ResilyによってOKRが浸透し、全社でやるべきことが見える化されるようになった導入事例

 みさき投資株式会社

「働く株主Ⓡ」をコンセプトに掲げ、日本の上場株式に長期厳選投資を行うみさき投資様。大きな3つの経営課題を解決するために「Resily」を導入していただきました。それまで行っていたMBOからなぜOKRに変えたのか、導入による変化や効果について、お話を伺いました。

事前の課題

  • 上司・部下のタコツボ化が進んでいた。1対1の報告回数が多すぎたり、他のチームとの連携がうまく取れていないなど、生産性の向上に課題を感じていた
  • 業務の優先度が曖昧で、本来優先すべき業務に集中できず、成果に結びつきづらかった
  • 新しいタスクの必要性が判断出来ず、結果が出る前に次のタスクに行ってしまっていた

導入効果

  • 報告回数が削減された。Resilyのツール内に報告事項が集約されているので、いちいち報告・確認する手間が削減された。報告会の回数自体も、OKRに沿った会議の導入で効率化することができた
  • 重要な業務に集中できるようになった。目標をしっかり定めることで優先度が明確になり、新たなアイディアが出てきても、本当に今やるべきことか判断が付くようになった
  • リモート環境での働きやすさが改善された。例えば、定期的なウィンセッションによって、それぞれのタスクの透明度が上がり、成果を賞賛しあうことで、リモート環境でも気持ちよく働けるようになった

インタビューにご協力いただいた方々

取締役
古川 勝  様

エンゲージメント投資 マネージング・ディレクター
中尾 彰宏 様

「Resily」導入の背景

弊社は日本の上場株式に長期厳選投資を行う投資ファンドです。コンセプトとしては「働く株主Ⓡ」を掲げておりまして、これは一般的に世に言われている物言う株主へのアンチテーゼでもあります。投資先の経営自体を良くするために汗をかいて、経営者と共に働く、そういったスタイルの上場株投資会社です。

会社としてしっかりと結果を出してから前に進みたい

導入に至った背景としては、大きく3つほど感じていた経営課題を解消するためでした。

まず1つ目は、我々は20人ぐらいの小さい会社なのですが、投資運用しているフロントチームや、コンプライアンスや日々のオペレーションを担うミドル・バックオフィスなどのチームに分かれています。ですが、お互いに他のチームが何をやっているのかが見えずに働いていました
小さい会社なのに、横の連携が取れていなかったり意思疎通が取れていませんでした。そのため、それぞれの業務を透明化していきたいと思っていました。

2つ目は、それぞれが多数のタスクを並行して行っていましたが、優先度が曖昧でリソースが分散していました。本来は優先度が高いタスクに焦点を絞って動けばいいのですが、バラバラだったことでなかなか結果に結びつきませんでした

3つ目は、PDCAを回せる組織にしていきたいということです。せっかく走り始めたタスクが尻すぼみでいつの間にか消えてしまったり、本当にやらないといけないタスクが放置されたまま、次のタスクに行ってしまうことなどもありました。

そのため、会社として一つ一つ結果を出してから前に進むようにしたいと思っていました。

OKRに特化している「Resily」に惹かれた

まず、これらの課題を解消するため、MBOなどの目標管理で何がいいかを探していた時に、OKRが弊社の組織課題にフィットする経営ツールだと感じまして、どうにかOKRを導入したいと思っていました。

本などを読んで概念は分かったのですが、うまく行うためのツールだったり、誰がやるのがいいのかを検討するため、OKRを導入している他社さんに話を聞きにいったところ、Resilyの名前が上がり、興味を持ちました。

OKRサービスを提供している他社さんも検討したんですが、OKRを導入したかった弊社としては、OKRに特化しているResilyに惹かれました。他社さんはあくまで人事評価の仕組みの1つにOKRがあるという感じだったので。

「Resily」導入にあっての困難

やり続けられるかが一番心配した

まずはOKRを浸透させるための草の根活動といいますか、それが大変であり、やり続けられるかが一番心配したところでした。

社内でもなぜOKRなのか、MBOじゃダメなのかといった話も出たのですが、OKRが今の会社の課題解決にフィットしていることや、そもそも最初から完璧にはできないので、やりながら改善していこうという形でスタートさせるのが大変でした。

まさにこの部分でResilyさんに伴走してもらえるのが良かったです。我々だけだと押し返されると言いますか、元に戻らないように、立ち上げまでの手順を教えてくださったっていうのは大きかったです。

良い意味でResilyに「悪者」になってもらった

少し逆説的な言い方ですが、経営陣が次々にアイディアを出すことで指揮命令系統が混乱するというのが、優先業務をやりきれない大きな原因の一つだと思います。そういう意味ではOKRやResilyさんに「悪者」になっていただいたことも効果的だったと思います。

新しいアイディアが出てきてリソース判断に迷いが出た時、それを「OKRでこう決めましたよね?」っていう形で立ち戻ることができたのは大きかったですね。

「Resily」導入の効果

社内のリソースや優先事項が可視化できた

まず、全てのOKRが可視化されたことが良かったです。いくつかのOKRを立ち上げた際、ただのリストで確認するのではなく、ツリーで見られるのでしっかりと上位構造・下位構造がわかるようになっており、さらに誰がどのOKRに属していて、どのようにリソース配分がされているかといったことが可視化できるようになりました

