Resily導入でチームの議論が活性化 リモートワークでもチーム間での連携がスムーズに導入事例

 メイクリープス株式会社

請求業務を効率化するクラウド型請求管理ソフトを提供しているメイクリープス株式会社のResily導入についてインタビューしました。

事前の課題

  • 規模が大きくなったことによって、会社が向かっている方向、それに応じて各人がどういう仕事をしているのかが見えづらくなっていた
  • 日々の目の前の業務を毎日こなし、その場その場で問題が発生したら対応するというやり方になっていた

導入効果

  • 会社やチームが目指す方向性が見えやすくなり、議論が活発化した。チャレンジングな目標設定に関する発言が増えた
  • 業務を「こなす」感覚ではなく、意味を持って取り組めるようになった。目標達成のために何が必要かを考えられるようになった
  • ResilyのOKRマップで、誰が何を取り組んでいるか可視化されたので、リモートワーク下での不安が和らぎ、チーム間での連携を考えられるようになった

インタビューにご協力いただいた方々

最高財務責任者 田沼 裕介様
カスタマーサクセス 中野 華絵様
プロダクトマネージャー 張 書瑜様

ー御社の事業についてご説明いただけますでしょうか。

田沼:弊社は、「メイクリープス」という請求業務を効率化するクラウド型の請求管理ソフトをお客様に提供しています。 見積書、発注書、請求書などの各種帳票作成から、入金管理までの一連の作業をクラウド上で一元管理できるのが特徴です。

最近ですと、税制改正で電子帳簿保存法の改正や適格請求書等保存方式(インボイス制度)の導入が予定されていたと呼ばれる税法の改正があり、これに伴うお問い合わせを多くいただいています。また、昨今の在宅ワーク推進の流れの中、どうしても会社に行く必要があったバックオフィス業務も、弊社のサービスを導入いただくことによってリモートワークが推進できるということで、お客様からご評価いただいています。

バイリンガルが直感的に使えるツールを求めていた

ーResilyを導入されたきっかけをお伺いしてもよろしいでしょうか。  

田沼:弊社は2018年の11月にリコーグループに参画しました。そのときは十数名ほどの会社の規模でしたが、現在ではおよそ倍の30名ほどの規模になっています(2021年11月時点)。

十数名規模だったときの会社の回し方では通用しなくなってきている部分があり、会社がどういう方向に向かっていて、それに応じて各人がどういう仕事をしているのかが、規模が大きくなったことによって見えづらくなってきていました

各メンバー、チームが道筋を揃え、会社が目指す方向に向かっていくためのコミュニケーションを活性化したいということで、まずはOKRを導入していこうという考えに至りました。

その中で、弊社のメンバーは国籍が幅広く、多様なバックグラウンドを持っておりますので、バイリンガルで使えるようなアプリケーションや、直感的に使いやすいアプリケーションを今回のOKR導入で求めていました。

加えて、我々にとってOKR導入は初めてでしたので、ツールもそうですが、コンセプトそのものをしっかり導入できるだろうかという不安がありました。ツールの提供だけでなくサポートがついていることを条件に何社かお声掛けさせていただいた中で、Resilyを導入させていただきました。

ーResilyの導入にあたって、大変なことは何でしたか? 

中野:そもそもOKR導入の取り組みが初めてだったため、「OKRとはなんぞや?」と理解する段階から始まっていきました。やはり最初の方は定着まで少し時間がかかった印象です。現在、ちょうど3回目の四半期を回しているところなのですが、最初の四半期は手探りで、実際にResilyをどう使っていくか模索しながら進めていました。 

フロントチーム(注:ビジネスサイド)はいくつかのチームに分かれているのですが、ある程度「こういう使い方をしましょう」と統一しても、使い方が浸透度合いで分かれてしまうことがありました。そのあたりを統一していくのが大変なところでもありましたし、今後も調整していくところかなと思っています。 

張:開発チームの方もフロントチームと似た部分がありまして、定着するまで時間がかかったのと、最初の頃は何をどう設定すべきかのところで悩み、議論に時間がかかってしまいました。 

もちろん事業計画に合わせてプロジェクトの目標は定まっていますが、それをOKRとして設定してしまうと「時間通りにリリースします」という夢のなさそうな目標になってしまいます。OKRの設定のしかたについて議論した結果、最終的には「中・長期的にプロダクトとしてどういったことを目指したいかを定めて、それを目指してチャレンジングなOKRを設定する」という形での運用になりました。

ーResilyを活用していただくにあたって行った施策、何か新しい仕組みとかプロセスがもしありましたら、お伺いしてもよろしいでしょうか?

田沼:今回のResilyの導入にあたって、Resilyのカスタマーサポートの方からアドバイスをいただき、会社全体での説明会を行いました。事業に対するメッセージを会社として出していくためのアドバイスを都度いただきながら、各メンバーに対して説明会の時間を設け、導入を進めました。

中野:基本的には管理チームのほうで提供してくれた説明会などで内容を学びました。また、フロントチームで毎週行っていたミーティングでOKRとResilyの使い方について周知があり、疑問点があれば質問しあえる環境になっていたかと思います。従来行っていたミーティングに、OKRという言葉が追加されていき、毎週触れていくようになったという形です。

張:開発チームでは、ほかの会社さんがどういうOKRを設定して、どう追っているのかを参考にしていました。特に、GitLabという海外の企業が会社全体のOKRをウェブ上で公開していて、その設定方法をみんなで見て取り入れました。加えて、チームの月に一度のミーティングでOKRの進捗を確認するようにしました。

あと、専用のSlackチャンネルを作りました。OKRを設定するときはSlackでドラフトを共有し、コメントをもらうようにしています。

会社とチームの進む方向が見えやすくなった

ー目標管理の改善に着手してどんな変化がありましたか?

