2023.10.10
やる気のない社員の対応について、困っている企業もあるのではないでしょうか?業務効率向上・売上最大化を目指していく上では、従業員の一人ひとりの仕事に対するやる気も重要です。
この記事では、やる気のない社員の特徴や原因を確認し、最後にやる気を上げるための改善策を紹介していきます。やる気がないのは個人の問題だけでなく、会社側の問題でもあります。改善できるポイントを洗い出し、社員のモチベーション向上につなげましょう。
ダイヤモンド・オンラインで実施した「やる気が出る会社、やる気が出ない会社」に関するアンケート調査結果は以下の通りです。
質問:あなたが今働いている会社は「仕事のやる気が出る」会社ですか。それとも「仕事のやる気が出ない」会社ですか。
仕事のやる気が出る会社 | 37% |
仕事のやる気が出ない会社 | 63% |
やる気が出ない理由に関係があるポイントとしては、以下の内容が挙げられました。
評価の公正さでは「頑張っても頑張らなくても評価が同じ」や「実績評価はひいき職員のみ」など、正当な評価をすべきという声が多くありました。やる気を持てない社員が多いという認識をもって、以下で紹介する内容を確認しましょう。
具体的にやる気のない社員にはどのような特徴があるのでしょうか?今回は以下5つについて紹介します。
まずは仕事の目的や目標を考える時間をつくり、目的のために今の自分に何が必要かを社員に理解させてください。目的を見つけて主体的に業務に取り組めれば、自然と他の特徴は改善されていくでしょう。
上司から依頼された業務はするが、他の業務については一切やろうとしないのも、やる気のない社員の特徴です。自発的に動かない社員に対して、主体性を持って業務を進めるように促しましょう。
余裕がありそうだと判断した場合「少し他の業務を依頼してもいい?」と提案するのもオススメです。新入社員の場合、依頼された仕事以外に何をすればよいのか分からない人も一定数います。業務を通じて何をすべきなのか・何をして欲しいのかを伝えるようにしましょう。
「仕事が終わればいいや」の精神で業務をしているため、同じミスをするのもやる気のない社員の特徴です。スケジュール感覚も鈍く、納期ギリギリで成果物を提出することもあるでしょう。
どのようにすればミスを無くせるか・納期を守らせるかなど、仕組み化することも重要です。なんで同じミスをしてしまうか本人に考えさせるのも良いでしょう。
仕事への責任感を持っていないため、何か問題が発生したときに会社や他の社員の責任にするのも、やる気のない社員の特徴です。
納期が守れなかったパターンを例にすると「元々の納期設定に問題があった」や「上司の確認が遅れたせいで間に合わなかった」など言い訳をするでしょう。言い訳で終わりにするのではなく「じゃあ、納期を間に合わせるにはどうしたらよかったかな?」と本人に解決法を聞いて内省させるのが効果的です。
日頃のコミュニケーションも含め無気力で反応が薄いのも、やる気のない社員の特徴です。責任感がなく、誰かからの依頼無しには動こうとしません。まずは業務内外問わず会話する機会を増やし、信頼関係を作りましょう。ある程度関係を築けられれば、会話に反応してくれるようになり、業務の依頼や相談は格段にしやすくなります。
仕事をする目的や目標が無いのも、やる気のない社員の特徴です。「○○するためにお金が欲しい」や「○○のスキルを身に付けたい」など、社員に対してなぜ仕事をするのかという目的を明確にしましょう。これが具体的であるほど、本人がやるべき日々の業務内容も自然と分かるようになります。
やる気のない社員が一人いると、その人自身だけでなく、以下のように周りの社員にも悪影響を及ぼします。
チーム全体の業務量は変わらないため、ひとりの業務量が減ると他の社員がその業務を肩代わりすることになります。その結果として周りの社員の「不満増加」や「モチベーション低下」を引き起こしかねません。最悪の場合、優秀な人材の退職につながることもあるでしょう。
やる気のない社員に対して「解雇した方が会社としても良いのでは?」と思うかもしれません。しかし、実際に解雇することは厳しいでしょう。以下、労働契約法第16条(解雇)の抜粋です。
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
客観的に合理的な理由として「社員の能力不足・義務違反」や「経営上の必要性」などがあります。仮に合理的な理由の条件を満たしても、労働者の事情や、解雇の回避などの社会通念上の相当性が認められなければ解雇できません。いきなり解雇を検討するのではなく、どのようにしてやる気を出してもらうかを考える方が良いでしょう。
社員が仕事へのやる気がなくなるのは、その人自身の問題だけではありません。以下のように会社側に問題があるケースも見られます。
仕事外での個人的な問題の改善は難しいですが、会社側の問題であれば改善が可能です。改善するポイントを確認しましょう。
上司との相性やチームメンバーとの信頼関係の構築ができず、上手く意思疎通ができていないかもしれません。プライベートまで仲良くなる必要はありませんが、業務内容についてはストレスなく話し合える関係性の方が業務効率向上にもつながります。相性が悪く改善の見込めない場合には、チーム異動も視野に入れましょう。
当初に予定していた部署や業務内容とは全く関係のないことを続けると、不満やモチベーションの低下につながるでしょう。また、現状の仕事内容について、ほとんどが定例業務で新しい知識やスキルの必要性がない場合も同様です。定期的な面談を通じてどのような業務をしたいのかヒアリングを実施し、組織として可能な範囲で対応を検討しましょう。
