企業のOKR事例集4選。OKRの設定方法の具体例とともに解説

更新日: 2022年3月23日

目標管理方法のひとつとして「OKR」に注目が集まっています。読者の中には、「自社でもOKRを導入しよう」と考えている人もいるのではないでしょうか?OKRを定着させて成果につなげるには、すでに導入した企業の事例を学び自社に当てはめることが大切です。

この記事では4つの導入事例を取り上げつつ、OKRの運用フローを紹介します。OKRの具体例から自社に適用できそうなものがないかを学び、業務改善に役立てましょう。

また、OKRを円滑に進めるには目標管理ツールを使用するのがオススメです。OKRに適した目標管理ツールを探している人は、ぜひ「Resily」の利用を検討してみてください。

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OKRとは

最初に、OKRとはどのようなフレームワークなのかをチェックしましょう。OKRは主要な目標管理手法のひとつで、以下の指標を用いて効果を測定します。

  • O(Objective): 意義・ゴールを示す定性的な目標
  • KR(Key Results): Objectiveを達成するために進捗させたい定量的・客観的な成果

このフレームワークを導入すれば、企業全体の目標、チーム・個人の目標を明確にできます。組織全体が一丸となり経営戦略を行動計画まで落とし込むOKRによって、社員は明確な事業価値を高めるための目標と優先業務を認識できるようになり、企業の発展につなげやすいのがメリットです。

OKRについては以下のページでさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

OKRとは?Google採用の目標管理フレームワークを導入事例を交えて紹介。KPIやMBOとの違いも解説

OKRの設定の仕方

OKRを初めて導入する場合、どのように目標を設定すればいいのでしょうか?具体的なフローを事前にチェックしておきましょう。

  1. 企業の目標(O)として方針を示す定性的なゴールを設定する
  2. 目標の進捗を計測するための企業の定量的な成果(KR)を設定する
  3. 部門やチーム・個人単位のOKRを決める
  4. 定期的にOKRのレビューをする

ここでは、ステップごとに具体的なワークフローとポイントを解説します。重要な点をきちんと押さえれば、OKRの導入をスムーズに進められます。

それぞれのステップについて詳しく知りたい方は、以下のコラムもあわせてご参考にして頂ければと思います。

OKRの作り方&立て方4ステップ!導入と運用を成功させる5つのポイント

ステップ1:企業の目標(O)を設定する

最初に企業としての目標を検討しましょう。企業全体の目標はOKRのO(Objective)に当たる部分で、今後チーム単位・個人単位の目標を策定する指針になります。

ここで設定する目標は定性的な経営目標や経営戦略で、自社が「誰に対し、どのような価値を届けるのか」、「どのような戦略で事業価値を高めるのか」といった全社的な指針を経営者や経営陣、部門長などと検討していきます。すでに、企業としてのありたい姿や提供価値、戦略、事業計画を示している場合は、それらを「ストレッチ」させていきます。自分たちが無意識に制約をかけている場合もあるため、発想を広げていく方法として10倍思考などを活用することもできます。もし今の経営資源の制約が無かったら、あるいは実現したいビジョンを本当にやりきるとしたら、それは企業全体を活性化させ、社員を鼓舞する指針となることでしょう。

容易に達成できる目標や業績目標だけ選定してしまうと、結局は売上のためにやっている、同じような思考や業務の繰り返しといった社員の挑戦を促せないストーリーになってしまい、企業の成長につながりにくくなります。もっと高みを目指そうと視座を高める、困難だがやる価値があると思いが伝わる目標を検討しましょう。

ステップ2:目標を達成するための企業の成果(KR)を設定する

次に、目標を達成するための指標となる主要な成果(Key Results)を設定します。ここで設定する指標は、達成度合いを客観的に測定できる定量的な要素を含むことが望ましいとされています。例えば、1年後に試作品が完成している、成果物を販売している、工場が建設されている、新たな顧客層が誕生している、それらによって業績が向上しているなど、企業のO(Objective)に対応する成果を明確化していきます。。

