりひとりのパッションとタレントを活かせる仕事を作りたいというのがありました。それまでは、日々のタスクを単調にこなしがちになっていたので、これでは従業員ひとりひとりの成長が見込めないと思ったのが一つの理由にあります。

その後、OKRを導入した2年間の軌跡として、1年目はOKRのマニュアル外のことを行って失敗した経験から、2年目はGoogleが行っていた手法に切り替えました。

アクティブ・コネクターがOKRを実践していく中で最初に失敗してしまったポイントはObjectiveの目標設定でした。変化の激しいビジネス市場に対応できない目標を設定してしまったのです。外国人の人材紹介市場は世論によって常に移り変わっていくので、そこに年間の会社目標を作ってしまうと、チーム、個人のOKRもすべて違ってくる事になってしまいます。なので、Googleのとっている手法のように目標設定には時間をかけて、最低でも1ヶ月は全社ですり合わせて作る必要があるでしょう。

学びのポイント

  • 変化の激しい市場で事業を行う企業は、柔軟な目標設定が必要
  • レビューはチーム、個人の目標だけでなく会社の全体目標にも行う

次に紹介する失敗のポイントはKey Resultsの目標設定です。定量的な目標を作る上で仮説検証されていない目標値を設定してしまったことが失敗に繋がりました。「この目標値が達成できればObjectiveの達成に寄与するのでは」という、なんとなくの感覚で作ったKey Resultsは、達成できないことへのプレッシャーを感じてしまう従業員を生み出します。そのようにならないために、OKRを開始する前には必ず短期的にKRの仮説検証を繰り返し十分なエビデンスを得てから実行に移すことが大切でしょう。

学びのポイント

  • Key Resultsの設定には仮説検証が不可欠

最後に紹介するアクティブ・コネクターの失敗ポイントは、個人の目標の位置づけです。結論から言うとOKRの目標が「達成してもしなくてもいいもの」という風に位置づけられてしまったのです。どうしてそうなってしまったのか、それはOKRのある特徴にありました。OKRは本来、目的が社員のエンゲージメントの向上と社内のコミュニケーション増加にあり、目標を達成するという点に置いては100%は求められていないのです。通常60~70%の達成度で良しとされています。また、そのため評価と直接結びつくこともありません。

アクティブ・コネクターも社内で「OKRは評価制度と結びつかない」ということを強調していましたが、返ってそのメッセージが従業員のOKRに対しての熱意を妨げてしまったのです。

学びのポイント

  • OKRは個人が自発的に取り組める体制作りが必要

日本企業がOKRを導入する際の障壁や陥りがちな失敗4つ

適切に運用できれば効果を発揮するOKRですが、導入すれば必ず上手くいくものでもありません。ここでは、日本企業がOKRを導入する際の障壁や陥りがちな失敗を3つご紹介します。

四半期ごとの目標が多い

これまでMBOなどの年間の目標を立てて管理する手法をとっていた会社は、3~5つほどの目標を立てていたかと思います。OKRの場合、1ヶ月〜3ヶ月単位でサイクルを回すため、多すぎる目標は従業員にとって足かせとなるでしょう。

OKRはシンプルで皆が覚えやすいものを1つ設定するべきです。目標を1つに絞ることで、取り組みの方向性を統一することができ、短期間でも大きな成果を上げることが出来ます。

例外として、Googleのような検索エンジンや自動運転車の開発まで手広く事業を展開している企業は、各事業毎にOKRを設定する必要があるので、結果的に3~5つのOKRとなります。

自社がどの市場にどのような事業を展開しているか、またそれはいくつあるのかを現状把握した上でOKRを設定しましょう。

OKRの情報が比較的少ない

OKRが日本で知られるようになってから、まだそれほどたっていません。そのせいか、OKRに関する日本語の情報は多くはありません。そのため導入、運用時に「OKRの正しい運用方法を探したいが、日本語の資料がない」と思うケースも少なくないでしょう。

実際にメルカリも2015年にOKRを導入した当初は、日本にほとんど情報が無いため、英語の文献をあたってリサーチしたようです。

対策としては、以下の3つがあります。

  1. 本を読む
  2. セミナーに行く
  3. コンサルティングを受ける

まず本にはOKRに関する情報が体系的にまとめられているため、インターネットで調べるよりもスムーズにOKRを理解できます。OKRに関する本について、以下の記事でおすすめの本を紹介しています。ぜひご覧ください。