現実性のない目標設定をされることも社員のモチベーション低下につながります。確実に達成できるラインを目標に設定するのは良くないですが、高すぎる目標設定も避けるべきでしょう。目標未達により低く評価されることで報酬にも影響を及ぼし、社員のやる気を阻害するからです。難易度は高いですが、ギリギリ達成できるラインを見極めて目標を設定しましょう。
自分の業務成果に対して、正当な評価がされていないと感じると、社員がやる気を失う原因になります。特に評価として重要なポイントは給料や報酬などの待遇面についてでしょう。どんなに成果を出しても待遇が上がらないのでは、やる気も上がりません。社員間で誤解を与えないようにするためにも、給料や報酬の基準は明確化すると良いでしょう。
モチベーション低下を引き起こすのは仕事だけではありません。プライベートで何か特別な問題が起きた可能性もあります。判断するのは難しいですが、急にやる気がなくなったように感じたら、同僚に様子をみてもらうと良いでしょう。過度な詮索はかえって逆効果になる場合もあるので注意してください。
ここまではやる気のない社員の特徴や理由について紹介してきましたが、実際に対策として何をしたら良いのでしょうか?今回は以下3つの改善策を紹介します。
新しい知識の習得は個人のスキルアップと同時に、業務へのモチベーションにもなります。目標管理制度や評価制度と共に組み合わせて使用しても良いでしょう。
やる気のない理由に「現状の業務が作業化している」場合があります。具体的に言うと以下のような状態です。
改善策として、新たに必要な知識やスキルが必要な業務を依頼しましょう。通常業務と違い、まずは情報のインプットが必要であり、自然と業務に集中できる環境を作れます。一度に新規業務の依頼をすることは受け手の負担になるので、その都度調整をしましょう。
社員のやる気を上げるためには目標管理制度の導入がオススメです。目標に対して現状の進捗度や課題を把握でき、今後の対策を検討することも簡単になります。
明確な目標があることで、自分自身の役割をイメージしやすくなりモチベーション向上にもつながるでしょう。まだ目標管理制度を導入していない会社であれば、はじめにチーム内で検討してみてください。目標管理フレームワークの例として、Googleでも使用されているOKRを以下の記事で紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。
OKRとは?【Google採用の目標管理手法】意味、導入事例、KPIやMBOとの違いを解説
やる気のない原因の中には、以下のような評価制度に関することがあります。
上記のような声が従業員から上がっている場合、不満が全体に広がる前に対策を打つ必要があります。評価のばらつきに対する不満は「数字を用いて定量的な目標にする」、業務の成果や給料に関しては「給与に影響するポイントを明確にする」などの対応をしましょう。
やる気のない社員のモチベーションを上げる方法として、以下3つの取組みを実施してみましょう。
コミュニケーションを増やすことで上司との信頼関係の構築ができ、業務内容の相談がしやすくなります。ストレスなく上司に悩みを聞いてもらえる関係は、仕事のやる気にもつながるでしょう。メンター制度や抜擢人事をすることで、責任感や主体性の向上を促せます。
1on1とは、上司と部下が1対1で行う定期的な面談を指します。週に1回〜月に1回ほどの頻度で、1回あたり30分〜60分ほどで実施されることが一般的です。
部下の成長促進を目的として「業務の悩み」「キャリアの相談」などのテーマで実施します。上司から部下へ一方的な評価を伝える面談とは違い、1on1は上司と部下の「対話」を重視しているのが特徴です。個人やチームの課題について一緒に考える時間を作ることで、部下の業務に対するモチベーションにもつながるでしょう。
1on1の具体的な方法について知りたい方は、詳しく紹介している以下の記事を参考にしてみてください。
1on1とは何か?人事面談との違いや1on1の実践方法をご紹介!
メンター制度とは、他部署の先輩社員(メンター)が、新入社員・若手社員(メンティー)の成長を支援する制度です。若手社会人の精神的な悩みやキャリア形成の支援を目的としています。
若手社員の「悩みの言語化」や「解決策の提案」が必要となるため、メンター自身の成長にもつながります。相談される立場になることで、物事をより客観的に見られるようになり、責任感を持った対応ができるようになるでしょう。
以下の記事でメンター制度の導入法や効果を高めるポイントについて紹介していますので、ぜひご覧ください。
抜擢人事は特定のポジションに人員をアサインするときに「実力とスキル」に注目するのが特徴です。そのポストで成果を出せそうな従業員は誰かを考え、適切だと思われる人材を登用します。
入社時期や勤続年数、現在のポジションは考慮されません。あくまでもその人が発揮できそうなスキル、期待できる成果にもとづいて判断します。実力があり現状の業務で力を持て余している社員に積極的に抜擢人事を導入しましょう。
抜擢人事とは?適材適所の人員配置に欠かせない人事のコツを紹介
やる気のない社員を生み出す原因には「人間関係の問題」や「現状の仕事への不満」など複数の理由が存在します。やる気のない社員を見つけたら、まずは何が原因でモチベーションが低下しているのかを確認して、次の対策を打つようにしましょう。
今回は改善策の一つとして「目標管理制度の導入」を紹介しました。この目標管理のフレームワークに使われている「OKR」は、Googleやメルカリなども取り入れていることで注目されています。主な特徴は「全社目標から部門・チーム目標までが可視化され繋がっていること」や「従来の目標管理手法に比べて短いスパンで設定・実行・評価・再設定すること」です。以下よりOKRで解決できる4つの組織課題についての資料をダウンロードできます。中間管理職のスキルアップやメンバーのエンゲージメント向上に興味があればご確認ください。