KRはひとつのOに対して3〜5個に絞ることが推奨されています。それ以上になると達成するための要素が多すぎてしまい、リソースが分散して質の低下や進捗の遅れを招きます。また、KR同士が矛盾したりトレードオフの関係になっている場合もあります。OKRは計画達成の実行力を、選択と集中によって高めるフレームワークです。もし、KRが多くなってしまう場合は、別のOKRとして分けると良いでしょう。選択と集中によってメンバーが目標達成にコミットしやすくなります。経営者は、経営資源とのバランスを俯瞰的にみることができるポジションです。目標達成に必要な経営資源を確保するとともに、全てを実行することはできず、選択する意思決定をしなければなりません。

ステップ3:部門やチーム・個人単位のOKRを決める

企業全体のOKRが定まったら、次に部門やチーム・個人単位のOKRを決めます。このOKRは企業のOKRに準拠していなければなりません。

全体のOKRを達成するために、「自分自身や所属チームでどのような目標を達成しなければならないか」を検討します。それぞれの部署がどのように企業目標に貢献できるかを部署内で考え、発表する時間を設けます。 ここでは、企業のOKRで設定された壮大な目標を時間軸と経営資源のバランスで整理しながら戦略のアイデアをOKRにしていきます。部門のOKRは、経営陣との対話によって決定され、自部門と企業とのつながりが強く意識される機会となります。また、経営陣との対話によって、他部門との整合を図るなど、部分最適と全体最適のバランスを取っていきます。協力関係を築き、組織が一丸となる基盤が形成されるため、OKRの意図や背景を説明し、全社に公開することが重要です。

個人単位のOKRは、設定する場合とチーム単位でとどめる場合があります。チームのOKRを設定し、さらに戦略やタスクを細分化して設定した方が、支援が受け易い、組織の学習につながると考えられる場合は、個人のOKRを設定すると良いでしょう。また、個人の行動によって部門やチームのOKRに貢献する成果が出るスペシャリストの場合は設定する意味があります。

注意が必要なのは、個人の目標を設定すると、目標の難易度の駆け引きが生じます。力の出し惜しみといって、なるべく達成して良い印象や評価が得られるようにしたいと考えてしまうのです。さらに個人の目標が優先される意識が働いてしまうため、本来優先すべきチームの目標が劣後してしまうこともあり、チーム内の協力が健全ではない競争や対立に発展することもあります。

OKRというフレームワークにおいて、メンバーの視点では、個人が何を期待されているかが理解できていることが重要です。チームのOKRが合意されて運用が始まっても、状況に応じて各自の役割や期待されていることを普段の対話やフィードバック、承認によって最適化し続けましょう。

ステップ4:定期的にOKRのレビューをする

OKRができたら、適切に運用していきましょう。定期的に達成状況の進捗を確認し、フィードバックによる是正処置を行うことが大切です。定期的なフィードバックによって、優先しなければならない点、軌道修正しなければならない点が明らかになり、「今頃言われても取り返しがつかない」ということを回避しましょう。OKRの進捗は継続的に確認し、OKRそのものの点検は少なくとも四半期ごとに実施することが推奨されています。3ヶ月も経過すれば当初の想定から変化が起きている可能性があり、OKRの鮮度を保ち、形骸化させないためにも重要です。

場合によっては軌道修正が必要になることもあるでしょう。フィードバックする際には、取り組んだことと成果を振り返り、客観的な視線でレビューすることが大切です。

OKRは数ヶ月単位で全体の目標を定期点検するフレームワークなので、取り返せるタイミングでフィードバックを設計する必要があります。

OKRの設定方法の事例

OKRの設定方法をさらに詳しく見ていきましょう。今回は企業単位・チーム単位・個人単位で事例を解説します。

それぞれの立場にマッチしたOKRを設定するためにも、どのように考えればいいのか事前に確認しておくのがオススメです。

企業単位のOKRの事例

最初に企業単位でOKRを設定します。企業のOKRは、ストレッチを狙うなら数ヶ月〜1年で70%程度達成できる野心的な内容にしましょう。前年度比10%の成長を目指すという既存の延長を目指す目標設定から、ストレッチして非連続の成長を目指す未来のありたい姿を描くことがポイントです。ストレッチや制約は、創造と工夫を促します。ただし、過ぎたるは及ばざるというように、その企業や社員にとって最適な程度を対話によって調整していくと良いでしょう。