中野:OKRを導入して目標管理の改善に着手すると、まず全体的な進む方向性、会社が目指す場所、このチームはそれを達成するためにこれをやるという全体像がすごく見えやすくなったのが大きな変化だったと思います。それを踏まえた上で、私たちのチームは何をするかを話し合うのですが、そもそもそういった議論が活発に発生し始めたというのがすごく大きな変化だったと思います。

今までですと「何かに向かって」というよりは「日々の目の前の業務を毎日こなし、その場その場で問題が発生したら対応する」というやり方になっていました。

それぞれの業務に意味を持たせることができたというのがすごく大きな成果です。目標達成するためには何が必要かを考えることは基本的なことだとは思いますが、今までできていなかった部分でもあるので、そこが一番大きな変化だったと思っています。

張:OKRの導入前は、会話自体はプロジェクトの進捗をメインに進めていったことが多かったのですが、OKRを設定してからは、「ほかにもお客様に対してどういう価値をどう提供するか」という会話や、プロダクトの方向性AとBがあるときに「OKRはこれだからAのほうがいいよね」という会話が生まれています。

まだ完全には浸透していないのですが、悩んだときに、これだったら参考にできそうですねっていう持ち出せる武器になったという感じです。

ほかのチームが何をやっているかわかるようになった

ーResilyの利用を始めて第3四半期に入り、感じている成果をお伺いしてもよろしいでしょうか。

田沼:弊社の場合、中途入社の方がたくさんいらっしゃいます。従来は、リモート環境下だと誰が何をやっているのかが非常に分かりにくいという課題がありました。しかしResilyを使うことで、「弊社はOKRをこう設定しています」と提示でき、OKRカードで顔写真が見えるので、誰が何をやっているかがすぐに分かるようになりました。

中途入社の方に「メイクリープスはこういうことをやっていて、こういう方向に向かっているんだよ」と示し、「それに対して今、誰がどんなことをやっているんだよ」と伝えることができる。

こういった効果は当初想定していなかったのですが、中途で入社される方に理解してもらうときに役立っていると感じます。

中野:誰が何をやっているか見やすくなったのは本当にそうだなと。

去年からリモート勤務になり、誰が何をやっているか分からないことでコミュニケーションエラーが発生したりすることがありました。

Resilyを使うことで、チームの動きや、ふだん一緒に業務しないチームについてもどういうところを取り組んでいるか見えるようになったのは、すごくいい動きだなと思います。

張:ほかのチームが何をやっているのかがResilyを通して分かるので、リモートワークでの不安が和らぎました。あと、OKRを設定するときにチャレンジングなことを言う風潮ができ、会話のきっかけになったので、やったこと自体がよかったなと思いました。

田沼:弊社は今、リモートワーク中心でやっていますので、コミュニケーションの起点となるようなOKRマップがあるのとないのとではだいぶ違うかなという気がしますね。

ー以前はどういうツールで目標管理をされていましたか?

中野:以前は目標管理ツールを導入していませんでした。毎週のウィークリー会議でざっくりとやっていることをピックアップしたり、各チームが追っている数値をスプレッドシートで共有したりしていました。

当時はResilyのようにマップとしてクリアに表示されていなかったため、数字ベースの報告や担当者のピックアップベースの報告が入り混じり、見えづらいのが課題でした。

現在は、例えば何かお客様の対応があったとき、Resilyを見て「この内容であればこのチームで対応すれば、チームでやりたいことの一つに入っているからOKRの達成につながるんじゃないか」と、チーム間での連携をうまく考えることができるようになりました。そこが導入前と導入後で大きく違う部分かなと思います。

ー今後、Resilyをどう活用していきたいか、展望があればお聞かせください。

田沼:今後のResilyの活用としては、戦略的フォーカスをきっちり議論できるように使っていきたいと思っています。

Resilyを使ってみて気をつけないといけないなと思っているのが、OKRが日々のToDoリストっぽくなりかねないというところ。

本来は会社として掲げた大きな目標、向かっていく方向性に対してやらなければいけない重要なポイントを掲げてやっていくべきだと思うのですが、日々の業務の中で対話をしていると、OKRが単なるToDoリストになってしまうおそれがあります。

本来あるべき目標に対してOKRを設定するのがよりゴールに近づける重要なポイントかと思いますので、Resilyを使って、各チームごとの活動の方向を合わせていくために使いたいと思っています。

中野:会社としてのResilyの使い方を、私もフロントチームのOKR担当としてしっかりとほかのチームにも浸透できるよう協力していきたいと思っています。

自分自身のOKRへの理解を深め、チームへの浸透に貢献したいのが私の展望です。

張:今の課題は、浸透と活用です。日々のプロジェクト進捗を追っていくのとは別で、お客様への価値提供や、チャレンジングなことをやるためにOKRを使っていますが、露出はまだそこまでないのが現状です。

存在感をもっと出し、OKRを達成するためのアクションがとれるようにチームのミーティングなどでもみんなに意識させることができないか、ほかの施策を試してみたいなと考えています。

田沼:Resilyを活用していく中で、自分のOKRだけではなく、隣のチームを見ることによって、協力や提案ができることを大事にしています。メイクリープスの中でのカルチャー、いいところを大事にしていきたいと思っているんです。

「メイクリープスコアバリューズ」という弊社の価値観を体現していく中で、「全体を見てほかのチームがこうやっているから参考にしよう」「こういう話があるんだけど何か協力できないか」というような、チームワークをうまく発揮できる自発的な動きにつながってほしいです。

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