OKRを学べるおすすめ本を紹介OKRを学べるおすすめ本4選【Amazon・Kindleですぐ読める】

週、月ごとでOKRを設定してしまう

これは創業したてのスタートアップ企業に多い失敗です。まだ自社のプロダクトと市場のマッチが最適でない状態でOKRを設定してしまうと、設定した目標を大幅に変更することになり、結果として従業員のモチベーションを削ることになりかねません。

1週間以上、同じ路線を維持できないのであれば、まだOKRを導入する時期とは言えないでしょう。

「OKR」の著者、クリスティーナ・ウォドキーはこの様に語っています。

3カ月もかけずに本当に大胆な目標が達成できるだろうか。1週間で達成できる目標は、おそらくただのタスクでしかない。

クリスティーナ・ウォドキー. OKR(オーケーアール) (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1841-1842). Kindle 版.

まずは、自社のプロダクトの基盤が固まっていることを確認してからOKRを導入しましょう。

コミュニケーションがうまく取れていない、オープンでない

日本企業特有の社内文化で年功序列があります。これは海外の実力主義の逆で、下が上に意見をできないようなクローズドな職場を形成してしまいます。従業員は本音を伝えられないと業務に対してのモチベーションやエンゲージメントが上がらず、支障をきたしてしまうのです。

OKRにとって、コミュニケーションは要です。コミュニケーションがあまりない企業では、OKRはうまくはいきません。

OKRを導入する前に、まずは社内アンケートや1on1で従業員からの意見を吸い上げ、しっかりとそれらを受け止めましょう。従業員からの信頼なくしてOKRは成功しないでしょう。

日本のOKR導入企業から学べる成功事例

ナゼ失敗してしまうのか、その原因を理解できたところで次は成功事例を見ていきましょう。OKRの導入企業としては、googleやメルカリが有名ですが、ここではそれらとは業種も事業内容も異なる3社にスポットをあてます。

コミュニケーションを重視するメルカリ

メルカリはGoogleやFacebookにならい、2015年にOKRを導入し急速に成長しました。OKRを導入した背景は、事業が拡大していくことで従業員も大幅に増え、マネジメント層と従業員の目標によるつながりを強くすることが必要と感じたためでした。

メルカリがOKRを運用する上で大事にしたことは、従業員とのコミュニケーションです。同社では、個人のOKRを設定する際、大胆な目標を設定することが難しいという課題があり、マネージャーが定期的に1on1を行っています。マネージャーがトップダウンで目標を決めるのではなく、個人の意見を尊重しながら、「わくわくできる目標は何か」を擦り合わせていくのです。

定期的に1on1とミーティングを重ねた結果、メルカリはフリマアプリを代表する成長企業となりました。

より詳しくメルカリの事例を知りたいという方は下記の記事も御覧ください。

メルカリのOKR導入事例について

SansanがOKR導入に成功した理由

2社目に取り上げるのは、法人向けのクラウド名刺管理サービス「Sansan」を中心としてビジネス展開をしているSansan株式会社です。

SansanがOKRを導入したのは2015年のことであり、きっかけはGoogleが導入して成果を上げたことです。

試してみてうまくいけば良し、うまくいかなければ辞めるというフットワークの軽さがOKRを導入した背景にありました。

Sansanでは生産性向上を非常に重視しているため、現場に対して多くの定量目標を設定していますが、現場のメンバーからすれば、その目標の設定された理由が分かりにくくなっていました。