それでは、最初に達成する目標(O)を定めます。ここでは定性的な内容で方針を端的に表現します。

一例として、製品開発を手掛ける企業が「顧客獲得のため創業以来、最も成功したカンファレンスを開催する」という目標(O)を掲げた例をみていきましょう。

全体の目標が定まったら、次にこれを達成するために必要な成果(KR)を考えます。KRは計測できる定量的な内容を含む必要があるため、以下のように設定できます。

  • カンファレンスの製品紹介セッションで、従業員1000名以上の企業との商談を10件獲得する
  • カンファレンスの参加企業数500社以上を達成し、アンケートの満足度が平均4以上である

企業のOKRは、目指す姿やゴールとなる成果指標を設定することで、成し遂げたいことが数値目標に取って代わられることが無いように、経営者が説明すると良いでしょう。つまり、顧客獲得の戦略としてカンファレンスを実施して成功させることが目標であり、成果は商談の獲得と高い満足度の実現です。数字は、目安でしかありません。目的は、自社の製品の良さを訴求する最高のカンファレンスを開催することなのです。

では、別の例として企業ビジョンをOKRに設定する例を挙げてみましょう。

Objective:脱炭素社会をリードする企業になる

Key Results:フェーズ1 1年後の再生可能エネルギーの採用70%を達成する

Key Results:フェーズ2 収益構造を変え、ROE12%を維持する

Key Results:フェーズ3 ブランディング戦略によって収益機会につなげる

Key Results:フェーズ4 自社のカーボンニュートラルを3年以内に実現する

企業が目指す方針を伝えるとともに、事業の健全性を維持しようとしている事が分かります。また、優先順位がフェーズ分けによって明確になります。動詞にすることで、行動をイメージしやすくしています。「ブランディング戦略によって収益機会につなげる」は定量的な要素は含みませんが、紐づく下位のOKRによって補えば問題ありません。

これらの方針や戦略を受けて、部門やチームは何をすべきか(戦略としてのObjective)、そのために上げる指標、下げる指標(Key Results)が検討されていきます。

チーム単位のOKRの事例

企業のOKRが定まったら、続いてチーム単位のOKRを定めましょう。OKRを階層構造で設定していく場合、上位のKRに紐付けます。上位のKRの進捗に寄与する戦略をOKRとして検討します。前述した「カンファレンスの製品紹介セッションで、従業員1000名以上の企業との商談を10件獲得する」が掲げられている場合を考えます。この場合、チーム単位のOKRの例は以下のとおりです。

  • マーケティング・インサイドセールスチーム
    • O: ターゲット企業に製品の価値を伝え、営業チームをパンクさせる有効商談を創出する
    • KR: 従業員1000名以上の企業に製品が貢献する訴求ストーリーを広告展開し、参加申し込み70社を確保する
    • KR: 70社の潜在顧客の課題のヒアリングと製品デモによってニーズを顕在化させ、営業チームに25社の商談を引き継ぐ
  • 営業チーム
    • O: 製品価値と期待値を顧客と合意し、製品エンゲージメントの高いファンにする
    • KR: 商談フェーズ3以上の顧客を12社創出する
    • KR: 商談を進め顧客からの提案書および見積書の提出依頼7件を達成する

チームによってコミットする業務が異なるため、OKRにも違いが出ます。自分が所属するチームが果たすべき役割を考え、最適なOKRを定めましょう。

個人単位のOKRの事例

次に個人単位のOKRを定めます。個人単位のOKRも、企業単位・チーム単位のOKRに関連していなければなりません。前述した「従業員1000名以上の企業に製品が貢献する訴求ストーリーを広告展開し、参加申し込み70社を確保する」を達成するために役立つ具体例は以下の通りです。

  • マーケティングスタッフ
    • O: 製品の魅力が伝わる広告展開のストーリーの合意をとる
    • KR: ストーリー展開案を業種、役職に対し2パターンずつ広告配信している
    • KR: CTR(クリック率)2%を達成する
    • KR: 広告からのコンバージョン350件を達成する
  • 営業スタッフ
    • O: 顧客課題と製品の提供価値を丁寧に紐解き見極める
    • KR: 有効商談4件に対し、商談フェーズを3以上に高める
    • KR: 顧客のキーマンに対し製品価値の理解を進め、2件の見積書を提出する