また、カスタマーサクセスのサポートには大変お世話になりました。自分たちの会社の文化を自分たちで変えようとして失敗することって多いと思います。伴走者がいて、ある意味で「尻たたき役」を担ってもらい、強制的にやっていけるのも大きかったです。

リモート環境でも気持ちよく働けるようになった

OKRやResilyを導入したことによって、月次のウィンセッションや、「上位チェックイン」と名付けた会議ができました。特に、上位チェックインでは社長と各OKRのリーダーによる軌道修正やディスカッションが行われ、OKRを軸に会社の動き方が変わりつつ、OKRが機能し始める起点になりました

月末のウィンセッションでは、月に1回はOKRの発表会として各チームのリーダーだけじゃなくて関わっているメンバーも含めて、ここまで進めましたというのを社内にPRする機会を設けました。そこで共有されたことをお互いに賞賛することで、リモート環境でも気持ちよく仕事が進められるようになりました

「Resily」導入による会社全体の変化

一番の変化は経営トップがOKRを意識するようになった

上位チェックインでは、必ずResilyを見ながらOKRの進捗率やチームごとの課題をシェアしているのですが、一番の変化は社長がOKRを意識するようになったことですね。

新たなアイディアが出た時、今は会社としてこのテーマで動いている、というのを土台に会議するようになり、社長の言葉の中にも常々OKRが出てくることで、社内にOKRが浸透してきたと感じました。

そういった会議を新たに設けたことによって、今のテーマが常に見える化されるようになったり、別チームの進捗が分かりやすくなりました

今は全体が把握できているので優先度が付けられる

これまでは全体がはっきりと見えていなかったため、何となく出たアイディアも個別タスクとして進めていたんですが、今は全体が把握できているので優先度が付けられるようになりました。

また、進捗状況も、会議を定例化したことで、逐一確認したり何度も報告しなくてもよくなりました。「これは定例会議で確認できますよね」ということでコミュニケーションを簡略化できますし、議事録も公開してあるので、良い意味でResilyさんには悪者になってもらっています。

さらに、優先度の低いタスクによって重要なタスクが押し出されて消えるということが無くなりました。「それはOKRに設定する?」といった確認をして、そうならなければ「今は進められない」というような会話ができるようになりました。

全社でやるべきことが見える化されるようになった

以前は仕事の進め方が「上司対部下」だったので、それぞれのタスクを頼むと従業員が20人いたら20回報告をやっていたのが、テーマに沿ったタスクの報告になったので、1回で済むようになりました。

MBOの場合は上位者との1on1で管理するので、追加で横の連携を取らないといけない。しかし、他の人のMBOを知らないので、上位者を介してコミュニケーションを取って、協調していかないといけないということがありました。

また、MBOだと2ヶ月、3ヶ月経ってテーマとやるべきことがずれてきた時でも、目標の修正をしないまま進んだりするので、半年後には形骸化していておかしいと思うことがありました。

OKRではそういったことがなくなって、その時の全社でやるべきことが見える化されるようになりました。

「Resily」活用による業務の変化

進捗管理の共有による効果が想像以上だった

最初に目標を立てて、会議を週次で行っていたので、期末になって何していたかの振り返りをしなくてよくなりました。日々のPDCAの積み重ねだったので、終わった時に結果的にここまで行けた・行けなかったという振り返りが一目瞭然でとても楽でした

進捗管理が全員に共有できることの効果が、導入前に想像していたより大きかったですね。

生産性が悪かった理由が明確になった  

これまではタスクが複数あって、それが頭の3,4割を占めているような状態だったのですが、導入してからはOKRのテーマが中心にあることで、バラバラだったタスクがまとまり、頭がすっきりして業務に取り組めるようになったと思います。

弊社の場合、生産性が上がったというよりも、これまでの生産性が悪かった理由が導入によって明確になったと感じました。ある業務に時間が掛かったとして、これまでは個人に理由を聞いていましたが、正直言い訳にしか聞こえない部分もありました。

ですが導入後は、力の掛け具合とかリソース配分にも問題があることに気づかされました。バラバラだったものをテーマとして集中的に取り組むことで、成果が出ていなかったものから成果が出るようになりましたOKRによって未来に目を向けていくことができるようになったと思います。

「Resily」活用の展望

ワクワクするようなテーマを増やしたい

まずはリソースの見える化を行いたいと思っています。OKRでは優先順位の高いテーマを目標設定していますが、一方で日常の業務もあるので、そのリソース配分を最適化できるよう見える化したいです。

また、現在のOKRのテーマは、本業そのものに直結したテーマになっているんですが、「これをやらねばならない」というテーマよりは、「これをやることでもっと会社が楽しくなるよね」という、ワクワクするようなテーマの割合を、期を重ねるごとに増やしていきたいと考えています。

「Resily」を勧めるなら

弊社としては、投資先の経営改革などにお付き合いすることもあるんですが、まさにこの全社改革的なものをやってる企業は導入するといいんじゃないかと思います。

例えば、全国に支店展開していたり、人が機能ごとに分散している企業だと、支店や人によってやり方が違っていたり目標や見ているものがバラバラだったりするので、「全社として今このテーマで動いてる」という仕組みがあると、現場レベルで行動が変わっていくのではないかと思います。

OKRを1つのツールに
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