【定性的】と【定量的】の意味・違いとは?具体例も交えて解説BLOG

 2023.10.12

定性的とは、定量的の反対で、数値化できない要素のことです。ビジネスにおいて定性的な目標を掲げる場合は、成果に至るまでのプロセスに注目し、目標達成のための行動を評価します。 

「定性と定量の違いは何だろう」「両方のバランスが取れた目標の設定の仕方はどのようにすればいいのだろう」と思っている方。

目標を設定する際に大切な「定性」と「定量」についてこの記事では紹介していきます。この2つの意味を理解し、使い分けることができれば、あなたの目標達成への道のりは明確になり、目標達成に近づくことができるようになるでしょう。

目次

上記をしっかりと理解することで、会社であれば売上を、個人であれば業績とスキルを伸ばすことが出来ます。

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定性的と定量的の違いとは?

定性と定量の違いはなんなのでしょうか?目標を設定する際にキーとなるこの2つは、ゴールへたどり着くための重要な指標となります。良い目標を設定してもこの両方がないと曖昧なものになってしまうので、まずはそれぞれの意味を理解していきましょう。

定性的の意味

定性目標は、定量の反対で、数値化出来ない目標のことです。成果に至るまでのプロセスに注目し、その行動のバリューを測るための目標でもあります。 結果ではなく「行動価値」に着目した目標であるため、「行動目標」とも呼ばれています。「定性目標」と「行動目標」の意味は同じと考えていいでしょう。

定性目標は、「目指すべき理想の状態」を表したものとも理解しておきましょう。「1日10キロ走ってスタミナを付ける」ことを目標にしたとします。これだけでは、目標の達成基準が不明瞭なため、達成の状態がわかりません。例えば、「駅の階段を駆け上がっても疲れない体を作る」といったように、現状からどう変わるかというのを考えて設定するのが定性目標です。目指すべき理想の姿を考え、言語化してみましょう。

定量的の意味

「定量」は目標にたどり着くためのプロセスを数値化したものです。わかり易い例としてダイエットがあります。ただ単に「痩せたい」という目標では、「痩せる」という状態が曖昧になってしまいます。これを定量的にすると、「今の体重からマイナス10キロの状態」というように数値で表すことが出来ます。数値化することで、進捗状況を客観的に把握することができるのです。

定性と定量の目標例

それぞれの意味の違いは理解できたでしょうか。ここでは上記の意味の説明を踏まえて、定量的、定性的の目標例を見ていきます。

例えば、「営業成績を伸ばす」という目標を立てたとします。しかしこれでは目標の達成状態が曖昧です。定量と定性で具体的に考えていきましょう。

目標:営業成績を伸ばす

定性目標で考えると…

「営業成績を伸ばすことで上司、同僚からの信頼を集める。」

「営業成績を伸ばし、昇進の内示をもらう。」

定量目標で考えると…

「今四半期の成約率を60%にする。」

「1日2件新規・既存顧客との商談を行う。」

というようになります。

定性目標は、「どうなりたいか」で考え、定量目標は「そうするために何をしなければならないか」を考えると良い目標を設定することが出来ます。

しかし、定量面と定性面で目標管理をするのは以外と簡単なものではありません。

そこで近年ではGoogleやFacebookが採用している目標管理フレームワーク「OKR」を導入する企業が増えてきており、目標管理が注目されています。

OKRとは目標管理手法の1つで、Objective(目標)and Key Results(成果指標)の略称です。

OKRは定性面と定量面の両側面を取り入れた目標管理方法でもあり、定量目標と定性目標の2軸の進捗を管理・設定することが可能となっています。

Googleやメルカリ、ChatWorkなどさまざまな企業が導入し始めています。

OKRクラウドツール「Resily」でOKRを作成した例

定性目標と定量目標を管理するならOKRの導入が1番!「Resily」でOKRを導入しましょう!

定性目標を設定する5つのポイント

定性目標は数字が入ったものではないため、大胆かつ野心的な目標である一方、目標達成が難しいような目標になってしまいがちです。

企業、個人が定性目標を設定する上で、しっかりとした目標が立てられるように大切な5つのポイントを押さえておきましょう。

【参考】定性目標とは? 定量目標との違い、設定方法を解説します

ポイント① 目標達成に至るまでのプロセスに着目する

定性目標は、定量目標と違い結果を数値で測ることが出来ません。目指している目標が数字に表すことが出来ない場合はそのプロセスを重視しましょう。「何をどうすればどの目標が達成できるのか」という問いを持つことが大切です。

まずは定性目標から逆算をしてみましょう。その目標を達成するまでにどのようなプロセスを経過するのか書き出してみます。自ずと、キーポイントが見えてくるでしょう。そうして洗い出したキーポイントを指標にすれば、定性目標に対しての進捗・達成率が見えてきます。

ポイント② 定量目標との按配を考える

定性目標と定量目標の配分を考えることは大切です。数字ばかり追った定量目標を重視してしまっては個人やチームのメンバーは疲弊してしまうことでしょう。

一般的に目標設定は定量:定性=6:4の割合で決めます。定量目標ではしっかりと数値を追いかけ個人のスキルを伸ばし、定性目標では自分、チーム。企業が鼓舞されるような目標を立てます。バランスの良い目標は、達成困難な状況下でも励まされ楽しんで取り組むことが出来ます。