各チームのOKRに準拠し、各個人ができることをピックアップしてOKRに落とし込みます。こちらも70%程度達成できそうなものを選ぶと成長につながるでしょう。

企業のOKR事例集4選

OKRについてさらに詳しく学ぶために、具体的な事例についてもチェックしていきましょう。今回は以下の4つの企業のOKR事例をピックアップします。

  • Google
  • メルカリ
  • Chatwork
  • ココナラ

いずれも参考になる事例なので、自社に適用できる部分がないか探してみてください。事例についてさらに詳しく学びたい人は、以下のコラムも合わせてチェックしましょう。

4つの企業から学ぶOKRの目標例【失敗しないための3つのポイントも紹介】

Google

Googleはガレージで創業して間もない1999年からOKRを導入しており、世界的に知られる大企業へと成長する上で大きな役割を果たしました。導入当初は試験運用の側面が強かったものの、効果が高いことが判明すると全社的に導入され、Googleが使用するメインのマネジメント手法として定着します。

GoogleがOKRの導入で意識したポイント

GoogleがOKRを導入するときに意識したポイントは以下の2つです。

  • ストレッチゴール
  • スコアリング

「ストレッチゴール」とは達成可能と判断できる水準より高い目標を掲げることで、成長を促すために必要不可欠です。ストレッチゴールを意識するなら、達成率が50%程度と予想される目標を設定します。

確実に達成できる低い目標でもなければ、絶対に達成できない高い目標でもありません。水準は高いですが、「努力すれば達成できる」と思える程度の目標にすることで、社員が目標にコミットして最大限の成果を生み出せる環境を整えられます。

「スコアリング」はKRの達成度をスコア化し、フィードバックする手法です。達成度をスコア化することで目標の達成状況がわかるだけではなく、設定した目標が適正だったか判断するためにも役立ちます。

メルカリ

メルカリは「企業としての目標と個人の目標のズレ」という課題を解決するためにOKRを導入しました。社員数の増加に伴って目標のズレが発生することは避けられないため、全社が一丸となって目標にコミットするためには、なんらかのフレームワークが必要です。

そこで役立つのがOKRでした。全社的な目標を達成するためにチームごと・個人ごとの目標を紐付けて定めるOKRの仕組み上、大きな目標のズレを防げます。

メルカリがOKRの導入で意識したポイント

メルカリのOKRで中心になっているのは以下の2つです。

  • コミュニケーション
  • プロセス評価

コミュニケーション面では、半年に1回チームごとのOKRを共有してフィードバックする仕組みを構築しています。1on1ミーティングを実施する環境も整えており、いつでもOKRについて話し合える仕組みも存在します。

これによって定期的にOKRを振り返りつつ企業と個人の目標をそろえ、達成すべき目標にコミットできる環境を実現しました。

OKRは本来、KRをどの程度達成したかを数値化して評価する仕組みですが、メルカリではプロセス面も重視して評価しています。

目標を達成するために何を行ったか、指標に対してどのように貢献したのかを評価することで最終的な評価が決まるのが特徴です。

Chatwork

Chatworkはビジネスチャットツールを開発している企業ですが、社員数の増加に伴って「事業戦略を現場レベルで共有できない」という課題が発生しました。これを解消するために評価制度の刷新と経営面の改善に取り組み、その手法のひとつとしてOKRを導入しています。

ChatworkがOKRの導入で意識したポイント

ChatworkのOKRは、評価基準と切り離して運用しているのが特徴です。実際の運用は以下の3つの指標と組み合わせて運用しています。

  • 業績評価
  • 行動評価
  • 全社業績

この3つのうち、業績評価を行う際にOKRを考慮しているのが特徴です。OKRが人事評価から切り離されているため、達成率そのものは評価に直接影響しません。ここで考慮するのは、「OKRに対してどの程度チャレンジしたか」という評価です。

OKRの達成率が低くてもマネージャーが具体的な理由を説明することで高い評価をつけることも可能になり、より高い目標にチャレンジする環境を整えるのに役立っています。

ココナラ

ココナラは個人の知識やスキル・経験を可視化して、それらを必要とする人とマッチングするためのプラットフォームを提供している企業です。しかし実際にOKRを運用してみると、以下の課題を発見しました。