組織が大きくなったからこその問題であり、OKRを導入した時期はこの問題につきあたっていた頃です。

OKRの導入は半期という制約を設けたものの、導入の効果が見えないと考え全社で一気に導入しました。

SansanがOKRに求めていたのは、各部門の個々のメンバーが行っていることがなにに繋がっているのかを見える化することです。

結果としてSansanではOKRを導入し、OKRは評価報酬制度とも一部連動しています。

具体的には、メンバー個人に対する評価は、個人が所属するグループか部のOKR達成に「どれだけ貢献したか」で評価されています。

それは、OKRにおいて設定されたKRが十分達成可能なものではないため、達成度以上に貢献度を測らねば正しい評価ができないためです。

Sansanでは、会社全体のOKRが各部門のOKRと紐づけられ、部門ごとのOKRが下部組織へツリー構造で降りていきます。

ただし、Sansanでは現在、導入当初行っていた個人のOKRの設定は行っていません。

その理由は、個人のOKRまで設定するとOKR達成までの期日が短くなるからです。

そのため、現在では、グループのOKRまで設定し、それをグループとして達成するやり方に変えています。

こうした取り組みにより、Sansanでは企業のミッションを社員が共有する環境が整えられています。

Resilyでは「デジタル促進でイノベーションを!新規事業を生み出すOKR運用法」と題し、日本経済新聞社(デジタル事業 デジタル編成ユニット CPO室 プロダクトマネージャー 武市 大志様)、Sansan株式会社(執行役員/CHRO(Chief Human Resources Officer)/人事部 部長 大間 祐太様)にお越しいただき、新規事業を生み出すためにOKRをどのように運用し、どのような課題を抱えているかを共有いただきました。

その内容についてこちらの記事にまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。

【日本経済新聞社、Sansan登壇】デジタル促進でイノベーションを!新規事業を生み出すOKR運用法〜前編:OKR導入事例のご紹介、パネルディスカッション〜

あえてトップダウンでOKRを実践するココナラ

ココナラの事例を紹介する前に、前提として理解しなければならないのが「OKRに決まった型は無い」ということです。会社ごとで状況や抱えている課題は違うため、極論、その課題にあったソリューションであればその手法でOKRを進めても大丈夫なのです。

ここで紹介するスキルシェアサービス「ココナラ」を提供している株式会社ココナラは、2016年9月にOKRを導入しました。OKR導入の目的は会社と個人の目標につながりを持たせ、その結果を定量的に評価するためです。

ココナラでは、個人のOKRをボトムアップではなく、トップダウンで設定しています。なぜトップダウンでOKRを設定するのかについて、代表の南氏はこの様に語っています。

全社目標を達成するために必要な戦略は、部門ごと、人ごとに分解できるはずですよね。それをOKRで設定して、メンバー全員が達成したら、全社目標も自然と達成されるという筋道を立てることは、経営陣の責任だと思うんです。

-優秀な人が失敗するのは、目標が曖昧だから。敢えてトップダウンでOKRを運用する理由

ココナラのように、自社の特性に合わせてOKRを自社流に変えることは有効と言えるでしょう。その際、OKRの本質からずれることのないようにだけ注意しましょう。

OKRツールResilyを導入したスタイラー

ResilyではOKRツールを導入いただいた企業と共同でOKR事例を紹介するセミナーを行っています。

Youtubeにスタイラー社との共催セミナー動画をアップしていますので、ぜひご覧ください。

プロダクトチームとスクラム開発、ハイブリッドワーク、1on1、評価など、3年にわたるOKR運用から得た失敗と学びを中心としたセミナーです。

【こんな方にオススメ 】

  • OKRについて情報収集されている方
  • エンジニア組織でどのようにOKRを導入することができるかに興味をお持ちの方
  • スタートアップ企業において、OKRをどのように組織に定着させていくかに興味をおもちの方
  • リアルなOKR運用について興味をお持ちの方 ※経営層、人事、経営企画、事業部長、PM、OKR推進担当者様にオススメの内容です

OKR導入で失敗しないための3つのポイント

ポイント1:OKRが報酬と直接結びつけない

OKRを導入する上で失敗に繋がりやすいのは、直接報酬と連動させてしまうことです。そもそもOKRは100%の目標達成を目的とした目標管理法ではありません。OKRの目的は従業員のエンゲージメントの向上と社内のコミュニケーション増加です。OKRにおいての目標達成のゴールは通常60~70%と言われています。ですので、OKRを報酬や評価と連動させた場合、従業員は報酬をもらいやすく、または評価を下げないために意図的に低い目標を作るでしょう。もし仮にそうなれば本来の目標であるエンゲージメントの向上にも寄与しません。

解決法

評価制度と結びつけたい場合、OKRとMBOを組み合わせるのは1つの手段です。MBOは100%の目標達成に対して評価を行うことが目的ですので、評価制度と相性の悪いOKRを補完することが出来ます。

具体的にどの様に併用するかの一例をあげますと、例えば、MBOの目標とOKRの目標を別々に設定します。MBOの目標のみを評価に紐づけ、OKRの評価に関しては、評価に紐づけないという運用を行えば、従業員のエンゲージメントを高めつつ、目標達成度に対しての評価も行うことが出来ます。企業の状況によって、Key Resultに対しての目標達成度を報酬制度に紐づけるのかは検討が必要です。