ポイント③ 短期・中長期の目標を分ける

定性目標の目標達成のスパンは以下のように決めます。

  • 目標達成:中長期目標達成プロセス:短期目標

長いスパンでの目標は中長期の定性目標で設定し、達成までのプロセスは具体的な行動を設定した定性目標、もしくは定量目標を設定します。

ポイント④目標を掲げる目的を明確にする

目標を設定する上で大事なことは「目的意識」です。その目標を達成することでどうなりたいのか、なぜその目標を立てなければいけないのかを考えましょう。

目標を雪堤する目的は大きく分けて以下の2つに分けられます。

  1. 現状を改善する目標
  2. 新しく何かを始める目標

現状を改善する目標は例えば、「今期の売上が悪いので、来期は3倍を狙おう」といったものです。

新しく何かを始めるための目標は、習慣づくりであったり、何かのスキルを習得するような目標です。

まずは自分の目標の目的は何かを考え、それを達成するために適切な定性目標と具体例を考えましょう。

ポイント⑤定期的に振り返る

フィードバックのない目標は形骸化してしまう可能性があります。

目標達成の過程を正しく歩めているかを確認するために定期的に振り返りの時間を設けましょう。部下個人の目標であれば上司が定例の1on1ミーティングをしてあげるのは1つの方法です。

Resilyではチャットツールと連携させ
定期的な振り返りをリマインドすることができます

チームの場合は週頭のチェックインミーティングでPDCAを回していくのもいいでしょう。目標管理手法であるOKRのフィードバック方法は参考になるので下記の記事も参照してみてください。

OKRを成功に導くチェックインミーティングとは?

定量目標を設定する5つのポイント

定量目標は、Smartの法則に沿って設定するのがおすすめです。Smartの法則に沿って作られた目標は具体的なものになるのです。

SMARTの法則は、定量目標を作る上で効果的な5つの要素からできています。

  • Specific:「具体的である」
  • Measurable:「計測可能、数値化されている」
  • Achievable:「達成可能な
  • Related:「関連性がある
  • Time-bound:「期限がある」

この5つの要素の頭文字をとってSMARTとなり、これら5つをかけ合わせて出来た定量目標を達成することで成功を最大限にすることが出来ます。

定量目標を設定する上でSMARTの法則をどのように使えるかを学んでいきましょう。

ポイント① Specific(具体性)

定量目標は具体性を持ったものでなければ、達成した時のイメージが湧きません。定量目標が抽象的であれば、達成するための行動も抽象的になってしまいます。目標達成からは遠のいてしまうでしょう。

ポイント② Measurable(計測可能)

定量目標は数値で進捗を把握できるものにするべきです。定量的かつ計測可能にすることで、成果指標に対する認識のズレがなくなり進捗がわかりやすくななります。数値を見て毎週のミーティングで達成するためのアクションプランが見える状態にすることが望ましいでしょう。

ポイント③ Achievable(達成可能)

定量目標は100%の達成率が求められます。野心的で高い目標を設定することは能力を引き上げる上で大事ですが、あまりにも現実から離れすぎた目標を立てることは好ましくありません。現状を鑑み、よく社内、または個人で擦り合わせて達成可能な目標を設定しましょう。

ポイント④ Related(関連性)

定量目標を設定する上で、忘れてはいけないのが関連性です。成功指標は常に定性目標に繋がっている必要があります。定性目標から逆算して定量目標を設定するため、設定する時はその先の定性目標の設定もイメージしながら行いましょう。

ポイント⑤ Time-bound(決められた期限)の例

人は期限があるからこそパフォーマンスを最大限に発揮することが出来ます。定量目標も「いつまでに」という制約を設けて目標を設定しましょう。そうすることで定量目標の設定の目安も見えてきます。

定量・定性目標を設定する3つのメリット

バランスの良い定性目標を定量目標を立てることは様々なメリットがあります。ここでは代表的な3つのメリットをご紹介します。

  1. 目標の明確化
  2. 進捗の確認がしやすくなる
  3. 問題点を早急に発見できる

①目標の明確化

定性目標の本質を捉えた目標は、目指したい状態が具体的に明確になります。自分のこうなりたいという姿を言語化してみましょう。それができたらあとは目標を逆算して達成しなければならない重要指標を数値化するだけです。明確な目標は周囲の理解も得られ、協力してもらいやすくなります。

②進捗の確認が容易になる

定量目標はいわばゴールまでのベンチマークです。その指標を一つ一つ達成していけばゴールに辿り着くのです。4つの定量目標のうち2つ達成していれば、50%の進捗というように、達成するごとに着実にゴールに近づいていることが実感できればモチベーションUPにも繋がります。

③問題点を早急に発見できる

定期的に目標のレビューを行うことで問題を早急に発見することが出来ます。「この達成状態になるために何が足りていないか」という意識を持ってレビューに取り掛かりましょう。問題点を早く見つけることができれば、その分早くPDCAサイクルを回すことができるので、目標達成の確率も高くなります。

定性と定量の両方の観点を持ち、ロジカルな思考を身につけよう

定性と定量はそれぞれ異なる側面を持ちますが、どちらか1つかけてしまっては良い目標設定はできません。物事を考える時、プレゼンをするときなど、様々なビジネスシーンで必要となる視点です。ぜひこの2つを身に着け、ロジカルな思考を身につけましょう。

この記事では定性目標と定量目標の違いについて解説しました。

仕事での目標管理は非常に重要です。最近ではGoogleやFacebookが採用している目標管理フレームワーク「OKR」を導入する企業が増えてきており、目標管理が注目されています。

  • 目標管理が思うように成果につながっていない
  • 今の目標管理に不満がある
  • テレワークでほかの人の目標が気になる
  • 会社の目標がわからない

こんな課題を感じているのであれば、ぜひOKRの導入を検討してみてください。

定性目標と定量目標を管理するならOKRの導入が1番!「Resily」でOKRを導入しましょう!

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