  • 当初の目標と最終的な目標がズレる
  • 経理やカスタマーサポートのOKR設定が難しい
  • 社内のOKRが浸透しない

これらの課題を解決するためにココナラはいくつかの取り組みを行っています。

ココナラがOKRの導入で意識したポイント

「当初定めた目標と最終的な目標がズレる」という課題に対しては、期間中でも必要に応じてOKRの内容を変更することで解決しました。状況の変化に伴って当初の目標が不適切になることがあります。そのような状況が発生したときには、遅滞なくOKRを再設定する運用を取り入れます。

「経理やカスタマーサポートのOKR設定が難しい」という課題には、日常的に発生するルーティン業務をOKRから外して対応します。ルーティン業務は成長につながる要素が少なく、OKRの対象としては不適切です。継続的に発生する事務作業などを除くことで成長に必要な要素を明確化でき、そこに意識を向けて業務に取り組めるようになります。

「OKRが浸透しない」という課題に対しては、頻繁にコミュニケーションの機会を設けることで解決しました。1on1ミーティングを定期的に実施したり、普段の会話にOKRを盛り込んだりする流れです。OKRについて会話することで社員が目標を意識しやすくなり、主体的に取り組めるというメリットがあります。

OKRの導入を検討している企業が注意すべき7つのポイント

OKRを導入したいなら、成功例と合わせて失敗例から学ぶことも効果的です。OKRの失敗例を元に、導入のために気をつけたい7つのポイントをご紹介します。

ポイント1: OKRを導入した後の工数を想定する

ポイント2: 最初から成功を求めない

ポイント3: 達成度を評価に直接結び付けない

ポイント4: 中長期的なOKRに偏る

ポイント5: 組織の流動性が高すぎる

ポイント6: 1人が複数の役割を担ってボトルネックになる

ポイント7: OKRの作成と運用工数が煩雑で定着しない

ポイント1: OKRを導入した後の工数を想定する

目標設定、進捗管理、振り返り、そして再度目標の設定。これらを実施し共有していくためには、それなりの工数と人数が必要となります。

そして、そのサイクルがOKRのように早ければ早いほど、工数もより膨らむことでしょう。

まずは、そもそも導入をする前に、それだけの手間がかかるということをしっかりと認識し、それだけの手間をかけるだけの価値がOKR導入にあるのかということを、明確にしておく必要があります。この部分を事前にしっかりと確認しておかなければ、実際に運用を始めた際に、手が回らずに運用継続自体が困難になってしまうかもしれません。

ココナラの例でご紹介したポイントのように、完璧を求めるのではなく、自社に必要な部分を抽出しながら運用するなど、導入する上でのハードルをまずは一つ下げた上で運用するのも一つの方法です。

ポイント2: 最初から成功を求めない

ある程度OKRについて理解を深めた方であれば、OKRの導入がそんなに簡単なものではないということも理解していらっしゃるかと思います。

OKRの概念は他の目標管理手法とは異なっているため、基本的には理解や定着には時間がかかるものです。さらに、上述したように、工数もそれなりにかかるため運用自体がうまくいかないことも十分に考えられます。

こちらも何度も触れているように、導入すれば必ずうまくいくとは限らないということをしっかりと理解しておきましょう。実践と見直しを繰り返しながら組織として学習していくことで、自社に合った運用方法を見つけるという心算で運用していくのがおすすめです。

ポイント3: 達成度を評価に直接結び付けない

OKRにおいて重要なのは、事業成長に寄与するOKR設定そのものが適切であるかどうかです。個人が良い評価を得ることではありません。

前述したように、達成度と評価を結びつけると、良い評価を受けられるようにと目標値の駆け引きが生じます。また、OKRの設定が適切なものであれば、目標はチャレンジングなものになるはずなので、目標達成度は下がり、達成の可能性も低下するでしょう。さらに、その達成度は非評価者だけの成果ではありません。多様な要素が混在しています。

一方で、一般的な結果の達成度合いではなく、その結果までのOKRへの取り組みについてプロセス評価を組み込むことは有効と言えるでしょう。

ポイント4: 中長期的なOKRに偏る

OKRの特徴として、1ヶ月〜四半期の短いサイクルで点検をするということが挙げられます。このスピード感こそOKRの一つのメリットと言えるでしょう。しかし、その反面、OKRの内容が成果が出るまでに時間がかかる中長期的な財務指標に偏った設計になっている場合があります。その場合、進捗が上がらないなど、達成がコントロールできず、OKRをモニタリングする意味が感じられなくなってしまいます。