ポイント2:フィードバックの工数による業務への支障

OKRは通常四半期ごとの目標を設定し、それに向けて達成に取り組みます。前述した通り、OKRの目的は従業員のエンゲージメントの向上と社内のコミュニケーション増加にあるため、自ずとミーティングやフィードバックの機会が増えてくるのもまた事実です。頻度は企業毎でまちまちですが、週次のミーティングを行ったり、規模の小さい企業であれば1on1を実施したりもします。ここで失敗に陥りやすいポイントは工数の増加による業務への支障です。

ミーティングの頻度を増やすことで業務に割ける時間も減り、結果として従業員のエンゲージメントは低下するでしょう。

解決法

これに対しての解決方法はOKRを導入している2つの企業から学ぶことが出来ます。電気機器事業を行う企業A社はOKR導入後、ミーティングの時間を短縮することに取り組みました。通常、ミーティングを60分で区切って行っていましたが、導入後は所要時間10分程度のハドルミーティングに切り替えました。工数にかける時間を短縮することで業務への支障を可能な限り減らしたのです。

また、先に導入例を上げたSansanでは、1on1を義務化せず、任意で行うことで、工数の削減に繋がっています。社員の選択を尊重することが工数の削減とOKRの成功に繋がっていると言えるでしょう。

ポイント3:OKRの情報共有がされていない。

OKRはトップダウンで導入を決めてしまうと、現場の従業員は導入する背景を知らないのでモチベーションが上がりません。ですので、最初にOKRを導入する背景、それによって解決したい課題を明確化し現場に理解して貰う必要があります。そうしないとOKRが機能せず、いつの間にか導入することが目的となってしまいます。こうした手段の目的化に陥らないために以下の解決法に取り組んでみてください。

解決法

IT事業を行うクリエーションライン株式会社は、2018年からOKRの運用を試みていました。当初はチームごとにOKRを実践していましたが、いざ蓋を開けてみると横の情報共有がされておらず、バラバラに進捗している状態だったのです。トップ、チーム、個人がそれぞれ頑張っていても同じ方向に向かっていなければ機能しないという危機感を感じ、Resilyのツールを使って全社ツリーで情報の可視化を行いました。そうすることで、誰が何の業務に取り組んでいて、その業務は何の目標に繋がっているのかと言うのを一目でわかるようになります。透明化された情報の中ではコミュニケーションが円滑になるため従業員はOKRへより積極的に取り組むことができるようになります。

その後、OKR導入から3年が経った今でも全社員が一丸となって事業を進めることが出来ています。

企業がOKR導入前に行うべきこと

OKRは企業の成長に繋がる可能性のある強力なツールであるため、さまざまな企業がOKRを導入しています。

しかし、ただOKRを導入しても結果が伴わないため、導入前の準備が必要です。

OKRの導入により、組織のコミュニケーション、組織のマネジメントに大きな影響を与えるため、何を目指しているのかを考慮しつつ、OKRが適切かを考える必要があります。

新たな仕組みを導入し、運用して成果を上げるためには、現場の方の理解を得なければいけません。

現場の理解が得られない目的であれば、成果が上がることはないでしょう。

また、OKRには原則や決まりがあるものの、自社の組織、業務にあった形でなければ成功する見込みはほとんどありません。

そのため、導入目的を明確にしたうえで、組織全体で共有することが必要です。

企業によってOKRの導入の仕方は大きく異なるため、他の企業の真似をしてもOKRは上手く機能しません。

紹介した内容を参考にしつつ、自社に合ったOKRのあり方を考えてみましょう。

さらに詳しい事例を学びたい方はこちらの無料資料をぜひご活用ください。

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OKR導入時は管理ツールの使用がおすすめ

管理ツールを使わなくてもOKRを行える手法があるものの、実際にOKRを導入するのならばツールを活用する必要があります。

OKRを使った目標管理でプロジェクトを成功に!「Resily」

Resily」は目標の共有・進捗管理、アクションプランの作成などOKRに必要なコミュニケーションを効率的にするコラボレーションツールです。

世界的スタンダードになりつつあるOKRを、日本でも導入を進めるべく立ち上げられました。ツールの提供だけでなく、OKR専門のコンサルティング(コーチング)も行っており、現在大手企業も含め140社以上に導入されています。

OKRの導入を検討中であれば、ぜひ一度お問い合わせください。

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