そうした中長期的な目標を盛り込む際には、1ヶ月や四半期毎にミニゴールを設定し、それをOKRに反映させるなどの工夫が必要になるでしょう。

ポイント5: 組織の流動性が高すぎる

頻繁に会社の組織や事業がピボットするといった目標が変わるような企業にはOKRは難しいです。

通常は会社としての目標(O)が変化すれば、フィードバックを通じて社員の目標やタスク(KR)を柔軟に変更することで対応できます。

しかし、会社のミッション自体が定まっていない場合はOKRに限らず、目標管理システムが無効化されてしまうからです。

ポイント6: 1人が複数の役割を担ってボトルネックになる

OKRはシンプルなフレームワークです。

シンプルではあるものの、リソースには限界があるため、ケアできるOKRもリソースの制約を受けます。

例えば1人が複数の役割を担っている場合、OKRで設定する目標やアクションが多くなりすぎて、OKR特有のシンプルで機動力がある点が活かしきれず、上手く機能しない場合があります。特にマネジメント層、管理職がOKRのシンプルさを活かしきれないリソース状況の場合、導入に際して慎重に検討した方が良いかもしれません。

ポイント7: OKRの作成と運用工数が煩雑で定着しない

OKRの目標を管理するときは、専用のOKRツールを活用すると便利です。

Googleのスプレッドシートなどでも目標管理はできますが、専用に開発されたツールを利用すると実施のためのポイントが理解しやすく、使うごとにOKR独特のやり方に慣れやすくなります。

導入初期からOKRを実践するのに適した型(テンプレート)を使う事で効率的に運用が出来るのです。まずはOKRツールがどのようなものか、リサーチしてみましょう。

日本企業の人事評価制度にOKRを取り入れる具体的なOKRの基本知識と日本企業が導入を成功させるためのヒントについて、国内140社にOKRを導入したResilyのコンサルタントが詳しくご紹介します。

自社の仕様に合わせてOKRの運用方法を決め活かしていこう

さまざまな事例を紹介しましたが、あくまでサンプルです。企業によって事情は異なります。

まずは基本に忠実にOKRを導入しながら、より自社の仕様に合わせた運用方法に切り替えていくことがおすすめです。

そのためにもOKRを運用してからのデータを収集し、効果があったことと無かったことの把握が欠かせません。効果があったやり方を継続し効果がなかったやり方は修正をするのです。

定期的に運用方法の見直しをはかることで、より自社に適したやり方が定まっていきます。

OKRで大胆な個人目標を設定するコツは情報のインプットの質と量

個人目標の高さはOKRの重要なポイントです。かつてChatwork社が失敗したように、社内評価のため達成可能な目標を立てても組織は活性化しません。

また、大胆な個人目標を立てるには、所属する企業や部署、チームが何を目指しているか、5W1Hのように共有される情報の質と量を改善すべきです。

自分自身が貢献するために何をすべきか、モチベーションが上がる、達成出来たら楽しいと思えるような目標を設定できる材料を惜しみなく共有していきます。高いストレッチゴールを掲げれば、日々の作業の基準も高くなります。

一人一人が本当に楽しいと思える目標を設定しましょう。

紹介したOKR事例集を参考に効率よく導入につなげよう

OKRは導入したからといってすぐに成功につながるわけではなく、試行錯誤しながら自社にマッチした運用方法を探らなければなりません。これからOKRを導入しようと考えているなら、すでに導入している企業の事例を参考にするのもオススメです。

今回はOKRを導入した事例として4社の取り組みを紹介しましたので、ぜひ参考にして自社に当てはめられる点がないかチェックしてみてください。

OKRをより効果的に運用するには、OKRに特化した目標管理ツールを使用するのがオススメです。当社では目標管理用ICTツールを提供していますので、ぜひご検討ください。

目標管理DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務効率化の取り組みとしてOKRツールが選ばれる理由をまとめました。目標管理や評価制度に課題感をお持ちの方なら、この資料が必ず役に立ちます。

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